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私が「松竹除名」に懐疑的な理由

 私が立憲民主党の旧国民民主党系党員であることから、日本共産党による松竹伸幸氏への除名について少しでも懐疑的なことを述べると「野党共闘に反対する気か!」と言う誤解を受けがちです。
 しかし、私は今でも国民民主党から日本共産党までの全野党共闘を訴えており、この主張は岸田文雄氏と麻生太郎氏、河野太郎氏の三人が内閣や自民党執行部から姿を消し、且つ、二階俊博氏や稲田朋美氏が代わりに内閣や自民党執行部に入らないという状況が出現するまで、続くでしょう。この5人が政権を握るのと志位和夫氏が大臣になるのとどちらを選ぶのか、と言われれば私は後者を選ぶからです。
 私は自民党全否定と言う訳ではなく、特に立憲民主党は自民党出身の政党・議員らが合流してできた歴史的経緯もある訳ですから、過去の自民党の政治家の中には尊敬する先生方もいますし、それは多くの立憲民主党の党員もそうであると考えます。
 ただ、自民党が現在「唯一の国民政党」と見做されている状況を私は危惧しており、立憲民主党も自民党に代わる国民政党とならなければならない、との考えから私は立憲民主党の結党に参画しました。もっとも当初は立憲民主党が政権を握ることは現実的に困難であるから、丁度安倍さんが自民党総裁を止めて変化の兆しが見えた時に立憲民主党が結党されたので、自民党が少しでも真っ当になることが最優先だと思っていましたが、予想以上に早く岸田文雄氏が総理に就任してしまったので、どんな手段を使ってでも選挙で自民党から政権を奪わないといけない、と今では考えています。
 だから、志位和夫氏について私は「河野太郎氏よりかは総理大臣に相応しい」とすら思っています。あ、ネトウヨの皆様、北方領土問題で「四島返還を求めるつもりはない」と講演会で堂々と述べた江(沢民)の長男(太郎)と、千島諸島全島返還を求めている方と、どちらかの二択という前提の話ですからね?
 無論、私は伊勢神宮に集団参拝して皇室の弥栄を祈っている立憲民主党こそ、自民党に代わる保守政党として相応しいと思っていますので、立憲民主党による政権交代を望んでいます。私が共産党支持者ならば、とっくの昔に入党しています。
 そういう訳で、私は共産党を支持はしませんが、頑張ってほしいと思う点は多くありました。非正規労働者の問題や同和問題でも、正直、立憲民主党よりもよくやってくれていると感じる面も多々ありました。
 そんな私が日本共産党による松竹氏への除名処分に異を唱える資格はありませんし、またそれを主張するメリットもありません。ただ、今回の処分が「重すぎる」という考えはこれまで触れたことがあったので、その理由について述べさせていただきたいです。
 まず、今回松竹氏が除名になった理由の一つが「分派の形成」です。しかしながら、「分派を形成したから、除名」と言うのは、過去の日本共産党自身の先例から重すぎるように感じる訳です。
 皆様は「新日和見主義事件」をご存知でしょうか?
 これは民主青年同盟執行部の日本共産党党員らが事実上の分派を結成していた事件です。
 新日和見主義事件で処分を受けた党員は数百人に及び、その実態はいまだ不明点が多々あるものの、首謀者の一人で実際に民青の規約の改定を巡り党執行部と対立した川上徹氏は、分派結成の事実を認めています。
 が、その川上氏はこの事件では日本共産党から除名されていません。その後10年以上党籍を維持しています。

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