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のらねこ、GTDでADHDを治したい

発達障害の一種といわれる病気にはたくさんの種類がありますが、その中でもADHD/ADDは罹患者数も多く、生きていくのに苦労してる人がいっぱいいます。
にもかかわらず、発達障害は基本的に生涯治らないとされ、絶望している人も多いことでしょう。

でも治らないって、、、それホントに???
つまり、この地球は “自分には少しADHDっ気があるのかもだけど、でも多分違うと信じたい” 人達にとって夢も希望もない世界で、逆にADHDに甘えて楽したい人達にとって楽園なのだろうか? ってこと。

それって変じゃない?
自力で治した人が、少なくともここに1人いるのだけど、、、?

いつも見てくださる皆さま、ちーっすでございます。
もしくは初めて見てくださった方、お久しぶりの方、とても嬉しいです。
僕は目標管理Webサービス Project Sylphius の開発・運営をしています、TOMCAT HEART の中島です。

生きててナンにも楽しいこととかない。何もかも上手くいかない。人生山あり谷ありという割に自分はずっと谷ばかり。
そんなふうに思ってる人に足りないたった1つのもの。
それは “目標管理” です。

世の中ってのは、目標管理スキルさえあれば、たいがいのことは巧くやれるものです。
この のらねこに何ができる? では、目標管理のやり方の例を皆さんに見ていただくため、僕が自分で計画して自分で実践してきた様々なことを、なるだけ面白おかしく執筆して楽しんでいただく主旨となっております。

現在は、“のら医者に発達障害が治せる?” と題し、過去に自分で自分の性格矯正をしてきたとき、家族の問題を解決してきたときの手順などを紹介しています。

全体の執筆計画はこちら:
1. 発達障害には治せるものがある
2. ADHD/ADDを治したときの話(今回)
3. APDを治したときの話
4. HSPを治したときの話
5. 字義通り症候群を治したときの話
6. 納得不全を治したときの話
7. いつも通り依存症を治したときの話
8. 他責思考/自責思考を治したときの話
9. アンガーマネジメントを覚えたときの話
10. 無感動症を治したときの話

過去のバックナンバー

**!!注意!!**
当シリーズは、医学的に正しい理論を紹介するものではない点にご注意ください。
あくまで、効果があったと僕自身が感じたものを一例として紹介する内容です。

1. ADHD/ADDの特徴: 空気を読む能力の不足

ADHDとかADDといわれる病気は、誤解覚悟で非常にざっくりした言い方をすると、ようするに “自分の集中力を自分でコントロールできない” 病気です。

今までずっとコントロールできないのが当たり前だった人には、にわかには信じられないかもしれないですね。
人類全体的には、集中力は自分でコントロールできる人の方が圧倒的に多数派で、自分で好きに集中できないのは当たり前のことじゃないんです。

ちなみにADHDとADDの違いは、いわゆる多動と呼ばれる症状があるかないかです。表面的には落ち着いてる人が、実は頭の中で1人でパニクってるのがADD。

ただし遺伝的には全くADHDでもなんでもない人が、“とある能力” が不足することによって、さもADHDであるかのような症状が出ることがあります。

その能力とは、目の前にいる会話相手の気持ちを察する力。
いわゆる、柔軟に空気を読む能力ですね。

この空気を読む技術が、実はとても高度なスキルであることは、ご存知の通りです。
中にはいるけどね、「ちょっと考えれば分かることで、それくらいできんヤツはみんなサイコパスだ」くらいに思ってる人いるけど。

