【ビジネス書を読む時間がない若手金融会社員・就活生向け!】クリティカルシンキング8

前回に引き続きクリティカルシンキングについて記載していきたいと思います
本日は、「状況分析②」について記載したいと思います

状況分析

  • 状況を分析するとは、「分析対象のどこにどのような特徴があり、なぜその特徴が生まれているのかを解き明かす」ということです

  • これまで、様々な論理展開手法を記載してきましたが、どんなビジネスにおいても成功要否は多くの要素が絡み合っています

  • 何となく、目につくところや自分の関心に近いところに着目してしまいがちですが、先ずは状況(現状)を正しく捉えることが重要です

  • このように、複雑なビジネスシーンを正しく捉えるための思考技術が「状況の分析」です(言い換えると、高い解像度で状況を理解する、ということです)

前回記載した状況分析の基本動作に加え、以下4つの視点から分析対象の特徴をつかむと良いです

視点1:全体の構成と、構成要素のバラつき度合いを把握する

  • 各要素が特定の部分に偏って分布しているのか、全体に万遍なく分布しているのかを把握することを指します

  • 例えば、5つの店舗を持つチェーン店の売上を店舗別に把握する場合、いくつかの店舗の売上が突出しているのか、売上が殆ど同じなのか、把握するということです

  • バラつき度合いを把握することで、似たような特徴を示す構成要素群に共通する「共通項」を見つけ、そこから新たな切り口・切り方を発見することで、より精緻に現状を捉えることが可能となります

視点2:インパクトの大きさを考える

  • 分析対象が最終的な結果に及ぼす影響度の大きさを考えることを指します

  • とある市場への参入を検討している場合、成長率はさておき、市場規模10億円と1000億円では目標や参入方法、スピード等が変わってくるということです

  • インパクトの大きさは、極力数字で表すことが望ましいです

  • 絶対値の大きさや全体に占める構成比の大きさ、時間軸を意識したときの変化率の大きさなどを定量化することで、分析対象の全体やそれぞれの構成要素がどの程度のインパクトなのか、分かるようになります

視点3:比較して、差分を見つける

  • 分析対象を何かと比較することで、分析対象と何が同じで何が違うのかを認識するということを指します

  • 具体的には、以下2点がオススメです

  • ①目標値やベンチマークと比較して、差分(絶対値の差、割合)を理解する

  • ②時系列で比較して、差分(絶対値の差、成長率)を理解する

視点4:法則性と特異点・変曲点を見つける

<法則性>

  • 法則性を見つけるとは、「Aという特性があるとBになる」というようなルールやパターンを見つけることを意味します

  • ビジネスにおいて法則性を見つけると、予測の確度や打ち手の再現性を高められることが挙げられます

  • 具体的には、小売店であれば法則に従って発注パターンを変更する等の打ち手を行うことに繋がります

<特異点>

  • 特異点を見つけるとは、「ルールやパターンとは異なる特徴を示す要素を見つけること」を意味します

  • メリットとしては、①特異点にビジネスチャンスが潜んでいる、②特異点をきっかけにしてビジネスチャンスにつなげることができる可能性がある、ことが挙げられます

<変曲点>

  • 変曲点を見つけるとは、「これまで観察された法則性とは違う法則が見られ始める、急激な変化のポイントを見つけること」です

  • 例えば、熱中症対策となる経口補水液が気温30度以上で売上が急上昇するという変曲点を見つけることができれば、曜日等に関わらず気温を確認することで、適切に仕入を行うことが可能となります

いかがでしたでしょうか
本日は、状況分析②として、状況分析で重要な4つの視点を記載しました
次回以降もお楽しみに!

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