1月2日、月曜日。私は彼礎かのそから持ってきたスクーターを駆り、昨日立て看板で見た「宝くじ魔法学校」に向かっていた。

　田んぼの中に大きな洋館らしき建物が見える。
ここが「宝くじ魔法学校」らしい。それはまるで魔法の世界から建物だけがワープしたかのようだった。
　入口には若い受付係の女性がいた。どうやら営業しているらしい。
「あの、ここは一体どんな施設なんですか？」
「校長、お願いします！」
　受付係はそう言い残し、奥に消えていった。

　「よくぞ来てくださった。私が本校の校長、ミスター･ゴールド。以後お見知りおきを」
如何にも胡散臭い校長の登場だ。

　「ここはどんな学校なんですか？」
「宝くじを一発で1等取れる程の強力な魔法を身に付け、次世代の魔法使いを育てる学校さ。それにしても君は素質があって素晴らしい。授業料0円でいいからこちらへ！」
「あっ、ち、ちょっと!?」

　こうして私は、「宝くじ魔法学校」の生徒となった。
　はぁ、これで宝くじでも当たらないかな。

(了)(417文字)

あとがき

　全くもって胡散臭く、それでいて展開は｢宝くじ一等取れる程の強力な魔法｣。
本当に当たるかどうか、その答えは次回に持ち越しです。
　魔法をテーマにした作品は何作か書きましたが、これは難しい。｢宝くじ｣と｢魔法学校｣だなんて、どうすればいいのか。
　その答えは怪しいセミナーとなって現れました。

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