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サイバーパンクRED追加NPC:バイオテクニカの偉大なるクリッターたち

 ニコロ・ロッガジアは子供のころから、いつか地球の生態系を再生したいと思っていた。そのためにまず絶滅の危機にある植物相・動物相を再生し、いずれは(彼の気宇壮大けうそうだいな精神にとって)興味深い、あらゆる歴史年代の絶滅動物たちを再生しようと考えている。だがロッガジアは現実的な男でもあって、絶滅した動物をただ再生して解き放つだけでは、パンダやコアラのような珍獣同様、世界中の金の亡者どもが群がって、すぐにまた絶滅させられてしまうだろうことを理解していた。
 そこで彼はお気に入りの動物の多くを再設計し、それらが本来持っていなかった防御や攻撃の能力を持たせた――例えば、コアラに毒牙をつけるなどの。また彼は、生物工学を活用した新しい植物相・動物相を生み出し、生態系を自分好みに再生する実験もしている。
 その結果、アメリカ北西部の森には、体の色がカメレオンのように変わる豹がうろつき回り、カナディアン・ロッキー山脈の高所には翼あるまだら模様の肉食恐竜プテロラプトルが住みつくようになっている。
 ニコロは感じがよく人好きのする男で、会う人々の心をすぐにとらえる、昔気質むかしかたぎな欧州人に独特の魅力を漂わせている。だが、同時に、この魅力的な男は“赤の時代”における狂気の科学者モロー博士であるかも知れないのだ。

――R.タルソリアン・ゲームズ制作、サイバーパンクRED翻訳チーム翻訳
『サイバーパンクRED』株式会社ホビージャパン、P.278より引用

はじめに

これはサイバーパンクREDにバイオテクニカの怪生物たちをNPCとして追加するハウスルールだ。現在アルファ版のため、内容は予告なく変更する。

クリッターリスト:輝かしい成功例

アックスビーク

「かつてアフリカ大陸に数多くいたダチョウや、インドネシアにいたヒクイドリも、今や大地を駆ける姿を見ることはありません。人間が何も考えず大量の汚染物質をばらまいたとき、これらの野生動物は死に絶え、残った飼育下のダチョウやヒクイドリは最後の1頭まで滅び去りました。全ては人間の罪に由来します。再びこれらの生き物を蘇らせるために、バイオテクニカは彼らの遠い祖先である恐鳥類を参考にし、自衛能力を追加しました。チーター並みのスピードを持つだけでなく、爪で押さえつけた者の頭を、くちばしで一撃のもとに叩き割れます。我々が新たな生態系を完成させた暁には、頂点捕食者の一員になれるでしょう」

アックスビーク
能力値
【知力】 4  【反応】 8   【敏捷】 8    【技術】 2  【魅力】2 
【意志】 3  【移動】 10  【体格】 9    【共感】 5
HP:40 頭部装甲:4SP 胴部装甲:4SP
武器1:蹴爪(大型近接武器) 攻撃回数2 ダメージ3D6+つかみ 技能:〈近接武器〉
武器2:嘴(超大型近接武器) 攻撃回数1 ダメージ4D6     技能:〈近接武器〉
技能:〈運動〉 16、〈格闘〉 12、〈精神集中〉 5、〈忍耐〉 7、〈回避〉 12、 
〈近接武器〉 (《生得武器》) 16、 〈知覚〉 12、 〈拷問/薬物抵抗〉 8、〈隠密〉 12
クリッターパワー:《装甲4》、《拘束攻撃(蹴爪のみ)》、《生得武器(蹴爪)》、《生得武器(嘴)》

ウィドウメーカー

「オオアリクイはかつて、凶暴な生き物と誤解されましたが、実際はごく大人しい動物の1つでした。長い爪は蟻塚を崩すため、尖った口吻はアリを舐め取るためのものです。この生き物もまた、私達が自然を乱開発したことで滅んでしまいました。こうした愚かな行いに対して、ニコロは自然が自己防衛できるよう、アルマジロのような装甲板を追加するとともに、舌をイモガイ類の歯舌のように改善し、攻撃者を排除できるようにしました。密猟者がやってきても、パートナーのところに死体と悲報を届けるだけに終わるでしょうね」

エドワード・バッカー、バイオテクニカの研究者
ウィドウメーカー
能力値
【知力】 2  【反応】 6  【敏捷】 6    【技術】 2  【魅力】2 
【意志】 5  【移動】 5  【体格】 6    【共感】 4
HP:40 頭部装甲:11SP 胴部装甲:11SP
武器1:爪(大型近接武器) 攻撃回数2 ダメージ3D6 技能:〈近接武器〉
武器2:生体弾       攻撃回数1 ダメージ4D6 技能:〈運動〉
技能:〈運動〉 12、〈格闘〉 12、〈精神集中〉 8、〈忍耐〉 10、〈回避〉 10、 
〈近接武器〉 (《生得武器》) 12、 〈知覚〉 8、 〈拷問/薬物抵抗〉 8、〈隠密〉 12
クリッターパワー:《暗視》、《装甲11》、《生得武器(爪)》、《生体弾》

カーミット・クラブ

「壊れたトラックを檻に入れているのはなぜかって? それは、あれはヤドだからです。ほら、見てください。ハサミが見えるでしょう。陸生ヤドカリであるカーミット・クラブは牛のようにおとなしい草食動物で、ヤドとしてよくある地上車両を活用します。手足を引っ込めていれば廃車にしか見えないので、敵から身を守ることができるわけです。この映像はカーミット・クラブが車両をヤドとして加工する工程です。器用でしょう? 彼らはハサミと強酸性の唾液を使って頑丈な金属を引き裂き、安全なヤドに変えるんですよ」

