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ともみの部屋 #2

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伊佐知美の、世界一周の旅とエッセイ。2016年10月〜
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2017年1月の記事一覧

ワンデーと2weekのコンタクト【あくる日の朝、東京で】

ワンデーと2weekのコンタクト【あくる日の朝、東京で】

朝起きて、あぁ今日も世界はまだぼやけている、と思って上半身を、ベッドから起こす。そういえば少し前、「伊佐さんは起きてすぐに、勢い良く立ち上がるからびっくりします」とみさきちゃんが言っていた。

私たちは、よく仕事の話をじっくりみっちりするために、合宿という名で数泊の旅に出る。同じ部屋、同じ時間、同じ季節の風を感じて、ねぇこれは美味しいねとか、これは好きねとか、あぁあそういえば昔あれに夢中で、それが

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嫌味なほど好きなことをするあなたでいてね【オーストラリア・パース】

嫌味なほど好きなことをするあなたでいてね【オーストラリア・パース】

好きな音楽をイヤフォンで聞きながら、会社の人たちとくだらないやりとりをslackでして、11インチのMacBook Airを見つめながら、海沿いのカフェでハイビスカスティーを少し飲む。

「私この音楽が好き」
「これからもっと、歌い手さんを取材したい」
「あ、次のオーストラリアの取材は、ジャズシンガーさんだった」

どうでもいいことを言い合いながら(正確には私が一方的に言っているだけ)、これから何

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幼い頃からの人生の夢が叶う時【明日、本が出ます】

幼い頃からの人生の夢が叶う時【明日、本が出ます】

ひとり、オーストラリアの広い大地で、涙流しそうになる。空を見上げればフルムーン、星は瞬き、人々は笑う。

あなたは、なぜたくさんの、本当にたくさんの国々から来た人々と酒を飲み交わさずに、ひとり。

ひとり机に向かって、斜め下を向いて。ペンを持って、朱字を入れて、iPadを持って、電話をしながら。パソコンに向かって、原稿をカリカリ、パチパチ。

薄い壁を隔てて、言語が交じり、グラスが小さく当てられる

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身軽になった気持ちと荷物、「まるで夢の景色のように」【タイ・バンブー島】

身軽になった気持ちと荷物、「まるで夢の景色のように」【タイ・バンブー島】

「それはまるで、夢の景色のように」と、船に乗った帰り道、星空へと変わっていく夕焼け空を見つめながら、心の中で何度も、なんども繰り返す。

昼から夕へ、夕から夜への、息を呑むような空、波、音の変化と調和。誰もいない無人島の海のビーチで、ひとり立ち尽くすのは私。止まらないのは、シャッターを押す指だけ。

降り注ぐ陽射しに肌を焼いていたのは、ほんの1時間ほど前のことだった。信じられないほど透き通った、海

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満月の下、もう一度同じ場所に立ち返る【タイ・ピピ島】

満月の下、もう一度同じ場所に立ち返る【タイ・ピピ島】

窓の外、通り過ぎてゆく人たち。足をそのまま出したような短い丈のワンピースを着た女性、なぁにそれ?と思わず聞きたくなるようなカラフルな動物が描かれたハーフパンツ姿の男性。上半身なにも着ていなかったりする彼や、それ欲しい、と思うようなバッグを持っている彼女。

溢れる、色、いろ。

美しくカービングされたパイナップルを、短い楊枝で一生懸命食べる、白い肌を焼いて少し赤くしてしまった肩を出した、西洋人の青

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ひとりではない旅の美しさを、もう一度教えてくれるかな【日本→タイ・ピピ島】

ひとりではない旅の美しさを、もう一度教えてくれるかな【日本→タイ・ピピ島】

DVDが出たらもう一度観ようと思っていた映画『君の名は。』が、機内で観られると分かって『観ようかな』と思ってディスプレイの操作を始める。

その日私は、中国・北京とタイ・バンコクを経由して、クラビからピピという島へと向かっていた。すべての航空券を予約したのは前日の21時頃だった。

「明日の15時には成田空港から出発するのだ」と思うと、今からすぐに荷物を詰めなきゃ、という焦りはもちろん、ついにタイ

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遠回りしか出来ないけれど。【ポートフォリオサイトを作りました】

遠回りしか出来ないけれど。【ポートフォリオサイトを作りました】

■Tomomi Isa|Travel & Photography

書くことで生きていきたいと思って、実際に文字を書き始めたのは、今からちょうど3年くらい前のことだった。

初めて手に入れた「ライター 伊佐知美」という名刺。

そこから徐々に増えていく、「◯◯編集部」「◯◯編集者」「◯◯記者」「編集長」「サロンオーナー」という肩書たち。

文字が書きたい。
文章を綴りたい。

誰かの心を動かすとい

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旅先で買ったワンピースの肌触りと、あの人の声の記憶。

旅先で買ったワンピースの肌触りと、あの人の声の記憶。

「トミスラブ」という名前の黒いビールが、本当は一番美味しくて人気なんだよ、とその人は笑いながら言う。

背景はクロアチアの首都・ザグレブの中心部、美味しいお店が並ぶ、緩やかな坂。

「あ、あとお皿を2枚くださいね」と、あらかた注文を終えたあと、その人はウェイターに告げる。「これは、ジャパニーズスタイルだね」と言われて、一瞬何のことだろう、と首を傾げそうになる。

「隣を見てごらん。ね、家族でも、カ

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