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【読書録】山口健太さん著書「会食恐怖症を卒業するために私たちがやってきたこと」を読んで

こんにちは、ともです。
日本会食恐怖症克服支援協会の山口健太さんの著書
「会食恐怖症を卒業するために私たちがやってきたこと」を読みました。
当事者はもちろんですが、
当事者をサポートする方、子供の教育に携わる方、食に携わる方、
その他すべての方に読んでほしい一冊だと思いました。

私の会食恐怖症歴は41年です。
会食恐怖症を自覚したのは3歳の頃でした。
保育園で完食の強要をされ、無理やり食べさせられたり、
食べないから遊ばせない、だとか、
執拗な叱責などの罰を受けたことが今でもトラウマになっています。
外食はもちろん、人がいると食べられません。
おなかは普通に空くし、食べたい気持ちはありますが、
吐き気がして食べられないのです。
本を読んで自分と同じ症状で苦しむ人がこんなにいるんだ、
自分だけではない、ということは驚きでした。
そして、克服している人たちがいる、克服しつつある人たちがいる、
ということも希望になります。
具体的な克服のステップや、
マインドの部分についても丁寧に書かれていて、
当事者として、こういうことが知りたかったんだ!と思える内容でした。
自分が思い込んでいた会食の対策は逆効果だった、
ということもこの本を読んで知り、目からうろこでした。
私は会食恐怖の中でも、嘔吐恐怖が強いタイプで、
パニック障害も併発しています。
会食をする時は前日からおなかの調子を整えたり、
当日はお茶や水、エチケット袋は必ず持っていき、
病院で処方された抗不安薬を飲んだうえで、
お守り代わりに予備のお薬をたくさん持っていきます。
それでも、店の前に来ると予期不安で気持ちが悪くなることもあります。
でも、本に書かれていることは、全く逆で、
「準備をしすぎない、ほどほどにする」とあり、
「不安にならないために準備をする」とは、
不安を受け入れることが出来ていない状態と書かれているんです。
「不安」をどうにかしようとすればするほど、
「不安」は大きく膨らむという性質があるというんですね。
私は、不安をどうにか抑えこもうと躍起になって、
かえって意識が不安に注目してしまい、
自分で不安を大きく膨らませていたんだと気づきました。
そうは言ってもすぐにはできませんから、
少しずつでも準備をほどほどにしていきたいと思います。
まずはスモールステップから。一歩ずつですね。
それから、会食恐怖症はマインドが大事だということも知りました。
「不安な自分でOK、大丈夫」と自分で自分を認めてあげることだとか、
自己肯定感が大事なんですね。
人と食事が出来ないことで、自分はダメなんだと長年思ってきました。
自分をダメだと思っているから自己肯定感も下がっていたんだと思います。
そのままの自分でいいのですね。
ある意味で、克服しようとしない、というスタンスもアリですね。
克服しなければいけないと思っていると、
逆に、克服できない自分はだめと思ってしまいますから、
克服できない自分でもOK!克服しなくてもOK!と、
思うことも大事な気がします。

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