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別府が地元民のやつの日常

盆休みで別府に帰省しちょんのよ。
もう何十回目かの別府で過ごす日常。

近所にもスタバできちょったけん、ビックリやわ。

店員さん、明らかにマルショク(地元のスーパー)で最近まで働きよったようなおばちゃんやったけど、なんか楽しそうやったな。オシャレなところで若い子と働いて肌の潤いよくなってんじゃないかしら。

別府が実家やとホテルとか泊まらんけん、日帰り温泉それなりによく行くんよ。あちこちあるけん。

「別府の人はみんな家に温泉引いてるんですか?」

この質問、東京に来て100回くらいされたけど、そんなわけねーやん。掘削いくらかかると思っちょんの。

でも「そんなわけねーやん」ちいう言葉には、小さなトゲがいっぱいついちょんけん、そのトゲを全部削いで、少し甘い蜜を添えてこんな風に返すんよ。

「家にはないけど近所で入る共同の温泉があるんよ。
 一般の人は使えん、その地域の人だけが利用する温泉。
 1組の人は1組専用の温泉、9組の人は9組専用の温泉。
 住所も●丁目じゃなくて、温泉ごとの●組で通るんよ」

こう言うと、当初の期待には添えられてないんやけど、別のお土産を渡されたような感じで多くの人は喜んでくれるね。やっぱりコミュニケーションは楽しくなくっちゃ。

「ひょうたん温泉」やら「竹瓦温泉」みたいな有名どころはこすり倒してるくらい行っちょんけん、別府に帰ったらいつも新しいところ見つけたいんよ。

今回は「白糸の滝温泉」ち名前のディープな貸切湯行ったけど良かったわ。

何がいいって貸切やと写真撮れるけん。いろんな温泉みんなに紹介したいけど写真撮れんやん、捕まるやん。やけん、こういうの良いやん。

窓からは何とも言えない「ふつうの別府」が見えるんよ。いろんな温泉あるけど、こんなにも「ふつうの別府」が見える温泉初めてやわ。

メインビジュアル、電柱。何にも風景がデザインされてない。そういうのが一番落ち着くんよ。ずっと知らん人の畑仕事見ながら温泉入ったわ。

その後、中学の同級生たちと地元の地鶏屋で飯食ったんよ。美味かったな〜。みんないろんな人生を生きちょって面白いんやわ。

子供のために人生を捧げちょん子もおるし、自分の夢のために人生を生きちょんやつもおるし。いろいろよ。人生いろいろ。酔っ払ってないよ。こういうユルいテンションもたまにはいいじゃない。

俺のこと小学1年生から知ってる女子に言われたよ。

「うっちゃん、小学生の時から全く顔が変わらんなぁ!」

「全力で褒められてるのに、全力では喜べない言葉って何だ?」ってクイズの模範解答じゃないよ。実際に俺が言われた言葉よ。うん、でも、こういうのって嬉しいんよ。じいさんになっても同じセリフを言われたいね。

同級生の息子さんがTikTokの声マネでバズってるらしく、将来は声優になりたいということで、途中からその17歳の男の子も飲み会に合流して、俺、めっちゃその子の人生相談乗ってあげたわ。みんなも興味あったら見てみて。アニメ好きな人やったらこのクオリティの高さ、結構驚くと思うよ。

家では黄色いスイカがでたり、

やせうまち言う郷土料理的おやつを食べたり

もうね何も気を遣わんでいい時間をすごさせてくれて、本当、母さん父さんに感謝、家族に乾杯。鶴瓶さん、我が家に来ちくりんかえ。

俺は本屋が好きでな、大分にいい本屋あるんよ。
カモシカ書店。名前がいいやろ。

ピンときた本買ったね。うん、満足。

あと今回、たまたま別府で通りがかりに見つけた謎の本屋があってな。そこがかなりディープち言うか、マニアックち言うか、ヤバい本屋さん見つけたんよ。

マスターみたいなおじさんが1人おっちょって、たくさんのヤバそうなリストから興味あるテーマを言うと、おすすめの本を5冊くらい取り出してくれる。

俺、ビビりすぎて「32.漫画」って言っちゃったよ、マスターごめんね。一番面白くない答えだよね。

1時間1000円くらい払って読み放題。欲しければ買える。

別に俺オカルトとか好きじゃねーんやけど、なんか、こんな本もオススメされたな。いつの時代の本よ。

相当ヤバい店かなと思ったら、X界隈では有名らしいわ。X界隈っていうとなんかオカルトっぽい響きになるけどTwitter界隈のことね。ここ中野でも高円寺でもなく別府よ。なんでここに出したん。

まぁ、そんなこんなで、これが地元別府民のやつの日常ね。地獄めぐりとか、砂湯とか、そういうのを期待したかもしれんけど地元民行かんけん。みんなも行かんやろ、地元の観光名所。

俺にとっての別府は、最高の温泉とうまい空気と母さんがつくってくれたご飯と、家族みんなで花札したり旧友たちと笑い合う時間のあるところよ。あと時々、場違いなスタバと変わったヤバい本屋さんがあるところ。

これ以上のふるさとを俺は知らんわ。

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