エドワード・バッカー、バイオテクニカの研究者
カーミット・クラブ
能力値
【知力】 2  【反応】 7  【敏捷】 8    【技術】 2  【魅力】2 
【意志】 5  【移動】 5  【体格】 12   【共感】 5
HP:55+遮蔽25HP 頭部装甲:11SP 胴部装甲:11SP
武器1:ハサミ(超大型近接武器) 攻撃回数1 ダメージ4D6 技能:〈近接武器〉
武器2:酸の唾          攻撃回数1 ダメージ3D6+SP1 技能:〈運動〉
技能:〈運動〉 10、〈格闘〉 14、〈精神集中〉 10、〈忍耐〉 10、〈回避〉 10、 
〈近接武器〉 (《生得武器》) 14, 〈知覚〉 8、 〈拷問/薬物抵抗〉 8、〈隠密〉 10
クリッターパワー:《大型》、《擬態》、《装甲11》、《生得武器(ハサミ)》、《ブレス攻撃(酸の唾)》

キルダイル

「ワニは古くから姿を変えずに生きてきた爬虫類です。これほどに合理的な進化を遂げた生き物も、人類の環境汚染には耐えられなかった。悲しむべきことです……そこで、バイオテクニカは再びワニを復活させました。イリエワニをベースとして、あらゆる改造を施したこの生き物を、私達は白亜紀に生息していたワニのシノニムからフォボスクスと呼んでいます。体長は8メートル前後ですが、背面装甲は複合装甲に匹敵する頑強さを持っています。心無い密猟者がワニ皮を狙うことは不可能でしょう。え? ナイトシティの下水道に潜む殺人ワニキルダイル? 弾丸が効かず人を喰う? ははは、三流メディアのスクリームシートを読みすぎでしょう。」

エドワード・バッカー、バイオテクニカの研究者
キルダイル
能力値
【知力】 3  【反応】 6  【敏捷】 7   【技術】 2  【魅力】 2 
【意志】 5  【移動】 8  【体格】 20  【共感】 4
HP:85 頭部装甲:14SP 胴部装甲:14SP
武器1:牙(特殊超大型近接武器) 攻撃回数1 ダメージ6D6 技能:〈近接武器〉
技能:〈運動〉 14、〈格闘〉 14、〈精神集中〉 10、〈忍耐〉 10、〈回避〉 11 
〈近接武器〉 (《生得武器》) 14、〈知覚〉 10、〈拷問/薬物抵抗〉 10、〈隠密〉 10
クリッターパワー:《暗視》、《拘束攻撃》、《水中適応》、《生得武器(牙)》、《装甲14》、
《巨大》、《防具破壊》

クァール

「豹は人間によって絶滅させられた生き物の中でも、特に洗練されて美しい生物です。古代ローマでは豹の吐息は芳しく、誰もが魅了されると言われていました。しかし、人間が自然を破壊し、狩り続けた結果……豹は地上から姿を消してしまいました。再び姿を消してしまわないよう、私たちはこの美しい生き物を守るために、"姿を消す力"を与えました。ああ、間違いではありません。この豹は周辺環境適応型の毛皮を持ち、完全に肉体を透明化することができるのです。うっとりするほど美しい……え、何も見えないって? 檻の中をこの赤外線カメラで見てください。体温が見えるでしょう?」

エドワード・バッカー、バイオテクニカの研究者
クァール
能力値
【知力】 6  【反応】 8   【敏捷】 9  【技術】 2  【魅力】 8
【意志】 4  【移動】 10  【体格】 8  【共感】 6
HP:40 頭部装甲:4SP 胴部装甲:4SP
武器1:鉤爪(大型近接武器) 攻撃回数2 ダメージ3D6 技能:〈近接武器〉
武器2:牙(中型近接武器)  攻撃回数2 ダメージ2D6 技能:〈近接武器〉
技能:〈運動〉 15, 〈格闘〉 15, 〈精神集中〉 10, 〈忍耐〉 10, 〈回避〉 14, 
〈近接武器〉 (《生得武器》) 15, 〈知覚〉 12、 〈拷問/薬物抵抗〉 10, 〈隠密〉 15
クリッターパワー:《暗視》、《環境適応体色》、《生得武器(鉤爪)》、《生得武器(牙)》、《装甲4》

ティラノサウルス・ロッガジアン

「なんと美しい……見てください、これこそ恐竜の王です! 体長12メートル、体重7トンの恐竜が現代に蘇った、これこそニコロ・ロッガジアとバイオテクニカの偉大なる絶滅生物再生プロジェクトの結晶なのです。ティラノサウルス・ロッガジアンはあまりにも魅力的なため、この動物を所持したいというニーズが過剰になることをロッガジアはおそれ、幼少期に見た古典映画を参考に彼に力を与えました。見てください、あの背中に追加された棘を。あれはヨウ素と塩素を溜め込む嚢になっているのですよ。あの棘が輝き始めると、顎が大きく開かれてレンズ構造が現れ……ほら! ヨウ素レーザーが発射されるのです!」

エドワード・バッカー、バイオテクニカの研究者
ティラノサウルス・ロッガジアン
能力値
【知力】 5  【反応】 6   【敏捷】 8   【技術】 2  【魅力】 2 
【意志】 8  【移動】 10  【体格】 24  【共感】 6
HP:100 頭部装甲:11SP 胴部装甲:11SP
武器1:牙(特殊超大型近接武器) 攻撃回数1 ダメージ6D6 技能:〈近接武器〉
武器2:熱線(特殊射撃武器) 攻撃回数1 ダメージ8D6 技能:〈運動〉
技能:〈運動〉 16、〈格闘〉 16、〈精神集中〉 14、〈忍耐〉 14、〈回避〉 12、
〈近接武器〉 (《生得武器》) 16、〈知覚〉 10、〈拷問/薬物抵抗〉 10、〈隠密〉 10
クリッターパワー:《暗視》、《頑強10》、《拘束攻撃》、《生得武器(牙)》、《装甲11》、《巨大》、
《ブレス攻撃(熱線)》、《防具破壊》

