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【9月の本よみ】 平日夜のひとり時間


平日の夜、どこで何をするか?



これは結構、その人が何を大事にしているかが垣間見えるのではないかと思う。


例えば「平日は出来るだけ早く帰宅して、翌日に備えて休みたい。」という人もいると思うし、

趣味や習い事に時間を当てる人もいると思う。

「出来るだけ家族と一緒にごはんを食べたい」という人もいるだろうし、「少しでいいから1人で喫茶店でゆっくりするひと時をつくりたい」という人もいるかもしれない。


わたしの場合、平日の夜
「まだパソコン作業が残っているけれど、お酒を飲みたい」、
そんな時は、こういう店に行く。

・コンセントが利用できる
・お酒が飲める
・1人でも入りやすい & ゆっくりできる



この日はもう何度も訪れているお店で、
テーブル席とカウンター席がある、駅の構内にあるバルだった。

2人組みのスーツ姿の男性がいたり、
どこかで既に飲んできて二軒目としてやって来たらしき人たちもいる。駅の構内という立地柄か、若い女の子2人組みなどはあまり見たことがないかもしれない。

カウンター席に座るのは大体ひとり客。

「1人だけどちょっと一杯飲みたい」という感じの人が来ているのだろう。

自分のちょっとしたお楽しみ(もしくはその日の疲れを癒すため?)に来ている感じがあって、いいなと思う。


その日、ひとつ席を空けた隣に、本を読んでいる男性がいた。


これまで、野外で缶ビールを飲みながら読書をしている人に声を掛けて写真を撮らせてもらったことはあるが、店内で、しかも自分も多少なりともお酒を飲んでいる状態というのは初めてのことだった。


声をかけると撮影を承諾してくださったので、後ろ姿を撮らせてもらうことに。


仕事終わりのハイボール × 読書。

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読んでいる本(そして著者名..!)がとても興味深かったので気になったが、本の話にはならなかったので、そのままお礼を言い、自分の席に戻った。


後日、その本について調べてみると、去年(2018年)の夏に出版されたもので、著者は塾講師。少年野球の指導もされているその方が2年前に始めた人気ブログ(読者数が4万人!)が本になったのだと知った。


「あの人はもしかしたら、本になる前のブログの時からの読者なのかもしれないな」と(確認のしようがないけれど)想像したのだった。



text:Tamura Mayo


「東京の本よみ」とは?
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