そういう人はだいたい空気読めませんよね。
「俺は周りの気持ちを察せる!」という意識の強い人は、だいたい空気の読み方がトンチンカンだったりします。

もちろん不得意ならそれはそれで仕方ないんだけど、そうはいっても、社会的にこれくらいはできてほしい、という 最低ライン はあります。
その最低ラインとは、

  • 相手の言葉と表情が一致しているかどうかを、ノーヒントで分析できる

くらいです。
このレベルを下回ると、人と正しい会話ができない確率が途端に高くなります。

また、社会人としてコンスタントにキャリアを積んでいくためには、さらに上の

  • 相手の発言意図を、言葉と表情とを総合的に勘案したうえで、7~8割の確率で正しく察せる

くらいのレベルが求められます。
ADHDじゃないのにADHDのような症状がある人は、最低ラインには達していても、こちらのレベルには達していないことも多いです。

たとえば「ミーティングとは全く無駄な時間で、連絡事項は配布物として配ればよい」と考える人は、言葉を理解するのに表情を見る必要はない、と考えている傾向があります。
もしくは逆に、相手の言葉を上手く聞き取るのが苦手で、ほぼ表情のみから相手の言ってることを推測してる人もいるでしょう。
(僕は後者のタイプでした)

当然ですが言葉とは “感情を表現する手段” ですので、言葉と表情は切り離しては考えられません。
両方を正しく理解して初めて『理解した』なのです。

この能力が不足すると、お客さんや上司が 求めているもの を巧く理解できなくなくなります。
会話全体の流れを把握できなくなるため、「この人さっきと今とで言ってることが違う」と感じるケースが増えたり、何より「この人は結局どうしたいんだろう」を想像することができなくなります。

より重度のケースでは、“大部分の人の発言には意図などなく、感情任せにしゃべっているケースが大半” という認識を持っている人もいます。
つまり、相手の発言意図を分析することを、もう完全にあきらめてしまっている人。
なおかつ、自分がそういう状態にあること自体に気づいていないケースも多いです。

ですがその認識は誤りで、この世の全ての人の発言には、常に絶対必ず発言意図というものがあって、それをつかまなければコミュニケーションは成立しないものです。

2. 相手の意図を汲めないと起こること

相手の発言意図、発言目的を察する能力が劣っていると、必然的に「それを踏まえて、じゃあ自分はどうしよう?」と考える能力が落ちます。
だって、相手の目的を理解できませんからね。

目的が分からないのに、とりあえずで行動することを、一般には右往左往といいます。
この世の中は、大きな仕事から日々の小さな日常生活まであらゆる行動が “目的ありき” だし、それがハッキリしなければどうしたらいいかも分からないものです。

ですから必然的に、

相手の発言意図を汲むのが苦手自分自身の行動を計画することも苦手

ということになります。

日々の業務・日常生活の細かい行動計画がワヤクチャになった結果、自分でもどうしたらいいか分からないケースが増えます。
そういう人でも、常にいつでもデタラメなわけじゃないので、それなりに能力が高ければ “やればできるヤツ” という評価を得ることはできます。
ただ、“やればできるけどできないことが多い” という評価されることも多くもなります。

相手の目的を理解する能力が低くなるため、目的を誤解したまま変な行動をとる率も増えてしまいます。
その結果、それが表面的にはADHDであるかのように見えるわけです。

3. ADHDの治し方: まずGTDより始めよ

GTDってのは、かつて絶大な人気のあった Getting Things Done というビジネス本のタイトルの略語です。
ざっくりいうとこの本は、何か成し遂げたい目的に対して、それを達成するための手順の作り方を解説した本になります。

詳しく知りたい方は実際に本を読んでもらうとして、だいたいザックリのやり方はこんな感じ。

  1. 目的の達成のためにすべきと思う手順を書き出す

  2. その手順のうち、ストレスに感じる場所を探す

  3. 別の手順に置き換えたり順番を入れ替えることで、“もっともストレスなく遂行できる手順”にする

このGTDの最大のポイントは、“ストレスなく遂行できる手順を探す” ことにあります。

人の目的を察することが苦手で、どうしたらいいか分からないまま闇雲に行動することが多い人は、仕事に対してもだいたい闇雲に向かい合っているため、「仕事とは常にストレスであって、ストレスフリーなのはズル」と認識していることも多いものです。
それゆえに、ストレス負荷の高い仕事を、工夫もなくストレスフルな状態のまま何でもゴリゴリやろうとしてしまいます。

“ストレスなくできる = 失敗が少なくなる” という感覚がないためです。

だいたいそういう人は「楽をしたら怒られる」「楽はやっちゃダメなこと」って感覚持ってる人多いですからね。
ですので、“自分自身がストレスなく楽に仕事をすれば、ミスも減って周囲からの評価も上がる” ということを学習する必要があります。

