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【10月の本よみ】 朝のコーヒー、ウィーンの作曲家

朝8時台に散歩に出たら、外で本よみを見つけてしまった。

テラス席のこかげで朝の読書。

とても素敵な姿だ。

この時間帯の声かけは初めてのこと。

射しこむ陽の光も、朝ならではの柔らかくて優しいものだった。


すぐに「 いいですよ 」と承諾してくださり、そのまま読書を続けられた。


読んでいたのはすごく分厚い学術書(?) のようなものだった。


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わたしは "マーラー" が何者か知らず、そのままお礼を言って別れた。

散歩のあとに入った喫茶店でコーヒーを飲みながら、グスタフ・マーラーが1860年生まれのオーストリアのウィーンで活躍した 作曲家・指揮者 であることをウィキペディアを通じて知ったのだった。


以下、一部抜粋。

出自に関して、後年マーラーは「私は三重の意味で故郷がない人間だ。オーストリア人の間ではボヘミア人、ドイツ人の間ではオーストリア人、そして全世界の国民の間ではユダヤ人として」と語っている。

マーラーは指揮者として高い地位を築いたにもかかわらず、作曲家としてはウィーンで評価されず、その(完成された)交響曲は10曲中7曲(第1番を現存版で考えると8曲)が、オーストリア人にとっては既に外国となっていたドイツで初演されている。

マーラーにとって「アウトサイダー(部外者)」としての意識は生涯消えなかったとされ、最晩年には、ニューヨークでドイツ人ジャーナリストに「なに人か」と問われ、そのジャーナリストの期待する答えである「ドイツ人」とは全く別に「私はボヘミアンです(Ich bin ein Böhme.)」と答えている。

酒造業者の息子として育ったマーラーは、「シュパーテンブロイ」という銘柄の黒ビールが好物だった。

しかし本人はあまり酒に強くなかった。


text:Tamura Mayo



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