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「ゴッドファーザー パート2」

先週に続いて、コッポラ監督の「ゴッドファーザー PART II(The Godfather Part II )」(74年)も観たぜ。

第1作で死んだドン、ヴィトー・コルレオーネが、まだ子供の頃、独りシチリアからニューヨークに渡り、裏社会でのし上がって行くまでと、ドンを継承したマイケルが現在のファミリーを抱えて闘う姿の、二つのストーリーが時系列に交錯するという約200分の大長編。

前回、まだ若くて危なっかしい感じだったマイケルことアル・パチーノが、重みが増して堂に行ってきた。周りと比べると背が低いけど、頬杖ついて、真っ直ぐに相手を見つめて、ソファで足を組んで座ってる姿はクールでカッコいいマフィアのドンだな。シビれるぅ。

だんだんと冷徹になって裏切り者、邪魔者はファミリーでも容赦なく殺す。目でモノを語るタイプでジッと相手を見据える態度が素晴らしい。前作に続き、圧倒的な暴力に引き込まれる。俺は、ヴィトーがシチリアの老いぼれたボスの腹に切腹みたいにナイフを突き立て割いて復讐するシーンが好きだ。邪魔となったファミリーの一人を説得して自殺させるなんて、もう…。

結局、全てを解決して勝利するものの、ドンが生きてた頃のファミリーを全て失って、ついて行けなくなった妻さえも離れていく。最後に独りで物思いに耽ってるマイケルの顔は虚ろな目をしており、裏社会に宿命付けられた悲壮感が漂っている…。自分のチンケな世界と照らし合わせて、孤独だけは共感できるとダンディズムを共有した気になるカンチガイをさせてくれた。さすが巨匠コッポラと名優アル・パチーノだな。

イタリアン・マフィアのファミリーをとても大事にする習慣が羨ましくも、なんか異世界を見ている感じだ。フィリピンも一緒だけど、自分の家族がほぼ崩壊というか、ない環境で、強く結ばれた血縁者がいるというのは、孤独ではないし、何をやるにしても心強いだろう。

今度はPART IIIだ。

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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。