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そもそも基本給ってベーシックインカムじゃね?

もうタイトルの2行だけで、すべてを語っている感があるのですが、基本給ってのはどんな社員にも毎月支払われるもので、そこに成果は問われない。ある意味ベーシックインカムです。

もちろん、成果が極端に悪い状態が続くと解雇の対象にもなるでしょうけれど、そのような状態でもなかなか簡単に解雇できないのが、今の行き過ぎた労働者保護社会で。人によっては、それを逆手にとって「がんばったら損」とばかりの勤務態度をするブラック社員もいるようです。恐らく、社員にとってのブラック企業と同じレベルで、企業にとってブラック社員は大きな問題です。そんな社員にも、基本給は当然に出さないといけないわけです。

会社を経営していると、いいときも悪いときもあります。ある程度経験を積むと、常に波がやってくることを知っているので、好調なときも次に来る波を予想して身が引き締まるものです。

給料日は一大イベント

業績の悪いときは、それこそ毎月の給料日は経営者にとっては一大イベントです。好調なときは普通に過ぎていく日常のイベントですが、不調なときは緊張感に溢れます。場合によっては、その日の入金がないと給与振込みできないとか。いつもは朝一に入金があるけれど、そんなときに限って午後になったり。もうドキドキですね。

今だから白状しますが、私も給与を遅配したことが一度あります。そのような自転車状態に陥っていたとき、クライアントの入金がずれることが当日にわかって、社員全員に「本当に申し訳ないけれど、一日だけ待ってくれ」と。私の中には、まあ言っても一日だし、という感覚がどこかにあったと思います。

別の営業所もあったので、全員にメールで伝えたのですが、なんと言うか、その後に社員がいるフロアに降りたときの、冷えた空気がなんとも言えず重かったことを覚えています。その後、一人の社員から「この日に母にお金を渡さないといけないので、これから遅れるなら前もって言ってください」と言われ、平身低頭平謝り。人それぞれ、いろんな事情がありますよね、当然に。給料日に合わせてローンを組んでいる人もいるだろうし。

会社は100%歩合給

そもそも、そんな自転車状態になる経営が未熟なのは重々承知ですが、まあイケイケでやってるときは堅実さとはかけ離れてしまいます。ピンチは勢いで切り抜けるものという感覚ですから、コケる時は派手にコケます。あ、当時の私の話ですよ。

閑話休題。ことほど左様に、調子の悪いときの給料日は緊張感が走るのです。業績や社員のパフォーマンスにかかわらず、基本給という「ベーシックインカム」があるからです。そして、どうもこの大前提を忘れてしまう人が多いのですが、会社は「完全成果報酬」、100%歩合給です。会社の収入にベーシックインカムなどは存在しません。社員数によりますが、業績にかかわらず出て行く固定費が毎月数百万単位もあれば、業績悪いときはそりゃビビリますよね。

全社員の給与を振り込んだ後、つかの間ホッとするという、あのダメ社長の感覚は、今でもよく覚えています。同時に、二度と経験しないよう、数字と恋愛しながら毎日の経営をしています。会社員の皆さんにも、会社は100%成果報酬だという意識があれば、きっといい社員になれると思いますよ。


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