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大学生が、3ヶ月で一冊の本を出版しました〜おばあちゃんの食と生き方を紡ぐ〜

大切なあの人がいなくなってしまう前に
レシピと想いを残したい。
ひとつのレシピはたからもの。
レシピと共にある人のものがたり。
「食を通して、人と人のつながりが溢れる社会」を思い描く私たちが綴ります。
世代を超えて、味わえますように。

たからものがたり vol.1

「たからものがたり」という一冊の本を作りました

まず、たからものがたりって?

たからもの=手作り品
ものがたり=レシピ・生き方・想い

このように捉え、

「身近なあの人の
大切なご飯と想いを残す」


ことを目的とし、昨年8月ごろに始まった企画です。
結論から言うと、3ヶ月間で完成させることができました。

つくった経緯、葛藤、喜び、などなど
残していきます。
たからものがたりの更なる飛躍を願い!

本の表紙は、取材したおばあちゃんの家にお泊まりしたときの朝ごはん。

あれ、おばあちゃんたちって
いつかいなくなっちゃうよな

おばあちゃんに限った話ではないけれど。
人間いつか死ぬ。そんな当たり前のことに気づいた、一緒にたからものがたりをつくった友人。
そのことを私に話してくれて、
「それなら学生最後に何かにしよ!」って、夜な夜な電話したのが本が生まれるきっかけでした。

そう、いつ死ぬかなんてわからないのよ。
けど、人間は食べて生きているでしょう。
私の大学生活は、主に農業を中心に食をつくる原点を見てきた。
今回は今までで1番消費者に近い活動です。

有名じゃないけど、毎日の食と向き合い
生きている方々。

今回は、これを体現している方々に取材しました。
有名じゃないけど、ということが今回結構なポイントでして。
メディアで取り上げられている方々のお言葉とかが、心に刺さることはもちろんなのだけれど
そうじゃなくたって、あなたの身近に大切な食を作っている人がいるんです。
ということを、読んだ人が、ちょっとでも思ってくれたら
とっても嬉しい。

取材したおばちゃんの畑

生きてるって、感じ

ここで少し、内容の振り返り。
今回、おふたりに取材したのですが
共通していたことは
「喜んでもらえる喜び」

誰かのために、食をつくる。
生きていて、人のために何かをするってとてつもない原動力になりますよね。

詳しいことは、本の中にたくさん書いたのですが、毎日をちゃんと生きたいって思わせてくれるんです。

目次をチラ見せ

旬のものを食べる。
お裾分けでたっくさんの手作り品をもらえる。
食べ物のお礼は、食べ物で。
漬物を持って持ち寄り会。

あ〜なんて、幸せなのでしょう。
1番の贅沢だと思う。こんな暮らしに憧れを抱く。

こうじ漬け

けど、私の生活は残念ながらこんなに丁寧じゃない。
朝ごはんをゆっくり食べたいのに、そうはいかないし、お昼も納豆だけで済ましちゃうときあるし、一人暮らししてたときは毎日鍋か炒め物と作り置きの味噌汁みたいな。料理は好きだけど、レシピ見て人並みに作れるくらいで微妙。
けど、食べることは本当に大好き。

丁寧な暮らしに憧れはあっても、
今はそうじゃなくたって良い。

「頭の片隅に、世の中にはこんな暮らしもあるんだよって若い人たちに知っててもらいたいよ。」

と、取材したおばちゃんが言っていたな。
知ることが大事なのよ。
聞くことが大事なのよ。

それを、私たちが伝えていけたら、、、!