バジリスク

「古い映画でディロフォサウルスを見た人はみな、このトカゲを見て言うんです。"ディロフォサウルスだ!"って。でも、違いますよ。実際のディロフォサウルスはジュラ紀前期に存在した捕食動物で、体長は7メートルあり、毒を吐いたりはしません。これはディノニクスを再現した生き物の1つですよ。体長は2メートルちょっとです。遺伝子再現のためにエリマキトカゲを利用したので大きなフリルを持っているんですよ。あ、水槽に近づかないでください。ほら、フリルを大きく開くと毒を吹きますから。え、ディロフォサウルスじゃないんじゃなかったって? もちろん。ただ、ドクフキコブラも再現の時に組み込みましたからね。吹き付ける毒は神経系をブロックして全身麻痺を起こす神経毒、噛みつかれて注入される毒はタンパク質分解毒と溶血毒です。血清はまだ開発中ですが、今のところ噛まれた職員はいませんからご安心ください。"退職後"に噛まれた可哀想な者はいますが、少数です」

エドワード・バッカー、バイオテクニカの研究者
バジリスク
能力値
【知力】 4  【反応】 7  【敏捷】 7   【技術】 2  【魅力】 2 
【意志】 4  【移動】 6  【体格】 6  【共感】 6
HP:35 頭部装甲:4SP 胴部装甲:4SP
武器1:牙(中型近接武器)  攻撃回数2 ダメージ2D6+バイオトキシン 技能:〈近接武器〉
武器2:毒液噴射       攻撃回数1 ダメージ0+麻痺毒 技能:〈運動〉
技能:〈運動〉 10, 〈格闘〉 12, 〈精神集中〉 7, 〈忍耐〉 7, 〈回避〉 10、 
〈近接武器〉 (《生得武器》) 13, 〈知覚〉 9, 〈拷問/薬物抵抗〉 7、 〈隠密〉 10
クリッターパワー:《生得武器(牙)》、《装甲4》、〈ブレス攻撃(毒液噴射)〉、《分泌物(バイオトキシン)》、
《分泌物(麻痺毒)》

ヒュドラ

「蛇については様々な伝説がありますが、中で蛇の不死性は全世界で語り継がれています。絶滅したアナコンダに、ロッガジアはその不死性をもたせるべきと考えました。その際にヒドラ……淡水に生息する刺胞動物の特性である再生能力が活かされたのです。ヒュドラは5から12の首を持つように見えますが、付け根部分に脳が移されており、実際はあれらの首は付属物です。個体として完璧に制御された、多頭の動物……正しく遺伝子工学の精髄の一つと言えましょう」

エドワード・バッカー、バイオテクニカの研究者
ヒュドラ
能力値
【知力】 2  【反応】 7  【敏捷】 8   【技術】 2  【魅力】 2 
【意志】 4  【移動】 6  【体格】 20  【共感】 5
HP:70 頭部装甲:4SP 胴部装甲:4SP
武器1:牙(中型近接武器) 攻撃回数1〜6 ダメージ2D6+バイオトキシン 技能:〈近接武器〉
技能:〈運動〉 14、〈格闘〉 14、〈精神集中〉 10、〈忍耐〉 10、〈回避〉 10、 
〈近接武器〉 (《生得武器》) 14、〈知覚〉 10、〈拷問/薬物抵抗〉 10、〈隠密〉 10
クリッターパワー:《暗視》、《拘束攻撃》、《再生10》、《水中適応》、《生得武器(牙)》、
《装甲4》、《脆弱性(火)》、《巨大》、《分泌物(バイオトキシン)》
※ヒュドラの近接攻撃回数はD6で決定する。同じターゲットへ攻撃できるのは最大2回まで。

ファイアドレイク

「ドラゴンと言われると笑う方もいらっしゃるかもしれません。ですが、我々は科学によって竜を生み出しました。体長は5メートル、翼長は6メートル。しかし、先史時代の翼竜より遥かに体重は重く、800キログラムを超えています。ケツァルコアトルスの10倍ですね! 普通に考えれば到底飛行できないにも関わらず、空を優雅に飛び回るのです。その秘密は……体内に水素ガスの嚢をいくつも持つことです。あれほどの体格でも、水素ガスの揚力によって飛行を十分に行えます。また、体内の水素ガスを口から吹き出して着火させることで炎を吹くこともできるのです。まさしく我々の空想から出現したドラゴンそのものですね!」

エドワード・バッカー、バイオテクニカの研究者
ファイアドレイク
能力値
【知力】 4  【反応】 8  【敏捷】 10   【技術】 2  【魅力】 2 
【意志】 8  【移動】 8  【体格】 14   【共感】 6
HP:65 頭部装甲:11SP 胴部装甲:11SP
武器1:牙(超大型近接武器) 攻撃回数2 ダメージ4D6 技能:〈近接武器〉
武器2:竜の炎       攻撃回数1 ダメージ6D6(範囲5x5) 技能:〈運動〉
技能:〈運動〉 14、〈格闘〉 14、〈精神集中〉 12、〈忍耐〉 12、〈回避〉 16、 
〈近接武器〉 (《生得武器》) 16、〈知覚〉 10、〈拷問/薬物抵抗〉 12、〈隠密〉 10
クリッターパワー:《暗視》、《装甲11》、《生体レーダー》、《生得武器(牙)》、《耐性(着火)》、
《大型》、《飛行能力》、《ブレス攻撃(竜の炎)》

