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自分ゴト化してみた 「ウクライナ侵略」。経済制裁について、PRパーソンが意見を求められたら?

今回の「ウクライナ侵略」について、連日TVやネット、SNSなどで、街が破壊され人々が亡くなっていたりとニュースを見みるたびに心が痛くなりますよね。そしてまた私いち個人って非力だなって気がつかされている毎日でもあります。
なんだか少し遠い出来事のように感じるかもですが、でも自分が「ある企業のPR・広報だとしたら」 をイメージして「ウクライナ侵略」を考えてみました。

色々な企業の「経済制裁」について

ロシアがウクライナに侵略を始め、ウクライナのゼレンスキー大統領の演説や、ニュースを各世界の人々がみて、相当数の国が続々と経済制裁をロシアにおこなっていますよね。

  • 貿易の送金などでも使用されるSWIFTからのロシアの締め出し。

  • 中央銀行の資産凍結、取引制限。

  • 輸出入の制限(石油生産に使う設備など)

  • プーチン大統領、オリガルヒの資産凍結

などなどの経済制裁。
これを書いている間にも刻一刻状況が変わっていると思います。

国としての制裁もありながら、各世界の有名企業も独自でロシアへの経済制裁、そしてウクライナへの「人道支援」をおこなっています。
まとまっているサイトがあったのでこちらをご紹介です。

ネガティブな「経済制裁」への違和感

各企業が行っている「経済制裁」&「人道支援」
日本企業で話題になっているのがユニクロの「ファーストリテイリング」さん。

社長の柳井さんは、「衣服は生活の必需品。ロシアの人々も同様に生活する権利を持っている」と、当初事業の継続を発表していたのですが、非難が相次ぎ、営業の撤退をすることになってしまいました。

非難とはネット記事などで 「もう死ぬまでユニクロで買わない」というSNS投稿や、コルスンスキー駐日ウクライナ大使も、自身のツイッターで、“ウクライナよりロシア人の生活を優先した”として非難したり。(汗)
ウクライナへの支援も行っていますし、ウクライナより優先したとかいう話ではなんじゃない?と思いますが。

とにかく、この「経済制裁」ってとんでもなくネガティブなことですよね、、、だって相手を裁くんですから、、、制裁って(汗)

この何かがあった時の「経済制裁」っていつもモヤっとしてしまうのは、私だけでしょうか?

絶対的に武力による攻撃はあってはならないこと!!これは大前提です。
でも同時に、そもそも「経済制裁」が本当に戦争を止めることができるのか?そんな答えの出ない疑問もあります。

軍事産業、戦争で使用されるミサイルなどはこれは、直接戦争を助長することになるので、もちろん制限があるべきだと思います。
しかし自社のサービスが、軍事利用されるのかは業界にもよるんじゃないかなあ〜って。
いやいやそういう事ではなく、この「経済制裁」の意図としては、プーチン政権下の国民が困ったら、戦争したからこんなことに!ってプーチン政権の支持率低下から政権交代となることを狙っているからですよね?
間違ってたらごめんなさい。汗
最近のロシアの状況を見ていると、本当に昔の話に聞く戦時中の日本を思い出します。

「経済制裁」ではない方法で戦争を終わらせることはできないの?

「きたかぜとたいよう」の物語って有名ですよね?
旅人の服をとった方が強いということで、北風さんと太陽さんが旅人の服をどちらが先に脱がすことができるかって力比べをするお話。

これと同じで「経済制裁」は、力ずくで服を剥がそうとする北風さん。
でもね、太陽さんのように温かく照らして服を脱がすこと、要はロシアにポジティブな支援で戦争を終わらせることができないのかな?って思ったりします。
その視点って少し忘れられていないでしょうか?

例えばですが、反戦デモなどしている戦争反対のロシアの方々への支援とか。

ウクライナだけでなく、ロシア内のその反戦の応援もできないものなのかと思ってしまいます。
そんなこと日本企業がしたら、プーチン政権に何されるかって心配もあるのは重々わかっていますけどね。

なぜならこの戦争、終わらせられるのはやっぱりロシアの国民の力なんじゃないか?って、そうであってほしいなって。
もしこのままプーチン政権の独裁政治が続いたら、、、
国民の民意が反映されない、ちゃんとした情報が伝わっていない、そして大きな声で反戦って言えない政治って正常ではないですよね?
そんなロシア内も心配です。

結局ロシアが変わらなければ、ウクライナだけでなく他国への戦争もありえると思うのです。
ロシアの中でもプーチン政権が押し進める戦争に対して戦っている人がいる、その人たちこそこの戦争を終わらせられる大切なキーパーソンではないでしょうか?