GTDは、そのための訓練ツールなのです。

より重度のケース1. 自分は上手くやれる、という感覚自体がない場合

若い頃、自分がそうでした。
“失敗はして当たり前” が度を超して当たり前になりすぎていて、上手くやれたらむしろ何かがおかしい、という気すらしていました。

こういう感覚を持っている人は、達成したい目標が、実力に対して常に高すぎる傾向があります。

もちろん最終目標自体は別に高くてもいいんだけど、目標とは

“そのためにまず何をする?” ⇒ “そのために何をする?”

といった具合に、実際に実行可能な行動計画になるまでブレイクダウンしていかなければ、叶う目標も叶いません。
たとえば田舎の高校生が世界的に有名なスーパースターになりたいからって、「今すぐなりたい!」と思ったところでなれるわけないんです。

このケースでは、スーパースターになるにあたって “今の自分にできること” を増やし、「自分は巧くやれる人間だ」という感覚をつかむことがとても重要です。

ありとあらゆることを右往左往してようやく成し遂げてばかりで、何もかもをヘトヘトになりながらやっている状態では、生きていくのが嫌になるのも致し方ないといえるでしょう。
そのような状態を脱するためにも、目標に対して “そのために何をする?” をどんどん落とし込んでいって、最終的に “じゃあ、今すぐできることは何?” を考える訓練をすることがとても大切です。

で、そのような発想を繰り返しているうちに、GTDについて考える能力が徐々に上達してきます。

今すぐできることをやっていれば、当然ながら巧くやれることが巧くできるのです。
つまり、巧くやれることを巧くやった結果として、自分の頭の中に “巧くやれること一覧” が徐々に出来上がっていくってこと。

自己肯定感とか、自信ってのは、そうやって身に着けるものです。

オマケコラム: 自己肯定感の低い人にありがちな生活環境
自己肯定感が “何かを巧くやれば自然に上がる” ってことは、本来人間は普通に生きてりゃ自己肯定感なんて勝手に上がるってことです。
なぜなら、人間は日々様々な活動に挑戦し続けてるからです。

にもかかわらず世の中には、人生で大きな失敗もないのに、やたら自分に自信がない人もいます。
こういう人達は、だいたい何かにつけて否定する口癖のある人が、身近にワンセットでくっついていることが多いです。
かつ性格的に素直で、そういう人達の意見を聞き入れすぎていることが、自信が伸びていかない原因だったりします。

そういう場合、“必要ない意見を聞き入れないようにする訓練” をやった方がいい人もいます。
自分勝手な人が耳を貸さないように努力するのはワガママを増長するだけですが、逆にもともと素直すぎる人は、少しは人を疑う訓練が必要です

人を疑う訓練だなんて普通は絶対しませんが、世の中にはそういうものが必要な人もいる、って話。

より重度のケース 2. 目標があっても集中して取り組めない

目標もあって、やるべきことも見えているのに、集中力がないために取り組めない、というケースもあります。
たとえば英語の勉強がしたくて、毎日10分ずつドリルをやろうとしても、その10分すら集中していられない、とかね。

あるいは 先延ばし癖 と呼ばれる傾向も、その一種かもしれません。

で、そういう状態が何年もずっと続いている人は、
「集中力は、特殊な装置を使う特殊な訓練をしないとできない」
なんて思っていたり、あるいは「そもそも訓練不可能」と思っていたりするケースは多いです。
根拠もないのに無理だと決めつけてる人、多いですよね。

当然ですけど、これも間違いです。
集中力とは、本来は集中しただけ伸びる能力です。
本来は、ね。

もちろん、中には実際に試してみてダメだった人もいます。
ですがそういう人達には一定の傾向があり、

  • 巧くやれば急にズバッと伸びると思い込みすぎ

  • 一気に伸びる方法論ばかり探しすぎ

という人が多いです。
こういう人はいろいろ試して「やっぱダメだった」を繰り返しますけど、当たり前です。
そんな方法はありません。

集中力の訓練とは、すなわち脳神経を最適化する訓練のことです。
当然ですよね。
集中ってのは脳が集中するんですから、脳を鍛えなければ伸びる能力も伸びません。

つまり集中力を鍛えることは、自分の脳神経をより良く作り替えることと全く同じです。
ゆえに、その訓練法としても、“やってればいつの間にか伸びている” ような系統のものしかありえません。
集中力を鍛える訓練とは、成長が自覚できるような、みるみる伸びる方法論は絶対にありえないのです。