バーゲスト

「バーゲストはたしかに恐ろしげに見えますね。背中にケラチンの分厚い装甲板があり、大きな牙が存在します。もとはピット・ブルだったのですが、大変な猛犬としてヒトが作った生き物に、さらに戦う力を与えました。もちろんこれは、人間が動物を見れば支配しようとするという衝動を制御できないためです。自然の側にも人間に対抗するだけの力を与えることが大切なのですよ。もちろん、バーゲストは殺生をむやみに行う生き物ではありません。彼らの吠え声を向けられたなら、確かに十分な防護なしに聞いた人間の鼓膜は破損します。が、むしろその程度で済ませられるというのが、この動物の大人しさと優しさを表しています」

エドワード・バッカー、バイオテクニカの研究者
バーゲスト
能力値
【知力】 3  【反応】 7  【敏捷】 8   【技術】 2  【魅力】 2 
【意志】 3  【移動】 6  【体格】 4   【共感】 6
HP:30 頭部装甲:4SP 胴部装甲:4SP
武器1:牙(中型近接武器) 攻撃回数2 ダメージ2D6 技能:〈近接武器〉
武器2:音波攻撃      攻撃回数1 ダメージ0+片耳損傷 技能:〈運動〉
技能:〈運動〉 12、〈格闘〉 12、〈精神集中〉 6、〈忍耐〉 6、〈回避〉 10、 
〈近接武器〉 (《生得武器》) 12、〈知覚〉 14、〈追跡〉11、〈拷問/薬物抵抗〉 8、〈隠密〉 8
クリッターパワー:《鋭敏嗅覚》、《装甲4》、《生得武器(牙)》、《音波攻撃)》

パンダモニウム

「最後のジャイアント・パンダが絶滅してから20年以上経ちました。カン・タオのような重工業はたしかに国家に富をもたらすかもしれませんが、それ以上に汚染を産みます。私達は環境に優しい、持続可能な開発目標を掲げて植樹を行っていますが彼らはそれもなく野放図な開発を行い、結果ジャイアントパンダは絶滅へと――なんですか? 他社批判を聞くんじゃなく、パンダに餌やりがしたい? 構いませんよ。ああ、その笹は違います。隣に生肉があるでしょう、これが餌で……ジャイアントパンダは笹を食うんじゃなかったか? いえ、パンダモニウムは肉を食べます。考えてもみてください、現在では野生動物が食べられる笹は希少です。ですので、パンダを再び蘇らせる時には他のクマ科のように雑食に変更しました。グリズリーに食性は近いですね。もちろん豹と同じく希少動物ですから、毛皮には周辺環境適応迷彩を追加しています。透明なグリズリーがヒトを襲う危険性? 正確に算出していませんが、大抵の人間はパンダにハグされたいと思うものではないですかね?」

エドワード・バッカー、バイオテクニカの研究者
パンダモニウム
能力値
【知力】 4  【反応】 7  【敏捷】 8    【技術】 2  【魅力】 4 
【意志】 4  【移動】 6  【体格】 12   【共感】 5
HP:50 頭部装甲:7SP 胴部装甲:7SP
武器1:爪(大型近接武器) 攻撃回数2 ダメージ3D6 技能:〈近接武器〉
技能:〈運動〉 14、〈格闘〉 14、〈精神集中〉 10、〈忍耐〉 10、〈回避〉 11、 
〈近接武器〉 (《生得武器》) 16, 〈知覚〉 10、 〈拷問/薬物抵抗〉 8、〈隠密〉 12
クリッターパワー:《環境適応体色》、《生得武器(爪)》、《装甲7》

プテロラプトル

「見てください。この先史時代の優雅な生き物を! 斑点の付いた美しい羽をしていますよね。プテロラプトルはニコロ・ロッガジアンがユタラプトルとミクロラプトル・グイのDNAから作り上げた、現代に蘇った羽毛恐竜です。体長は3メートル、体高は1.5メートルと大きいので一見恐ろしく思えるかもしれませんが、彼らは知能が高く、たいへん人懐っこいのですよ! 我々は現在試験的にペットとしてプテロラプトルを利用できないか考えています。成功すれば、人類に新しい友達が生まれるわけですね!」

エドワード・バッカー、バイオテクニカの研究者
プテロラプトル
能力値
【知力】 6  【反応】 7  【敏捷】 7  【技術】 2  【魅力】 2 
【意志】 5  【移動】 8  【体格】 8  【共感】 6
HP:45 頭部装甲:4SP 胴部装甲:4SP
武器1:鉤爪(大型近接武器) 攻撃回数2 ダメージ3D6 技能:〈近接武器〉
武器2:牙(中型近接武器)  攻撃回数2 ダメージ2D6 技能:〈近接武器〉
技能:〈運動〉 13、〈格闘〉 13、〈精神集中〉 10、〈忍耐〉 10、〈回避〉 11、
〈近接武器〉 (《生得武器》) 13、〈知覚〉 10、〈拷問/薬物抵抗〉 10、〈隠密〉 13
クリッターパワー:《暗視》、《拘束攻撃》、《生得武器(鉤爪)》、《生得武器(牙)》、《装甲4》、《飛行能力》

ブリンク・スロース

「ナマケモノというのはなかなかに失礼な呼び名かもしれませんね。じっと動かないことは彼らの生存戦略であり、完全に木の中に紛れることで生きることができるのです。とはいえ、現在では十分な本数の木を我々は用意できていませんので、ナマケモノの生態的地位を上手く満たすことができませんでした。そこで、ナマケモノが危険にさらされた場合、瞬間的にヒトの1600倍の速さで反射行動を起こせるように改良しました。これで彼らがむやみと人間に攻撃される心配はないわけです。これだけ素早ければ、銃弾を視認してから回避できます。動きは色付きの風か、コマ落としされたようにしか人間には捉えられないでしょう」

