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第99回全日本仮装大賞が最高だったから話させて。幼少期から仮装大賞を見て育ったアラフォー女から第99回開催によせて。

2時間ずーっと笑いっぱなしだった。

終わった後も「あー楽しかったー」とふわふわとした多幸感にみちていた。
テレビをリアルタイムで最初から最後まで見たのはいつぶりだろう。

さかのぼること数時間前、わたしはテレビに釘付けになっていた。
流しっぱなしになっていたテレビで突然、仮装大賞が始まったのだ。

「え、再放送?こんな時間に?あれ、仮装大賞って終わったんじゃなかったっけ?今、西暦何年?タイムスリップした??」
と激しく混乱したが、審査員席に座っているのは紛れもなく令和を感じるメンバー。

え。マジで今やっているの?

仮装大賞とは、1975年から始まった長寿番組。全国からエントリーした一般の視聴者が自作の「仮装作品」を発表し競い合う、視聴者参加型の番組だ。

小さい頃、わたしの正月の一番の娯楽は「かそーたいしょー」を見ることだった。「仮装」の意味も「大賞」の意味もわからなかった頃からずっとだ。(かなり大きくなるまで「か“しょー”たいしょー」だと思っていた)

あっと驚くような演出がある作品、シンプルだけどアイデアにあふれた作品、思わず「くだらね~!」と言ってしまいたくなるけど、なんか笑っちゃう作品。どの作品の出演者も、発表が終わるとやりきった顔「イイ顔」をして前に出てくる。(余談だが、わたしは大型作品の発表が終了した後、裏からからわらわらとたくさんの人が出てくるのを見るのがすきである。萩本欽一さん(通称:欽ちゃん)がだいたい「いっぱいでてきた!」と言う)

そんな仮装大賞だが、2021年に司会のが同番組の司会の欽ちゃんが引退を宣言。それ以降、開催がなされていなかった。

今回は実に3年ぶりの開催。しかも一度は引退を表明した欽ちゃんが、引退をひっこめて仮装大賞に帰ってきてくれたのだ。欽ちゃんと一緒に長年司会をつとめる香取慎吾さんはもとより、番組スタッフからも参加者(仮装大賞には「常連」なるものがいる)からも、果ては審査員からも、並々ならぬ「仮装大賞愛」を感じた。

その中でとても印象に残るシーンがあった。

忍者同士の戦いを描いた作品。
大型のギミックを使ったダイナミックな動きと迫真の演技で、緊迫した戦いぶりを表現。会場は拍手喝采の大盛り上がり。

(これは20点満点だろ……)と思っていたら、結果は19点。
審査員の梅沢富美男さんが各審査員の持ち点である2点の内、1点をつけていなかったのだ。

納得がいかないわたしを他所に、
欽ちゃんは梅沢富美男さんに
「梅沢さん、この番組にずっと来てね」と言った。

わたしは最初この言葉の意味がわからなかった。

そのあと欽ちゃんはこう続けた。
「1点を減らしたのはありがたい。みんなが大道具に力を入れたら、仮装じゃなくなるから」

そう、実はこの忍者の作品の演出には、とても素人には作れなさそうな、かなり大がかりで手の込んだ特殊な道具が使われていた。

「仮装大賞」には「仮装大賞イズム」なるものがある。
仮装大賞の面白さは「アマチュア感」「素人っぽさ」だ。

ただ作品の完成度の高さを競うだけではない。プロじゃないと作れないようなものを持ち込んじゃったらそれは禁じ手。飛び道具なのだ。

自分と似たような普通の人たちが知恵をしぼって、手作りで「仮装」をして、この一瞬のために真剣に作品を発表する姿に、視聴者は笑い、感動し、時に涙する。

今回の大賞には「この時代にあえての仮装。そして、仮装だからこそ面白い」という、非常に「令和の仮装大賞」にふさわしい作品が選ばれた。今っぽいテーマと工夫とアイデアで観客の心をぐっとつかむ、すてきな作品だったので、見逃し配信が終わる前にぜひ見てほしい。

我が家はテレビ番組をほとんど見なくなって久しい。
偶然、仮装大賞の放送に巡り会えたのは、仮装大賞をこよなく愛したわたしへの神様の贈り物だったとしか思えない。

ふだんあまりテレビ番組に関心をしめさない5歳の娘もわたしの膝の上で夢中になって番組をみていた。「テレビ番組」や「特番」というものになれていない娘は「あのおもしろいのはもうみれないの?」「つぎはあのおもしろいのいつやる?」と聞いてくる。

第100回の放送も楽しみにしています。
そして、番組が末永く続いていきますように。

#欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞
#仮装大賞
#全日本仮装大賞
#マッスルエフェクト

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