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アートな読み物

いろいろとアートのまつわる読み物を不定期で投稿していきます!
ヴェルデさん、かるびさんなど美術ライターも参加していただきました。それぞれの切り口のいろいろな読み… もっと詳しく
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記事一覧

マティス『ロザリオ礼拝堂』〜一人の女性との絆が築き上げた彼の集大成

ヴァンスにあるロザリオ礼拝堂は、シンプルで控えめな外観を持っています。屋根は白と青のタイ…

上村松園『花がたみ』〜表情づくりの参考になぜ能面が使われたのか

上村松園は、明治、大正、昭和時代に活躍した日本の画家で、特に美人画で知られています。彼女…

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ドガ『エトワール』〜ドガがトップダンサーと一緒に描いた深い物語性

エドガー・ドガは、バレエをテーマにした作品が多く、特にバレエの練習風景や楽屋、舞台袖など…

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ハンマースホイ『背を向けた若い女性のいる室内』〜なぜ女性は向こう側を向いているの…

女性が大皿を持ち、向こうを向いている姿が描かれており、落ち着いたグレーブルーの色調、丁寧…

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松本華羊《殉教(伴天連お春)》〜手枷をされたまま桜を眺める女性は誰?

今日の1枚は、松本華羊の代表的な作品「殉教(伴天連お春)」。これまで、この絵は日本人とイ…

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ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス『ヒュラスとニンフたち』〜絵の撤去後に残され…

『ヒュラスとニンフたち』は、1896年の作品。この作品は、オウィディウスやその他の古代の作家…

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もっと早く出会いたかった

「もっと早くこの画家(作品)に出会いたかったな」 先日、SOMPO美術館での『北欧の神秘』展の内覧会の会場を歩きながら、私は何度そう慨嘆したことだろう。 もっと早く、その存在を知っていたなら、本文執筆を手がけ、昨年発売された『西洋絵画 風景をめぐる12か月』にも入れただろうに、と。 確かに、ムンクをはじめ、ソールベリやガッレン=カッレラなど、北欧の画家の作品は何枚か入れていた。 ガッレン=カッレラは、本の案件が来た年の夏に、展覧会で初めて出会った画家。 ソールベリは、ネタ

イワン・クラムスコイ『忘れえぬ女』描かれた女性はいったい誰なのでしょうか。

『忘れえぬ女』は、イワン・クラムスコイによって描かれた、ロシアの絵画です。絵に描かれた女…

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カルロ・ドルチ『悲しみの聖母』〜30センチに数週間をかけることもあった遅筆の宗教画…

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『モナ・リザ』の名声を飛躍的に高めた世紀の絵画盗難事件とは?

1911年8月22日、画家のルイ・ベルーは、ルーヴル美術館に行ったとき、『モナ・リザ』が飾られ…

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ヘンリー・ダーガー『非現実の王国で』〜彼自身が生きるために必要な、もう一つの現実

病院の清掃員を54年間続けていたヘンリー・ダーガーは、彼の高齢に伴い73歳で退職し、さらに、…

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池大雅の妻、玉瀾〜江戸時代の理想的な夫婦像

池玉瀾(いけのぎょくらん、1727年 - 1784年)は、江戸時代中期に活躍した多才な文人画家、歌…

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ミヒャエル・ゾーヴァ〜映画『アメリ』で登場した印象的だったあの絵

2001年公開の映画『アメリ』で、主人公の女の子・アメリの寝室の赤い壁に掛けられた2枚の絵画…

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マティス 自由なフォルム内覧会~求道者マティスの見出だした答え

国立新美術館の『マティス 自由なフォルム』展の内覧会へ行ってきた。 コロナ禍で延期になっていたが、無事に明日から開催される。 昨年の東京都美術館での『マティス』展は、マティスの初期作品が中心だったが、今回はニースのマティス美術館のコレクションをもとにしているためか、マティスのキャリア全体を網羅しながらも、メインはやはりニース時代の作品、特に切り紙だ。 その目玉が、何と言ってもこの〈花と果物〉だ。 80歳のマティスによる、縦約4メートル、横約8メートルに及ぶ、文字通りの大作。