ジェネレーター

職場の人から紹介してもらった記事です。

今回の学習指導要領の改訂で、高校では観点別学習状況の評価の本格実施と、「総合的な探究の時間」をはじめとする「探究的な学び」の推進が、大きな変革の柱となっています。

どちらも意義は大変共感するのですが、いざやるとなるとなかなか手強い…
悪戦苦闘中のところがたくさんあるのではないでしょうか?

探究的な学びについては、教員自身がやったことがないため、不安や戸惑いがあります。

特に、今までの「総合的な学習の時間」から「総合的な探究の時間」に変わり、探究活動を充実させようとすると、「生徒は探究活動ができるのか?」「生徒の探究活動を成功させるために、教員は何をすればいいのか?」「生徒が設定したテーマの専門知識がないと指導できないのではないか?」と不安が大きくなってしまいます。

今回のこの記事では、探究活動で求められる教員の役割はジェネレーターであるとされています。
ジェネレーターとは、議論に参加して共に考え、子どもたちと一緒に苦労する存在だといいます。
その存在によって場を盛り上げ、発見とコミュニケーションの生成のスパイラルを起こすことがジェネレーターの役割です。

これまで教員の役割は従来型の知識・スキルを教えるティーチャーから、話し合いを促すファシリテーターとしての役割に求められるものが変わってきている、ということがよく言われていました。
ただ、ファシリテーターは議論の外に立ち、自分の意見を出さず、子どもたちの議論の交通整理をすることが求められてきました。
そうすると、議論の中で「特権的な存在」となり、子どもとの関係において「非対称性」が生じてしまいます。

ジェネレーターは「生成的参加者」として、議論に加わるのがファシリテーターとの大きな違いです。

ポイントは、
①自分があまり詳しくないテーマを選び、教員が議論をコントロールできないようにする。
②くだらないことでも思いついたことを発言し、発言へのハードルを下げる。
③具体例を示してみる。
④わからないことは「わからない」と言う
⑤普段から子どもとワイワイ言い合える関係性を作っておく
の5つです。

子どもたちに、教員が答えを知っているわけではないこと、自分達で答えに向かって探究していくことが必要であること、に気づかせることが大切なのだと思います。

子どもとともに、より良いものをつくろうとしていくことで、子どもだけではたどり着けない高い水準のアウトプットをすることができます。そして、その思考プロセスや粘り強い努力の大切さを学ぶことができます。

子どもたちと一緒になって探究活動に参加していく、むしろ専門的知識がない方が良いということは、これから探究に取り組む教師にとって、不安を和らげるものになると思います。

最近、よく言われるように、生徒が自走できるように、教師が伴走者となる、ということが大事なんだろうなと思いました。

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