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教育課程特例校制度は教科書使用義務を免除するものではない

というのが、神奈川県の私立学校(小中高)を所轄する神奈川県の見解です。という話、それと

シュタイナー学園は、「教科書を使用している」と神奈川県に報告している

ということ。
そしてこれら2点は、神奈川県に問い合わせすれば、誰でも確認できますよという話を紹介します。

※この記事は、別記事にいただいたコメントにお答えする目的で書き起こしたものですが、コメントされた方の希望でコメントを削除したので、それらとは切り離した記事として再編集しています。

神奈川県に投げかけた質問

以下の文章は、2021/12/13 23:50 に、e-kanagawa電子申請システムにて、私学振興課教育指導グループに投げかけた質問の文章です。(一部抜粋)


私学振興課教育指導グループ 〇〇、〇〇様
先の質問への回答ありがとうございました。
いただいた回答について、疑問点がありますので、以下の質問について回答のほどよろしくお願いします。
<質問1>
「教育課程特例校の教科書使用について、(シュタイナー学園に対し、)教科書の採択及び配布が必要」とのことですが、これは、「教育課程特例校制度の対象となっている“教科”について、教科書の配布が必要」ということを意味すると考えてよいでしょうか。
<質問2>
教育課程特例校であっても「教育課程特例校制度の対象となっていない“教科”については、教科書を使用しなければならない」と考えて間違いないでしょうか。


文章からも読み取れるかと思いますが、この質問の前にもシュタイナー学園の教科書使用の件等について質問をしていて、いただいた回答から、さらに質問をする形で問いかけをしています。

神奈川県からの回答

この質問について、神奈川県からの回答がありましたので、紹介します。
回答メールの送信日時は、2021/12/22 13:58:44 です。


お寄せいただきましたお問い合わせにつきまして、県内の私立学校を所管する私学振興課からお答えします。
 質問1・2について教育課程特例校制度の対象か否かは問わず、学習指導要領に記載されている教科については、教科書の使用義務があります。学習指導要領に記載されていない教育課程特例校の独自の教科については、教科書が発行されておりませんので、教科書の使用義務はありません。


回答にある通り、
教育課程特例校か否かに関係なく「学習指導要領に記載されている教科については、教科書の使用義務がある」ことが確認できますね。
さて、その後段も重要になってくるわけです。
学習指導要領に記載されていない教育課程特例校の独自の教科」については、「教科書が無い」から使用義務が無い(というか、使用できない)となっています
これは、公式の「教育課程特例校データベース」で確認できます。

上記ページの「教育課程特例校データベース」から、対象校などの情報をまとめたexcelファイルがダウンロードできるので、確認してみてください。
シュタイナー学園について、新教科として認められている教科が記載がされています。

教育課程特例校データベースより

右端の欄にある通り、
初等部:オイリュトミー、手の仕事、練習、外国語
中等部:オイリュトミー、手の仕事、コーラス
高等部:オイリュトミー、手の仕事
これが、「新教科」として認められている教科です。
つまり、これらについては「教科書がない」ので、使用義務の対象ではないということになります。
※ちなみに、「教科書がない教科は使用義務の対象ではない」というのは、学校教育法でも明記されている使用義務の例外なので、教育課程特例校かどうかとは無関係の法理です。

さらに言いますと、神奈川県に対してはさらに「シュタイナー学園の小中高で行われるべき教科について教えてください」と質問をしていて、指導要領そのままの教科一覧が回答されたので、上記「新教科」以外については、指導要領に記載されている教科がシュタイナー学園で行われるべき教科であることも確認済みです。
それらの教科については教科書が存在するので、授業で教科書を使用する義務があります。

シュタイナー学園が「教科書を使用している」と神奈川県に報告していることは、誰でも確認できますよ

これも、私が神奈川県に聞いて確認したことです。
事実かどうか確認したい方は、是非神奈川県に問い合わせをしてみてください。

これまで何度も言及してきたことですが、シュタイナー学園では、ほぼ全ての授業で教科書は使用されていません

私がこのように公言できるのは、数多くの生徒たちが、教科書を使用しない授業を受けてきたという事実があるからです。

つまり、シュタイナー学園は神奈川県に対して「教科書を使用している」という虚偽報告をしているということです。


後から編集を加えているので、記事全体として統一感が欠けるかなと思いますが、事実をお伝えする記事として有用なので、引き続き掲載しておこうと思います。

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