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自分らしい人生を【1歳】

子育てはジェットコースターみたいだ。

このまま時間が永遠に止まってほしいけど、遥か遠い未来もすごく待ち遠しい。仕事も育児も上手く回らず満身創痍で泣きたくなる日もあれば、娘の一挙一動がかわいくて日々の成長がうれしくて泣きたくなる日もある。娘が生まれてから、情緒不安定な自分に振り回されてばかりだ。

1年前の今日、娘が誕生した。

初めて娘の顔を見た時のことは正直あんまり覚えていない。3日にわたったお産の疲労感と無事に生まれた安心感が大きすぎて、ひとつの言葉では表せないほど複雑な感情だったからだ。

でも、小さな体で泣きながら一生懸命意志を伝えようとする姿や、指をギュッと握りしめてくる小さな手、授乳の時間になるとおっぱいを探してぱくぱくと動き出す口、一つひとつの所作はよく覚えている。

娘はいつの間にかよく笑い話すようになり、ハイハイで前進できるようになり、支えがあれば立てるようにもなり、私のスマホを奪い取り写真や動画を撮れるようにもなった。

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気づいたらカメラロールに存在してた1枚。むちっ!

娘が生まれるまでは、月齢ごとに子の成長を祝う意味がよくわからなかった。でも、子育てしてみてやっとわかった。子の1ヶ月は驚くほど目まぐるしく、日々新しい瞬間にあふれている。だから、1ヶ月ごとに振り返り、忘れないようにその成長を祝うのだと。

「心のシャッター押して忘れない様に」

高校生の頃、何度も聴いてたaikoの歌詞のワンフレーズが、子育て中の自分の胸にもこんなに刺さるなんて想像もしなかった。それくらい、育児は忘れたくない瞬間であふれている。

このマガジンでは、記憶からこぼれ落ちそうな瞬間を忘れてしまわないように娘の成長記録を記してきた。(11ヶ月の記録は忙しすぎて更新できなかったけど、それも育児)

1歳を迎えた今日は、娘の名付けについて綴っておこうと思う。

動きが早すぎてもはや残像

仕事でプロダクト名やブランド名を考えたり、コンセプトを考える機会も多いけれど、子の名付けにはかなり頭を悩ませた。適当に開業届に書いて出した事業所名(TOMIKO)とは話が違う。そう簡単に上書きできるものではないし、子が一生背負って生きていくものなのだ。

後悔しない名に辿り着けるよう、思いが込められているか、季節性があるか、ジェンダーレスな名前であるか、呼びやすく親しみやすさがあるか、親族とかぶらないか、この先家族が増えた時に規則性をつけやすいか…など、おさえておきたい観点を事前に夫と話し合い優先順位をつけることに。話し合いの末、すべてを兼ねた名を見つけるのは難しかったので、優先順位が高かった思いや季節性を込めた名にすることに決めた。

素直さ、明るさ、あたたかさなど、こんな子に育ってほしいと思う性格を想像してみたり、「夏」と他の漢字を組み合わせてみたりしながら季節感のある名を考えた。こうして事前に候補を出しておき、あとは顔を見たら決まることを願って出産当日を迎えた。

生後まもない頃の娘

名前の決め手になったのは、お産の時のエピソード。私は計画無痛分娩で、促進剤を使って陣痛を誘発した。予定日より早く入院したものの、娘は出てきてくれる気配もなく、結果的に生まれるまで3日もかかってしまった。(時系列での出産体験談はこちらを)

「なんてマイペースな子なんだ」

と、なかなか出てきてくれない状況に心が折れて何度も泣きたくなった(し泣いた)けど、改めて振り返ってみると、娘は最初からマイペースな子だったことに気付く。エコーの時は足で体を隠し性別をなかなか教えてくれなかったり、ずっと逆子だったけど直前にやる気を見せて回転してくれたり。娘には娘のペースがあって、自分がある子なのかもしれない。そんな風に思えたエピソードだった。

生き方もあり方も多様化し、正しさが目まぐるしく変化する世の中で、固定観念に囚われず自分の気持ちに素直に生きてほしい。自分らしい人生を歩んでほしい。

そんな思いを込めて娘の名前を付けた。
いつかその名に込めた思いを語り合える日が来たら、娘にそう伝えたい。

0歳、最後の日


このマガジンでは、1年間娘の成長記録を残してきました。今回のnoteをもって、毎月の更新は終了します。今後、不定期で何か書き記しておきたいことがあれば、更新するかもしれません。

記事にするまででもない日々の子育てのエピソードなどは、今後メンバーシップ「日々の交差点」のDiscordチャンネルでみなさんと語り合えればと考えています。

私にとってはうつわ選びも、お酒選びも、日々の料理も、仕事も子育ても、全てが地続き。だから必要以上に情報を切り取らず、ライフスタイル雑誌のように、さまざまな情報をお届けしたいと思います。

新しい生活様式の中、仕事仲間でも家族でもない”サードプレイスのような場所”に私自身救われてきました。

今回のこのメンバーシップでは、ライフスタイルについてゆるく雑談しあえるような場づくりができたらいいなと考えています。

1年間、娘の成長記録をご覧いただき、ありがとうございました。

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