エドワード・バッカー、バイオテクニカの研究者
ブリンク・スロース
能力値
【知力】 2  【反応】 16   【敏捷】 6   【技術】 2  【魅力】2 
【意志】 4  【移動】 12   【体格】 6   【共感】 5
HP:35 頭部装甲:0SP 胴部装甲:0SP
武器1:爪(大型近接武器) 攻撃回数2 ダメージ3D6 技能:〈近接武器〉
技能:〈運動〉 8、〈格闘〉 12、〈精神集中〉 10、〈忍耐〉 10、〈回避〉 24、 
〈近接武器〉 (《生得武器》) 12, 〈知覚〉 8、 〈拷問/薬物抵抗〉 8、〈隠密〉 10
クリッターパワー:《生得武器(爪)》、《超高速》

フライング・シャーク

「サメが空を飛んでいる? ええ、飛びますよ。トビウオやトビイカのようにサメも空を飛ぶのです。海洋汚染が随分ひどく、サメの餌を十分確保できないのではないかという懸念から、我々はサメが水陸の両方で生きられるように改善しました。滑空可能なように大型化された胸鰭で空中を泳ぎ、浮き袋は肺になっています。また、体内に水素嚢を追加したので、骨格を大きく変化させずに長期間の空中移動を可能にしています。サメが空を飛んで人間への危険性がないのか? まぁ、一般的なサメは滅多に人間を襲いませんよ。人間を襲った場合? 現在地球上で最も個体数が多いのは人間なんですから、多少の死者は目をつぶるべきです。毎日くじになるほど人が死んでいるナイトシティで、何人かストリートのク……もとい、一般市民の方がサメに食われたところで問題になるかは大いに疑問ですね」

エドワード・バッカー、バイオテクニカの研究者
フライング・シャーク
能力値
【知力】 2  【反応】 7  【敏捷】 6   【技術】 2  【魅力】2 
【意志】 4  【移動】 6  【体格】 8   【共感】 5
HP:40 頭部装甲:4SP 胴部装甲:4SP
武器1:牙(大型近接武器) 攻撃回数2 ダメージ3D6 技能:〈近接武器〉
技能:〈運動〉 8、〈格闘〉 12、〈精神集中〉 10、〈忍耐〉 10、〈回避〉 10、 
〈近接武器〉 (《生得武器》) 12, 〈知覚〉 8、 〈拷問/薬物抵抗〉 8、〈隠密〉 10、〈追跡〉11
クリッターパワー:《大型》、《鋭敏嗅覚》、《装甲4》、《水中適応》、《生体レーダー》、
《生得武器(牙)》、《飛行能力》

リアル・ヘルハウンド

「リアル・ヘルハウンドという言葉は間違いだと思うのですよ。プログラムのヘルハウンドこそがまがい物で、これこそが新たな時代にふさわしい人類の友のひとつです。だいたい、"ヘルハウンド"という言葉もおかしい。「ネオ・ドッグ」などの呼称を私達は推奨しています。イエイヌを再び復活させた時、ロッガジアはペットを絶滅させた忌まわしい病を避けるべく、いくつかの細菌を共生させました。すると、彼らは病への耐性とともに、口からホソクビゴミムシのように過酸化水素とヒドロキノンを反応させた爆発液を吐く力を手に入れた。それを地獄の犬ヘルハウンド呼ばわりするのはひどい言い方だと思いませんか? ネオ・ドッグはシェパードと柴犬をベースとした再生例があり、現在はハスキーの再生にチャレンジしています」

エドワード・バッカー、バイオテクニカの研究者
リアル・ヘルハウンド
能力値
【知力】 3  【反応】 7  【敏捷】 8   【技術】 2  【魅力】 2 
【意志】 2  【移動】 6  【体格】 3   【共感】 6
HP:25 頭部装甲:4SP 胴部装甲:4SP
武器1:牙(中型近接武器) 攻撃回数2 ダメージ2D6 技能:〈近接武器〉
武器2:炎の息       攻撃回数1 ダメージ3D6(範囲3x3) 技能:〈運動〉
技能:〈運動〉 12、〈格闘〉 12、〈精神集中〉 6、〈忍耐〉 6、〈回避〉 12、 
〈近接武器〉 (《生得武器》) 12、〈知覚〉 14、〈追跡〉11、〈拷問/薬物抵抗〉 8、〈隠密〉 8
クリッターパワー:《鋭敏嗅覚》、《装甲4》、《生得武器(牙)》、《ブレス攻撃(炎の息)》

クリッターリスト:あまり輝かしくない作品


グール

「いわゆる一般的に"グール"とか"ブラッドサースティ・カニバル"なんか血に飢えて人を喰うやつとかと呼ばれる生き物について様々な陰謀論が巷間にはびこっている事はよく知っておりますよ、ええ。中には『バイオテクニカが子供をさらって実験で怪物にした』などと。馬鹿げています。確かにグールは人間の笑い声や泣き声、叫び声に近い鳴き声を持ちますが、我々の研究によれば、この動物はなんらかの環境汚染によって変異した猿の一種であると考えられます。野放図な開発や放射能汚染が原因の生物であって、わが社は関係ありません。とはいえ、人間に似た声を持つという特徴が一般市民の方に不安を感じさせるのは事実でしょう。対処法をお教えしましょう。グールは人間と違って言葉を話しません。『ワ……』とか『ア……』とかいう短い唸り声を出したり、ハミングのような音は出しますが、ただの鳴き声です。きちんと聞いていれば人間の声でないとわかります。類人猿のようなもので、ごく簡単な道具を使いますが、人間ほど知能は高くありません。光にも敏感ですから、夜間ならフラッシュライトでも当ててやればすぐに逃げるでしょう。ギャングのほうがよほど危険です。ただ、牙には神経毒がありますから、噛まれないようにしましょう」

