見出し画像

言葉でする子育て。

「君のそういう優しいところ、本当にすごいね」
「ちゃんと約束を守れるって、信じているよ」

そう言われると、子どもは優しいことをまたやろうと思うし、約束を守ろうとするようになる。

言葉の力は、想像以上に強く、まるで判子を押すように子どもの心にくっきりと痕を残します。

「君は本当にコツコツとがんばるよね」
はじめてぼくにそう言ってくれたのは、小学3年のとき、保健の先生だった。

そう言われてぼくは、最初意味がわからなかった。
なぜならずっと「何をやっても長続きしない」と言われ続けていたから。

事実、プラモデルを完成させられず、ローラースケートは滑れるようにならず、本を最後まで読みきれなかった。

不思議そうな顔をするぼくに、先生は言った。

「いつも最後まで残って掃除してくれてるし、放課後に走る練習も続けてるもんね」

じつは、放課後掃除をしていたのも、走る練習をしていたのも帰宅時に誰にも会いたくないからという理由があったのだけど、それを「コツコツとがんばってる」なんて言われるとは思っていなかった。

ずっとコンプレックスだった「長続きしない」と言う判は、その瞬間に「コツコツとがんばる」と言う判で上書きされた。

「俺なんてどうせ長続きしないし」と思うと「いや、コツコツとがんばる人って先生は言ってくれた。だから、きっと最後までできるはず」と自分に言い聞かせるようになったのだ。

他にもある。
小さいころ、なぜかよく「バランス感覚がいいね」と言われていた。アスレチックなどで、ちょっとバランスよく渡れたりしたのだろう。
その言葉は、いまだにぼくの中にあって、(もうちっともバランス感覚なんてよくないのに)自分はバランス感覚がいいもんだと思っていたりする。

「優しいね」「人当たりがいいね」

そんなふうに何度も人から言われることで、ぼくは「そういう人なんだな」と思ってきました。

同じように、こどものころに投げかけられたネガティブな言葉も、ずっと残っています。
正確に一語一句を覚えているわけではないけど、その言葉は確かに「自分の駄目なところ」として、自己認識されているのです。

だから。
ぼくは、子育ては言葉でするものだと思っています。

子どもの心に、素敵なスタンプをたくさん捺してあげたい。それはそのまま、その子の自己認識に繋がるはずだから。

とにかく褒めればいいとか、そういうことではなくて。

「君にはこんなに素晴らしい可能性があるんだよ」
「君は失敗したときに、そこから学ぼうとすることができるんだね」

そんな言葉を、たっぷり浴びせられるのが、親としての醍醐味なんじゃないかな。

では、また明日。

ーー✂ーー
👉 記事を書いてる三木智有ってどんな人?
👉 子育て家庭のためのお部屋のコーディネートに興味ある人はコチラ
👉 お部屋づくりのコツが知りたい方はこちらのマガジンをどうぞ
👉 人気の記事だけ読みたい、という方はこちら



最後まで読んで下さり、ありがとうございました! スキ・フォロー・シェアなどしてもらえたらとっても嬉しいです。 ぜひまた見に来てください!!