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世界中のセレブが集まる島 Singapore Travel 2022 #2

映画「タイタニック」で有名なセリフがある。
ディカプリオ演じるアイルランドの青年ジャックが船の甲板で叫ぶのだ。

「I’m the king of the world!」(俺が世界の王だ!)

未来への大いなる希望を叫ぶ名シーンである。そんな大いなる希望を見事にかなえたであろう世界中のセレブが集まる島があると聞いて訪れたセントーサ島。

そこで「メガジップ」というアクティビティを体験。東南アジアで一番傾斜が急なジップライン。山の天辺から海へ向かう450メートルを時速60kmで滑空するアトラクションだ。

まさに絶好の写真チャンスだと思っていたらカメラもスマホも没収された。「危険だから」という理由で荷物はすべて預ける代わりに、愛想のいいスタッフが写真を撮ってくれた。

このあとで10$払うことを知らない純粋無垢な男は、Wピースをかますほど浮かれていた。

滑空した直後にも写真を撮ってくれることを知り、後ろを振り返ってまたもやWピースをかましたが、これで20$だ。「危険だからすべての荷物を預ける」ということと「絶好の写真スポット」が見事に同居して、商売の真髄を見た気がした。

そして、「動画の王将」を目指す僕はシンガポール海峡に向かって、恥ずかしげもなく叫んだ。

「I’m the king of the world!」(俺が動画の王将だ!)

・・・誰も聞いていなかった。いや、聞いていないから叫べたのだ。渋谷のスクランブル交差点で同じことを言おうものなら、僕は、何かしらの治療的なものを受ける施設を紹介されたに違いない。

昨夜出会ったGrabのドライバーさんから仕入れた情報によると、「セントーサ島のCoveにこそ、本物のリッチがいる」ということで、未来のイメージトレーニングのために、バスを乗り継ぎ、その場所へと向かった。

何の案内がなくともすぐにわかった。見たこともない規模の大型クルーザーがたくさん港に停泊していた。誰も甲板の上で「I’m the king of the world!」とは叫んでいなかった。代わりにセレブに雇われたであろう清掃人が入念に掃除をしていた。

Coveエリアにあるタイ料理レストランの従業員に、現地調査的にどんな人が住んでいるのか、いろいろ聞いた。この地域に住むking of the Coveは日本人と、韓国人ということだった。「負けてなるものか」と息巻いて、いつか、このタイ料理レストランで上場記念パーティをすることを誓い、写真を撮ってもらった。

短パンがめくれている間抜けさには気づけていなかった。セレブへの道のりはまだ遠いことを実感した。田舎でだんご汁を食べてるほうが似合う気がした。

それにしてもこのタイ料理レストラン「Gin Chao」の料理は格別に美味しかった。みなさんも行く機会があれば是非、ご賞味いただきたい。

#3に続く。(4夜連続更新予定)


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