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「ちえ」(44)「腰痛」

金曜日の夜にバスケをしている時に腰を捻ってしまったようでした。

今までにも空手の稽古で腰が痛くなった時はありましたが、それとは違う痛みでした。

まったく経験したことがない痛みでした。

なんとかアパートまで帰って来て寝たのですが、痛みの為になかなか寝付けませんでした。

それでも、明日の朝になれば、なんとかなると思っていたのですが⋯。

土曜日の朝になっても痛みが引かないどころか、益々痛みが酷くなってしまいました。

仕方がないので、なんとか電話の所まで這って行って「ちえ」に「腰が痛いから迎えに行けない」と伝えました。

それから1時間位たった頃に「ちえ」がアパートに来てくれました。

「トクちゃん、大丈夫?」

「う~ん、痛くて動けん」

「家から湿布と痛み止め持ってきたよ」

「お父さんが整形外科でもらった薬なんだけど、持ってて良いって言ったから」

「お父さんの持って来ちゃって大丈夫か?」

「うん、大丈夫」

「湿布貼ってあげるね」

「ちえ」に湿布を2枚貼ってもらいました。

痛み止めも飲んで横になっていたのですが、なかなか良くなりません⋯。

「お昼ご飯と夕ご飯は私が作るね。それから今日は泊まってくからね」

「また、お母さんに言われたの?」

「うん、でも私も泊まるつもりだったから」

「「ちえ」も優しいけど、「ちえ」のお母さんも優しいよな⋯」

「トクちゃん、お昼何食べたい?」

「タマゴサンドが食べたい。朝から食べてないから腹減っちゃった」

「タマゴとマヨネーズはあるから、パン買って来るね。夕ご飯は何食べたい?」

「おまかせします」

お昼にタマゴサンドを腹いっぱい食べました。

「これ、上手いな、ホントに上手いよ」パクパク。

それから夜まで横になっていましたが痛みがまったくひきません。

「どうしたら良くなるのかなあ⋯」

「マッサージしてあげようか?」ということで「ちえ」に腰をマッサージしてもらいました。

「どう?少しは良くなった?」

「う~ん、あんまり」

「「ちえ」のオッパイ揉んだら良くなるかなあ⋯」

「バーカ、そんなこと言ってると帰るよ」

「あ、ゴメン。帰らないで」

「一人でトイレ行けないから肩貸して」

「しょうがないな、手が焼けるトクちゃんだね」

夕ご飯は「ちえ」特製の「マイルームライス」を食べました。

「ちえ」が大学生の時に通っていた喫茶店にあったメニューで、マスターにレシピを聞いて作ってみたそうです。

「トクちゃんの隣で寝ても良い?」

「うん、Hはできないけどな(笑)」

「そんなの期待してないよ~」

「なんとか明日中には治して月曜日には仕事行きたいなあ」

「そうだね、早く楽になると良いね」

日曜日も一日中横になっていて「ちえ」が持ってきてくれた痛み止めを3回飲みました。

結局、月曜日の朝には、なんとか動けるまで回復して無事に仕事に行くことができました。

                                                                       つづく








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