エドワード・バッカー、バイオテクニカの研究者
グール
能力値
【知力】 4  【反応】 6  【敏捷】 6   【技術】 3  【魅力】 2 
【意志】 2  【移動】 6  【体格】 3   【共感】 4
HP:25 頭部装甲:0SP 胴部装甲:0SP
武器1:中型近接武器 攻撃回数2 ダメージ2D6 技能:〈近接武器〉
武器2:牙(小型近接武器) 攻撃回数2 ダメージ1D6+麻痺毒 技能:近接武器
技能:〈運動〉 10、〈格闘〉 12、〈精神集中〉 6、〈忍耐〉 6、〈回避〉 8、 
〈近接武器〉 12、〈知覚〉 10、〈拷問/薬物抵抗〉 8、〈隠密〉 8
クリッターパワー:《暗視》、《鋭敏嗅覚》、《限定的知性》、《脆弱性(強い光)》、《生得武器(牙)》、《分泌物(麻痺毒)》

ジャイアントローチ

「巨大なゴキブリですね。最大で体長50センチにも達する、不快でひどいものです。金属まで噛み裂いてしまう大顎といい、驚くべきものですね。汚染が産んだ突然変異ですよ。昆虫は影響されやすいものです。……なんですか? 研究施設から巨大なゴキブリが大量に出てくるのを目撃したものが? はぁー……参りましたね。バイオテクニカは野放図に動物を脱走させる狂った科学者ではなく、適切に管理した新たな自然の再生者です。この大義をどうか理解していただきたい。研究員の過重労働で施錠忘れが起こるとか、予算節減のためセキュリティのダブルチェックが行われていないとか、種子改良部門と違って生態系再生部門の動物は不妊化されていないとか、そんなわけはないのです。我々は労働法を守り、1日14時間労働に年6日の休暇をきちんと与えています」

エドワード・バッカー、バイオテクニカの研究者
ジャイアントローチ
能力値
【知力】 2  【反応】 6  【敏捷】 7   【技術】 2  【魅力】 2 
【意志】 2  【移動】 6  【体格】 2   【共感】 8
HP:10 頭部装甲:0SP 胴部装甲:0SP
武器1:大顎(小型近接武器) 攻撃回数2 ダメージ1D6,SP-2 技能:〈近接武器〉
技能:〈運動〉 10、〈格闘〉 10、〈精神集中〉 6、〈忍耐〉 6、〈回避〉 9、 
〈近接武器〉 (《生得武器》) 11、〈知覚〉 8、〈拷問/薬物抵抗〉 14、〈隠密〉 9
クリッターパワー:《暗視》、《小型》、《生得武器(牙)》、《飛行能力》、《防具破壊》

デビルラット

「あまりデビルラットについてはお話していただきたくないですね。バイオテクニカとは何ら関係のない生物なのですから。研究所からの流出? 根も葉もない噂です。荒唐無稽なフェイクニュースの類ですよ。我々は管理のずさんなマッドサイエンティストの集団ではない。80センチもあるドブネズミについて、責任を負う立場にはないんですよ。むしろ放射性物質や汚染物質の影響を心配したほうが良い。ましてやこのネズミが放電するとか、そんな馬鹿げた話は妄想と思ったほうが良いですね」

エドワード・バッカー、バイオテクニカの研究者
デビルラット
能力値
【知力】 4  【反応】 7  【敏捷】 7   【技術】 2  【魅力】 2 
【意志】 2  【移動】 6  【体格】 2   【共感】 8
HP:10 頭部装甲:0SP 胴部装甲:0SP
武器1:牙(小型近接武器) 攻撃回数2 ダメージ1D6+毒 技能:〈近接武器〉
武器2:酸の唾       攻撃回数1 ダメージ3D6+SP1 技能:〈運動〉
技能:〈運動〉 10、〈格闘〉 12、〈精神集中〉 6、〈忍耐〉 6、〈回避〉 9、 
〈近接武器〉 (《生得武器》) 11、〈知覚〉 10、〈拷問/薬物抵抗〉 12、〈隠密〉 11
クリッターパワー:《暗視》、《小型》、《生得武器(牙)》、《耐性(毒)》
《ブレス攻撃(酸の唾)》、《《分泌物(毒)》

※一部の個体は《ブレス攻撃(酸の唾)》ではなく《ブレス攻撃(放電)》を持つ。
 また、体色が黄色く頬が赤い。

ブロートフライ

「わかっていただきたいこととして、バイオテクニカは何も怪物を作りたがっているわけではないのです。生態系を再構築しようとしているのですよ。ブロートフライはたしかに不気味ですが、我々の実験動物の飼育用の餌としては最適なのです。体長40センチの蝿と、そのウジがどれほどのタンパク源になるものか考えてみてください。なんなら、キブルよりよほど味がいいのですよ。嘘ではありません、バイオテクニカの社員食堂ではブロートフライの卵をフライドエッグにして出していますからね」

エドワード・バッカー、バイオテクニカの研究者
ブロートフライ
能力値
【知力】 2  【反応】 6  【敏捷】 7   【技術】 2  【魅力】 2 
【意志】 2  【移動】 6  【体格】 2   【共感】 8
HP:10 頭部装甲:0SP 胴部装甲:0SP
武器1:大顎(小型近接武器) 攻撃回数2 ダメージ1D6+毒 技能:〈近接武器〉
技能:〈運動〉 10、〈格闘〉 10、〈精神集中〉 6、〈忍耐〉 6、〈回避〉 10、 
〈近接武器〉 (《生得武器》) 11、〈知覚〉 8、〈拷問/薬物抵抗〉 12、〈隠密〉 10
クリッターパワー:《小型》、《生得武器(大顎)》、《飛行能力》、《分泌物(毒)》

