療育を知らなかった私

まず、うちの子は言葉を発する前から癇癪が身内にだけ酷かった。

小学1年生の時は、下から苦情が頻繁に来るので仕方なくバタバタする手足を抑えると、私の腕を引っ掻いて血まみれにするほど。

保育園に預けていたが、保育園ではトラブルが全くない子どもで、保育園の先生に「いい子だわ」とずっと言われていた。

言葉を発する前は、通じないからイライラするよね、と思った。
言葉を発した後は、まだまだ言語能力的に低いから、通じて欲しいけど通じない、イライラするよ、仕方ないよね、と思った。

子どもって怒ると約3時間以上も顔が真っ赤で汗だくになっても大声で泣いて地面から起き上がらないもの?
なだめても、距離を置いて静かに見守っても治まらない。家でなら良い。道路の真ん中でされると、子どもも危ないし、私も辛かった。

保育園の先生に相談しても、『家では甘えられてる良い事ですよ』。
子どもってそういうものなんだ。

良い事なのか、、でも、何かおかしい。
子どもの気持ちの切り替えに困難さを感じた。

でも、私にはどこに相談すべきか分からなかった。

そんななか、保育園に入りたてで子どもの発熱で仕事を頻繁に休むことが続き、休み過ぎだと仕事を解雇された私は、一生強みになるような資格を得ようと保育士の専門学校に通う。
保育士の勉強のなかで、発達障害の知識、行政の仕組みを学んだ。

保育士資格を無事に取得し、児童館で働く。
そして、小学1年生で登校しぶりが始まる。

まずは学校に相談する。
学校のカウンセリングの先生と話す。
教育センターを知る。
心理士さんと話す。
WISCを子どもに受けてもらう。
配慮が必要な子どもだと診断される。
療育センターと通級をかけもちする。
療育センターの院長は手品を披露し、癇癪を抑える漢方薬を処方するだけ。家庭での実際の関わり方を教えて欲しかった。
通級も、全く効果が感じられない。

友達が出来て、登校しぶりがなくなった次に出てきた問題が、学習。配慮な必要な我が子は学習障害もあった。

学童や通級は学習のフォローが出来ない仕組みだ。

個人でやっている療育と学習を兼ねている場所はあったが、金額が高すぎる。シングルマザーには無理だった。

宿題が分からなくて、また家での癇癪が酷くなる一方で、私は心身が疲弊してどんどん追い詰められた。

そんななか出会ったのが放課後等デイサービスだ。保育士の授業でも名前ぐらいしか教わらなかったので、どうして知ったのか失念した。
様々な施設を見学したが、うちの子どもは団体で過ごすの放課後等デイサービスを泣いて嫌がったので、個別で1日1時間だけの場所に決めた。

そこのY先生と出会ったことがきっかけで、子どもが学習も精神的にも劇的に成長し、また、私も子どもに対する声がけや関わり方を教わり、子どもとの関わり方で悩む事が減ったのだ。

Y先生は先月で移動されてしまったので、もうあの素晴らしい療育は受けれないけれど、、、。

自分一人では思いつけない関わり方をアドバイスしてくれる先生だった。
元小学校の先生だったからか知識が豊富で、でも更に専門的な学習に励まれている方だった。
子どもの成長が見られると、凄いと笑顔で心から喜んでくれる先生だった。

Y先生のような方がいる、放課後等デイサービスや療育の施設がもっと増えたらと切に願う。

療育とは、子どもも必要だけれど、親の関わり方も大切だと心底感じている。


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