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普通でいるってむつかしい(キラリナ吉祥寺の配信を終えて)

 「普通」、という言葉を聞くとネガティブなイメージが湧いてきてしまうのは、仕方ないことだろう。しかし、その意味を辞書で引いてみると、「広く通用する状態のこと」とある。この移り行く時世の中で、「普通でい続けること」は決して簡単なことではないと思うのである。

 そんなことを考えさせてくれたのが、何を隠そう今回の主役「キラリナ京王吉祥寺」である。あれだけ多くの商業施設がひしめく吉祥寺という街で、お客様を絶えず呼び続けることは容易くない。そんな、いわゆる激戦区でキラリナはどんな方法で生き残ろうとしているのか。それが冒頭で述べた「普通でい続けること」ではないかと私は思うのだ。

 私もこの活動の中で多くの新しい商業施設に足を運んでいる。日本初出店、関東最大級。そういった謳い文句を集めた施設はもちろん楽しいし、ワクワクする。ただ、今振り返ってみると、その後個人的に行こうと思った施設が少ないことに気がつく。いかに先進的な試みをしていたとしても、人間の「飽きる」という習性には勝てない。それを維持し続けることがいかに難しいかを思い知る。

 さて、キラリナ京王吉祥寺。番組の中では郊外型SCをぎゅっと凝縮した施設だと語った。日常生活に密着する専門店を集めつつ、少し日常を刺激するエッセンスも加えていく。まさに広く、多くの人に通用する施設ではないだろうか。

 改めて称賛の意味を込めて言いたい。「普通でい続けることは難しい」。(T.Y)

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