その他の生き物たち

戦闘用サイバードッグ

戦闘用サイバードッグ
能力値
【知力】 3  【反応】 7  【敏捷】 8   【技術】 2  【魅力】 2 
【意志】 3  【移動】 6  【体格】 4   【共感】 3
HP:30 頭部装甲:7SP 胴部装甲:7SP
武器1:牙(中型近接武器) 攻撃回数2 ダメージ2D6 技能:〈近接武器〉
技能:〈運動〉 12、〈格闘〉 12、〈精神集中〉 6、〈忍耐〉 6、〈回避〉 10、 
〈近接武器〉 (《生得武器》) 12、〈知覚〉 14、〈拷問/薬物抵抗〉 8、〈隠密〉 8、〈追跡〉11
クリッターパワー:《鋭敏嗅覚》、《生得武器(牙)》
サイバーウェア:皮膚編繊、サイバーアイ(マイクロ・ビデオ、低光量/赤外線/紫外線)

汚染グリズリー

汚染グリズリー
能力値
【知力】 4  【反応】 6  【敏捷】 8    【技術】 2  【魅力】 4 
【意志】 4  【移動】 6  【体格】 14   【共感】 5
HP:55 頭部装甲:7SP 胴部装甲:7SP
武器1:爪(超大型近接武器) 攻撃回数2 ダメージ4D6 技能:〈近接武器〉
技能:〈運動〉 14、〈格闘〉 14、〈精神集中〉 10、〈忍耐〉 10、〈回避〉 10、 
〈近接武器〉 (《生得武器》) 16、 〈知覚〉 10、 〈拷問/薬物抵抗〉 8、〈隠密〉 12
クリッターパワー:《大型》、《生得武器(爪)》、《装甲7》

電子撹乱用ドルフィン

電子撹乱用ドルフィン
能力値
【知力】 6  【反応】 6  【敏捷】 8   【技術】 3  【魅力】 5 
【意志】 5  【移動】 6  【体格】 6   【共感】 4
HP:40 頭部装甲:0SP 胴部装甲:0SP
武器1:格闘 攻撃回数1 ダメージ2D6 技能:〈格闘〉
技能:〈運動〉 14、〈格闘〉 14、〈精神集中〉 11、〈忍耐〉 11、〈回避〉 12、
 〈知覚〉 10、 〈拷問/薬物抵抗〉 10、〈隠密〉 12
クリッターパワー:《水中適応》、《生体レーダー》
ロール特技:《インターフェイス》4
サイバーウェア:ニューラル・リンク、インターフェイス・プラグ、サイバーデッキ
プログラム:イレイサ、シーヤ、スピーディ・ゴンザルヴェス、ワーム、アーマー、ヴリズボルト、ナーヴスグラヴ

「バイオテクニカの施設に仕事で忍び込んだんだ。その時、うっかりジェイコブのやつがセンサーに引っかかってね。警報とともに檻から恐竜の群れが飛び出してきた。まるで羽毛付きのジュラシック・パークで、ジェイコブは悲鳴を上げる暇もなくバラバラにされちまった。その上、あいつらは逃げるアタシたちを飛んで追いかけてきたんだ。あんなバイク並みにデカい生き物が飛ぶなんて信じられる!? 飛びかかられたバリーの奴はナイフを抜いたけど、奴らの鱗はケブラー並みに硬いみたいだった。結局逃げ出せたのはアタシだけ。あんなのがバイオテクニカに"懐いてる"としたら、そのうち映画並みにひどいことになるのは間違いないね」

ミリア・シュート、ノーマッド

クリッターとは

クリッターとは、人間並みの知性を持たない生き物全てを総称する言葉だ。

クリッター全ての前提

クリッターは基本的に知性を持たないため、全ての遠隔戦闘系技能と〈武術〉技能、学術系技能と技術系技能、芸能系技能、社交系技能、操作系技能は一切身につけられず、判定もできない。また、〈近接武器〉技能および〈運動〉技能を使った投擲、道具の使用は一部の技能がない限りは使用できない。

クリッター能力

《小型》

このクリッターは極めて小さく、〈隠密〉および〈回避〉の判定に+1の修正を受ける(データに反映済み)。また、既に他のキャラクターが存在する1マスに同時に存在することが可能になる。また、GMの判断次第では人間では入ることができない狭いダクトなどを通り抜けられるようになる。
代わりに、このクリッターのHP最大値は-10される。

《大型》

このクリッターは4x4m(2x2マス)を占有する。

《巨大》

このクリッターは6mx6m(3x3マス)を占有する。

《暗視》

このクリッターは暗闇によるペナルティを無視することができる。ただし煙、霧などのペナルティは従来どおり受ける。

《鋭敏嗅覚》

このクリッターは「嗅覚増強」のインプラントをしているように、匂いによって〈追跡〉技能を使える。

《音波攻撃》

1回のアクションを用いて、このクリッターは音波攻撃を行う。このパワーは、弾薬無限の「シュリーカー(P.349)」として機能する。攻撃を行うのに〈拳銃〉技能を用いる代わりに、そのクリッターは〈運動〉技能を用いる。

《頑強N》

このクリッターはHPの最大値がN点増加する。

《環境適応体色》

このクリーチャーがアクションを使って行動をしない限り、クリーチャーを発見するには難易度17の〈知覚〉判定に成功しなければならない。レーダー・ソナーインプラント、及び低光量/赤外線/紫外線をインプラントしたキャラクターにはこのパワーは効果を発揮しない。

《擬態》

このクリッターは特定の物体に擬態できる。擬態している限り、クリーチャーを発見するには難易度17の〈知覚〉判定に成功しなければならない。低光量/赤外線/紫外線をインプラントしたキャラクターに見られるか、触覚増強をインプラントしたキャラクターに接触された場合はこのパワーは効果を発揮しない。