なぜなら脳神経は、そんな急に一気にコロッと入れ替わったりするものではないからです。

ですから、無理に難しいことにチャレンジしなくていいし、簡単なものでいいです。

ゲームでいいじゃないですか。ゲームで。
たとえばこれとか超おススメ。
ロンドン迷宮譚っていうスマホゲームなんですけどね。
集中力を鍛えるのに超いいです。
あと、僕はやらないけど数独パズルとかいいかもですね。
反射神経を鍛えるのにリズムゲームなんてのもありかもしれません。

そういうのでいいんですよ。
どうせ目に見えてグングンは伸びないんだから。

あと、集中力がなくて長い映画見てられない、途中で飽きるって人は、訓練のためだからって “慣れないジャンルにトライしすぎ” ってパターンもあります。
好きなジャンルじゃなきゃ集中していられないのは当たり前のことなので、集中力を鍛えるだけのための動画とか、そういうツマンナイのを無理して見なくていいんです。
好きなのでいいんです。好きなので。

私も昔は、アニメ好きの例に漏れず、集中時間は1回24分が限界でした。
それ以上長い映画は、日を置いて区切りながらじゃないと見てられなかったんです。
でも、洋物映画にチャレンジするようになってから、ドラマにもちゃんと1時間くらいは集中できるようになりました。
ポイントは、いつも見てるものから 半分だけズレたジャンル を意識することでした。

風景写真を撮るのが好きだから、風景の美しさを楽しむ映画が見たいよね。
それプラス、今まで嫌煙してた人間ドラマを重視したものを見てみよう、とか。
車が好きだからカーチェイスものを見たいんだけど、今までちょっと苦手にしてた怖い系のものにチャレンジしてみよう、とか。

新しいチャレンジをするときは、 “得意なものと半分だけズレたジャンル” くらいがちょうどいいんです。

他にも、今まで読まなかった系統のビジネス本を読む、今まで聴かなかった音楽を聴く、今まで見たことなかった国のYouTube動画を見るとか色々やった結果、最近は割と仕事でも、苦手な業務にちゃんと集中できるようになってきました。
昔はね、プログラマーなのにとにかくテストが苦手で、テストの時間になると全然集中できなかったんです。
でも集中力を意識的に鍛えるようになってからは、割と集中できるようになってきました。

好きなことだけやった結果、嫌いなことにもちゃんと取り組めるようになったんです。

もちろん、どれくらいやればどれくらい成果が出るかは人それぞれで、私の場合は集中力を10分延ばすのに1年くらいかかっています。
人によってはもっとかかるかもしれないし、もっと簡単に伸びる人だっているでしょう。
そこは人それぞれとしか言いようがないです。

ですが、“やれば伸びる” ことだけは誰にでも共通して言えることなんです。

4. まとめ

ですのでADHD/ADDの治し方は、こんな感じです。

  1. 身の回りの人達の発言・行動の “目的” を意識する

  2. ストレスのない手順を探す習慣をつける

  3. 巧くやれることからやる

  4. 好きなことを、集中力の訓練だと意識してやる

つーかね、本来の意味のADHDって、実は改善訓練が遺伝的に不可能な人って意味だったりするんですよ。
本来の意味だと、ADHDのような症状があったとしても、訓練して伸びるならそれはADHDじゃないんです。

訓練すれば伸びる人は、“ADHDっぽい行動をとる人” なだけです。

てか、改善訓練が遺伝的に不可能って、意味不明だと思いませんか?
てことは、これを読んでいる人はほぼ全員、たとえ自覚があってもADHDではない可能性が高いってこと。

つまり、訓練次第でいくらでも、何とでもなるってことです。

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