2019/10/16【日記】「繋がらない」「待たされる」が当たり前だと思っていたコールセンターがちょっと進化していた。

 数ヶ月前、契約しているインターネットプロバイダーからセールス電話があった。

 「今ならお得なオプションプランが2ヶ月お試し無料!」ということだったので「なにごとも人生経験よな」と思い、お試しで契約をしてみた。

 で、1ヶ月半ほど使ってみた結果「ものは試しと思って使ってみたけど、やっぱいらねぇわこれ」という結論に達し、解約することにした。

 こういうヤツは、契約するぞ、申し込むぞというときはグイグイくるが、いざ解約となると、手続き関係がやたら煩雑なのがお約束だ。

 今回も、問い合わせ先とおぼしき電話番号がいくつもあり、どれが正解か分かりづらかったうえ、当たりの電話番号にたどり着いても、自動音声案内が言う選択肢のうち、どれを選べばいいのかでだいぶ苦戦させられた。

 入り口が複数あるうえ、奥で複雑に分岐しているダンジョンをたいまつの明かりひとつを頼りに探索していくような、そんな感じ。

 触れたことのないサービスに触れることができたのはいい機会だったし、確かに人生経験にはなったのだが、時間や労力のコスパを考えると正直もとが取れていないので、今後はタダだからといってホイホイ手を出さないことにする。

 どうやら、こういう優先度の低いところで人生経験を積んでもあまり意味がなかったようだ。

 やるべきことは多いのだから、最優先のこと・最良のことにリソースをぶっこんで尖らせていかないとおっつかないな。

 * * *

 さて、ここからがタイトルのコールセンターについての話となる。

 複数の電話窓口、複数のネット窓口のなかから正解を探し出し、自動音声案内の無機質な問いに答え続けて辿り着いたのは、ちょっと予想と違うゴールだった。

 自動音声案内の「○○ナ方ハ1ヲ、××ナ方ハ2ヲオ選ビクダサイ」という案内に従って数字を入力し続けていくと、やがてコールセンターとつながり、生身のオペレーターさんと用件について話ができて、手続きが進む。

 そういう流れになると思っていた。現に、今まではすべてそういう形だった。

 だが、今回は自動音声案内の最後まで辿り着いても、それで用件を終わらせることができなかった。

 「後日、改メテオペレーターガオ電話イタシマスノデ、日時ノゴ予約ト、ゴ連絡先ノ電話番号ヲ入力シテクダサイ」

 そうきたか。

 最初は面食らって「えー! 今日中に終わらせられないのかよー」と思ったが、この手の電話窓口というのはものによっては死ぬほど混雑しており、数十分、下手すると数時間ものあいだ保留で待ち続けなければいけないということもある。

 フリーダイヤルならまだいいが、これが有料通話だった場合には時間だけでなく金銭的にも痛い。

 なので、いっそのこと「お客様が日時を決めて予約してください。その時間に改めてこちらから連絡しますので」というのも、ありといえばありだ。

 いつ繋がるのかわからないまま待たされてイライラするよりは、後日仕切り直しとなるとはいえ、予定をはっきり決められるようがいいのかもしれない。

 * * *

 と、いうわけで、明後日の午後に予約をして、今日はいったん解約手続きを終えることにした。

 このまま無事にことが進んで、期限内(無料期間が2ヶ月で、今が1ヶ月半経ったところなので、あと半月ある)に解約ができれば、オールオーケー。

 ただ、ちょっとだけイヤーな予感がしているのは「お客様、そのお手続きは別の窓口となります。そちらにかけなおして、改めて予約を取りなおしてください」とか言われること。

 今日は人間相手のやり取りが一切できなかったため、なにか間違いがあったとしても明後日までそれがわからないのだ。

 こうやって日時が削られていくとしたら、だいぶきつい。頼むでホンマ。

 思えば「やめさせてください」とか「解約させてください」という手続きがトントン拍子にできた記憶があまりない。覚悟はしておこう。

 ……やはり、今後はもう中途半端な好奇心で重要度の低いものに首を突っ込むのはやめておこう。

 うーむ、はからずも「やる」ではなく「やらない」ことの有用性を学ぶ人生経験となってしまった。



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