北風ではないロシアに太陽の支援を。
そんな都合のいいことあるかい!って思うかもですが、そこを考えることをやめないて、頭いい人一緒に考えてもらいたいなって思います。

もし自社の「経済制裁」について決断を下さなくてはならなくなったら・・

自分がある企業のPR・広報として、ウクライナ危機が起きた時の「経済制裁」や「人道支援」の方針を決めるプロジェクトを進めなくてはならなくなったらどう行動したらいいのでしょうか。

▶︎1:リサーチ&ヒヤリング
ロシアに支店や店舗がある場合、まず現場の状況をヒヤリングやリサーチをして現場と相談。ない場合でも、自分の会社の事業が戦争にどういう影響を及ぼすのかを深く掘り下げ問題点をピックアップします。

▶︎2:社内での意見の集約
つらつらと私の一意見を聞いてもらいましたが、こういったきっと色々な意見が出ると思いますし、非常に難しい問題だからこそフラットに色々な意見が出せる場にするのがポイント。「戦争反対」は基本同意見だと思いますが、その理由とその想いが大切です。

▶︎3:企業の責任者との会議と方針決定
企業としては、企業の利益が会社の社員を守ることにもつながります。しかし同時に企業も社会の一員です。企業が担う「社会的責任」という観点はとても重要視されています。
企業としての倫理観と自社を守ること、そのバランスをみて方針を決めなくてはなりません。

▶︎4:方針を発表し実行
企業として、ウクライナそしてロシアにどういう想いを抱きこの決断をしたのかということを明確にし方針を発表&説明。
当たり前のことですが、自社の苦渋の決断をどのように皆さんに伝えたら伝わるのかが重要です。

こんな経験はないですが、イメージするとこのような感じでしょうか?
ちょっと考えただけでとっても大変ですよね・・・
この決断って並大抵のことではない、しかもスピードも求められます。

だからこそ、ユニクロの当初の方針
「衣服は生活の必需品。ロシアの人々も同様に生活する権利を持っている」
という意見だって、真意は推測するしかわかりませんが、利益優先してるんじゃない?て思う人もいれば、むしろロシア国民の方々への配慮として感じることだってできると思うので、色々な意見はあると思いますが、間違いとは言い切れないんじゃないかって思ったりもします。

みんな「戦争反対」って想いは一緒のはずなのに、なぜ同じ思想の人たちが「経済制裁」の方針で争いとなってしまうのか。

今、日本いや世界が「ロシアに制裁を」これがセオリーな世論となっているのではないでしょうか?
違う意見の人をバッシングするという世界ではなく、もっと広い視野で「そういう考え方もある」という理解があってもいいと思うんです。

PRパーソンが意思決定の場に参加が必要な理由

「ウクライナ侵略」は、特に中小企業のPRパーソンからしたら、うちの会社には関係ないな〜とか経営陣が方針を決めることでしょ?って他人事感がある人もいると思います。
そして、企業の経営陣も方針決めるから、発表と窓口だけPRパーソンにお願いっていう企業も結構あるのではないかなと推測します。

でも、ステークホルダーさんたちに、自社の方針を理解いただき応援してもらえるのかというコミュニケーションのスキルってPRパーソンたちはとっても長けていると思うし、外部の方々と接する機会が多いので、自社を外部の人たちがどう見ているのかという客観性も持ち合わせていると思います。
また問い合わせ窓口として対応するとき、どういう経緯でこの方針になったのかなど、理解していないと正確に伝えることだったり、気持ちのモチベーションも低くなりコミュニケーションも希薄になりがち。

まだまだ日本では、PRパーソンが会社の意思決定の場に参加できていない場面が多いと思います。
でも上記の理由でPRパーソンの意見を聞くのは会社の利益でしかないと思うのです。
PRパーソンがもそこまで育っていないという問題点もあるかと思いますが、育てる意識も必要ではないかなと。

PRパーソンも、記者さんなどメディアのかたとお話しする機会も多いし、その時に記者さんと同じレベルでお話しする力も非常に重要だと思うので、私には関係ないと思わず、経営者目線で考えていくことは、きっとあってよかったと思えるスキルになると思います。

ウクライナ侵略。色々PR視点でも考えられることがある気がします。


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