スイッチ

私の体の

人には見せられない

ある部分にスイッチがある

そして

絶対に押すなという注意書き

だがあまりにも

つきのない人生に疲れ果て

私はそのスイッチを押した

すると目の前に貧乏神が現れた

死ぬ気でスイッチを押したのだから

貧乏神が現れたからといって

別にどうってことない

すると貧乏神は言った

「真面目な奴だから押すなと書いとけば押さないと思ったんだが、ついに押してしまったか。仕方がない。他の奴の所へ行こう」

貧乏神がいなくなるのと同時に

スイッチも消えていた

今朝来た朝刊に目を通す

宝くじの当選番号がのっている

しかも当たってる

貧乏神がいなくなった途端に

宝くじが当たるなんて

ついてなかった人生に

別れを告げ

私は揚々たる未来へと

歩き始める事が出来るかも知れない

えっ、いくら当たったのかって?

3000円です

一等じゃないのかって?

一等を当てる為には

私の部屋のあちこちに隠れてる

貧乏神をあと5人

追い出さないと

いるのも知らなかった貧乏神は

出ていってくれたけど

ずっと前からいるのが分かってた

貧乏神たちは一向に

出て行く気配を見せない

何処かに別のスイッチがあるのかな?

よく探してみよう

皆さんもついてないと思ったら

スイッチを探してみて下さい

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