《限定的知性》

このクリッターは〈運動〉を使って投擲ができ、また通常の近接武器(特殊近接武器は不可)を〈近接武器〉技能を使って使用できる。くわえて、極めて簡単な道具は使用できる。

《拘束攻撃》

このクリッターは《生得武器》が命中した対象にダメージを与えるとともに「つかむ(P.177)」ことができる。

《水中適応》

このクリッターは〈水泳〉による移動ペナルティを受けず、水中で窒息しない。

《脆弱性》

このクリッターは、《脆弱性》を持つと指定されたものに防具越しであっても直に接触した場合、そのクリッターのHPに直接2ダメージを受ける。そのクリッターが《脆弱性》をもつものと接触したままであれば、そのターン終了時に、あるいは非戦闘時であれば、3秒ごとに2ダメージを受け続ける。加えて、《脆弱性》を持つものに接触している限り、《再生》のパワーは無効化される。

《生体弾》

このクリッターは記載されたダメージと攻撃回数を持つデータの遠隔攻撃を、《運動》を使って手を使わずに行える。射程距離はピストル/ショットガンのものを使用するが、25m以上先は攻撃できない。

《再生N》

このクリッターは自分のターン終了時にN点だけHPを回復するとともに、自身が受けている致命的損傷1つを選択し、それを自動的に治療できる。

《生得武器》

このクリッターの牙や爪など、指定された部位による攻撃は近接武器による攻撃(P.176)として扱われる。クリッターは〈近接武器〉技能を使ってその部位による攻撃を行える。

《生体レーダー》

このクリッターはレーダー/ソナー・インプラントをインプラントしているように周囲をスキャンできる。

《装甲N》

このクリッターはぶ厚い皮膚や鱗、あるいは皮膚装甲板を持ち、それらが防具として機能する。クリッターの身体と頭部は、N点のSPで装甲されている。防具ペナルティはないが損耗する。1日の休息につきSPが2ずつ回復する。

《耐性》

このクリッターは書かれている効果を完全に無効化する。

《超高速》

このクリッターは常にイニシアティブ・キューの最初に行動する。

《飛行能力》

このクリッターは、【移動】能力値を用いて任意の方向に飛行移動ができる。上方あるいは下方に向かって飛行するだけでなく、落下することなく空中でホバリングすることもできる。

《ブレス攻撃》

このクリッターは口から様々な物を吐き出す。例えば、強酸性の唾液や毒液、火炎などだ。攻撃を行うのには〈運動〉技能を用いる。射程距離や範囲はそれぞれの内容によって変わる。【反応】が8以上あるキャラクターは、このブレス攻撃に対しても回避を試みることができる。

炎の息:難易度13の〈運動〉判定に成功すれば、射手の正面6m×6m(3マス×3マス)以内にいて、射手から視線が通っている目標すべてに3D6ダメージを与えることができる。炎の息のダメージは1回だけ振り、同じ数値をすべての目標に適用する。命中した相手に”危険度:中”(4ダメージ)の「着火」を与える。

酸の唾:難易度13の〈運動〉判定に成功すれば、射手の正面の正面6x6m(3x3マス)内に存在する目標全てに3D6ダメージを与える。命中した場合、酸の唾は命中部位の防具を1SP減少させる(貫通した場合は更に1SP減少させる)。

毒液噴射:難易度13の〈運動〉判定に成功すれば、射手の正面の正面6x6m(3x3マス)内に存在する目標全てに《分泌物》のうち書かれた効果のものを与える。

熱線:アサルト・ライフルの射程を使用して〈運動〉で判定を行う。成功すれば、目標に対して8D6のダメージを与える。

電撃:アサルト・ライフルの射程を使用して〈運動〉で判定を行う。成功すれば、目標に対して6D6のダメージを与える。このダメージは通常通り防具によって軽減されるが、防具を損耗させない。

竜の炎:グレネード・ランチャーの射程を使用して〈運動〉で判定を行う。成功すれば、射手の狙った場所(2m×2mの範囲、あるいは1マス;特定の人や物ではない)を目標として攻撃判定を行なう。攻撃判定に成功した場合、狙った場所を中心として爆発が発生し、10m×10m(5マス×5マス)の正方形の範囲内にいるものすべて(地形を含む)に6D6ダメージと”危険度:大”(6ダメージ)の「着火」を与える。ダメージは1回だけ振り、同じ値をすべての目標に適用する。その他の処理は「爆発物(P.349)」に準じる。

《分泌物》

このクリッターは様々な効果のある物質を分泌し、近接攻撃の際に目標に注入する。指定された武器が命中した時、ダメージの代わりに以下のいずれかの毒物を命中した目標へと与える。生身でない対象には効果がない。

毒:難易度13の〈拷問/毒物抵抗〉に失敗した目標はHPに直接2D6ダメージを受ける。このダメージは防具によって軽減されず、致命的損傷も与えない。

バイオトキシン:難易度15の〈拷問/毒物抵抗〉に失敗した目標はHPに直接3D6ダメージを受ける。このダメージは防具によって軽減されず、致命的損傷も与えない。

麻痺毒:難易度15の〈拷問/毒物抵抗〉に失敗した目標は”脳震盪”の「致命的損傷(P.188)」を受ける。

《防具破壊》

このクリッターの《生得武器》による攻撃で防具を損耗させた場合、その防具のSPを1ポイントでなく2ポイント損耗させる。

更新履歴

2022/08/15 作成
2022/08/27 《拘束攻撃》を強化
2022/09/07 《分泌物》のルールを公式の毒物ルールに合わせる
2023/10/11 アックスビークおよびウィドウメーカーを追加

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