お金を対価としてもらうってことは…
「本当に売れるの?」と指摘を受ける

今回、1冊1500円で販売しています。(全p28)
自費出版だと、どうしてもちょっと高いよね。
売れるか不安だった。

「高い〜〜〜っっっ。そもそもこんな生活してる人たくさんいるかもよ!失礼だけど、若いから知らないだけなんでない?」

と、お言葉をいただき…。

確かにその通りなのよね。おばあちゃん世代には当たり前なのよ。きっと、今まで何十年間ご飯を作って、子供を育て、孫の面倒をみて。

しかし、当たり前のことを積み重ねているだけよって言うけど
それが、私たち若者にとったら大変尊敬にあたるのですよ!
冒頭に言った、有名な人じゃないからこそってところ。そこがきっと、対価としてお金をいただくことにハードルを感じさせてしまったのだと思うけど
有名な人じゃないからこそ、私たちがまとめることによって価値を見出していきたいのです。

不安がなくなるように、もっとおばあちゃんと会話をして、私たちの想いも伝えなきゃと思った。

「双方向」が人生のキーワードでもあるのだけど、私たちが一方的におばちゃんたちの話を聞きます。まとめます。だと、伝わらないよね。

ちゃんともう一度、やりたい方向性だとか、伝えたい思い、何より私たちが感動したことを話したとき、おばあちゃんから感謝のお手紙をいただいたの。

思いもしなかった!ただの日常があなたたちの
”たからもの”になるなんて!
改めて、私自身の倖せを感じるこの頃です。
ますます、周りに喜んでもらえるよう頑張れます。
ありがとうありがとう。
これからはあなたたちが”たからもの”になる番!

良い取材は、お礼を言われること
と、学んでいて。
ぁぁ、頑張って良かったなあと思う瞬間でした。

続く販売、広がるたからものがたり

どうしても「金」と聞くと、抵抗があった。
しかし、お金は、価値の対価。
「対価として、食べ物をもらったって良い。
ときには、お金であっても良い。」
と、思えた。そのいただいた応援金とも言えるお金は、次の活動に繋がるのだから。

お知り合いが、SNS経由で活動を知り、
私たちの想いに共感してくれた。
おばちゃんたちの暮らしに憧れを持ってくれた。
たからものがたりを読んで、
「料理を作ってみようかな」と言ってくれた人。
「私のおばあちゃんも取材して欲しい!」と言ってくれた人。
伝わってくれたと思うと、本当に嬉しい。

何より嬉しかったことが、最初「高くない〜?」と言っていた取材したおばちゃんが
「知り合いが欲しいって言ってくれたの!注文お願いして良い?評判良好!」
と、ご連絡をくださったり
「息子に読ませたよ!」
と、報告してくれたり。

はあ、とっても、良い広がり方。

私たち。周りの友人。そのまた友人。
取材した方々の周りへと。。。

イメージはこんな感じ。。。

たからものがたりが、取材したおばあちゃんたちと私たちを通して、沢山の矢印で結ばれている感じ。
そして、外に広がっていく感じ。。。

「作って終わり、残しておっけい!」
の自己満足ではなく、こうして
伝えたい世代に、想いを乗せて発信できたことが私の中でも大きな進歩になった。

社会人となる私たちは、今をどう生きるか

このたからものがたりをつくった私たちは、この春社会人1年目です。
3月に大学を卒業します。
さて、どう生きようか。

忘れていけないことは、

「世の中には食と向き合った、誇らしい暮らしがある」

ということ。
きっと、わからないことだらけ、仕事もできない、失敗ばかり、そうだったとしても

どんなときだって、食が命を支えてくれる。
食によって生かされている。
その食を生み出す人、作る人のことを想って生活したい。

生き方と思いを知り、
取材した方々に憧れを抱きつつ、
新しいことをたくさん吸収して、大人になっていこう。
ちょっとずつ、手の込んだ料理をつくれるようになろう。

目の前だけじゃなく、一歩も二歩も外から生活を見つめたら、毎日の食に感謝できるはずです。

食を通して、人と人のつながりが溢れるはずです。

いつか、私たちが誰かの「たからもの」になれる日がくるように。
今を一生懸命生きよう。
もちろん、食への感謝をもってね。

↓販売サイトはこちら。チラ見せしているのでのぞいて見てください。

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