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自分「軸」と相手「軸」で見える世界が違うという認識が保育療育の世界を変える

今から話す内容は、当たり前の内容ですがついつい忘れちゃいがちな内容です

私たちは、自分主観視点で物事見て考え働きかけて生活をしています

その他の人たちも同じように主観視点で物事を考え働きかけて生活をしています

一つひとつの行動は、その人自身がその場面で一番適当な選択をして行動をしているはずである

が、しかし、違う人が見ると「え?どうしてそうなるの?」それは主観が違うからである

では、なぜ主観が人によって違っていくかというと、環境や歴史、生活習慣などが大きく関わりその方の主観(考え方や思考性)が培われる

だから、一人ひとりみんな考え方は違う

Bさんがある選択をした時に、Aさんは「Bさんはおかしい」と否定したとしよう
これは正しいのか?

私は「正解」だと思います
何故かというと、Aさんは自分の主観から考えてその選択がおかしいと感じたわけだから間違いではない

ではBさんの選択は間違いなのか、これもまた「正解」である

AさんもBさんも自分の今までの人生経験から選択した意見なので、間違いであるはずがない

Aさんの”軸”で見た世界からの選択だから「正解」であり
BさんについてもBさんの”軸”で見た世界からの選択だから「正解」なのである

社会的とか秩序とかはまた別の観点であるので、社会的にみると「間違い」ということもあるだろう

しかし、その人の口から出た意見は自分の経験などが複雑に絡み合って出た答えなので、その人としては「正解」なのである

では、「正解」だからそれがまかり取っていいのか?というとまた別の問題である

その人の知識や経験、学習を通して新たな正解を導かせることができるようにしないといけない

これが、大人の人材育成をする時の最低限必要知識だと思う

そして、保育現場でも同じようなことが起きている

「先生」と「園児」の関係性である

大人の子ども、そして先生と園児という”教える””教えられる”という最初からそういう関係性が出来上がっている場合は物事を「先生軸」で進めてしまう場合が多い

保育所など集団保育でよく聞くフレーズ

「いつも言っているのにどうしていうことが聞けないの!」
「また同じことして」
「早くお部屋に入ってて言ったよね」
などなど

大人から見たら問題行動であり、悪いのは子どもになってしまいますが
それは、「大人軸」の生活での話です

「子ども軸」で考えてみると、言うことを聞けない理由があったかもしれないし、同じことを言われる理由があるかもしれないし、部屋に早く入れない何かがあったかもしれないです

大人の言うことを聞くのがよい子どもで言うことを聞かないのが悪い子という発想は、人権の観点からも間違っています

先ほどの、理由について具体的に考えると

「いつも言っているのにどうしていうことが聞けないの!」
「また同じことして」
「早くお部屋に入ってて言ったよね」
などなど

・先生の説明が難しくていつも言っていることが分からなかったかもしれない
・子どもの発達段階からして、そのことを繰り返さざる得ない状況かもしれない
・自分のしている遊びのゴールがもう少しかかりそこまでしたら自分から切り替えて入ったかもしれない

問題行動の裏には必ず理由があります
子どもは成長途中ですべてが発展途上です、その中で一生懸命先生に応えようとしている子どもが殆どですが、応えたくても応えられないのが子どもこそが、問題行動をしちゃいがちです

事実、そのような子どものをたくさん見てきましたし、この話をすると先生方が優しくなれますと改めて子どもを見つめなおし互いの理解が進むと自然に問題行動が減った事例もあります

子どもだって小さい身体を背いっぱい伸ばして、限られた知識の中でたくさん考えて生活をしています
ぜひそう感じて、寄り添ってみてください

そうすると、悩んでいる姿さえ愛しく見えてきます

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