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中国 駐在員必見‼︎ 私の白酒対策を伝授しよう‼ 『肉を切らして天命を待つ』

私が独自で編み出した白酒対策‼︎ 名付けて『肉を切らせて天命を待つ』

中国式宴会の定番とは?

中国でビジネスをしてゆく以上、お酒の席は切っても切れない。特に要注意なのは、アルコール度数が48~52度の白酒(バイジョウ)である。度数の高い有名なお酒、テキーラでも40度である。いかにこの白酒が危険なのかお分かりになるだろう。テキーラでは『ショット』と言うとカッコイイ響きなのだが、中国では『干杯(ガンベイ)』というあまりカッコイイとは言えない響きである。文字通り、飲み干さなければならないのだが、それを延々と続けてお互いに面子を立てる文化なのである。

外国人の我々にとって、超特殊だと感じるルールは『お酒は一人では飲まない』ことである。お茶はジュースは一人で飲んでも良いのだが、お酒だけは『誰かと乾杯してから飲み干す』のがルールである。これが最大の難関となるのである。

飲み会


多くの宴会は『10人くらいの円卓で、お酒を飲む人が5~6人くらい』というのが大体定番の中国式宴会だろう。このくらいの人数になると、主催者の面子も大きく関係してくるので白酒は必ず出て来る。味はさておき高額なので面子が守られるのである。また、酒の席もビジネスと考える彼らにとって、短時間で酔わせて本音を聞き出す雰囲気を作り出す最高のツールが白酒なのである。私の経験上、一次会は2時間、盛り上がって3時間程度と意外にも短いことが多い。

因みに日本人はとりあえずビールから始まり、それから量が少なくてすむ強い酒という飲み方が一般的だと思うが、彼らは白酒から始まり、後にビールを飲むのが一般的な飲み方である。1次会は白酒で、2次会は永遠にビールで乾杯となるのである。例えば1次会は7時から21時半、2次会は10時から1時、2時までなどこの様な感じである。よって、2次会ではビールで20 ~ 30杯は乾杯するのではないだろうか⁉ もうその頃には記憶が朧気(おぼろげ)で乾杯の数など数えたことはないが…。

宴会の席で場が荒れるケース

こういった宴会の席では、場が荒れるケースがある。5~6人で白酒2~3本だと何とかギリギリ楽しい会食の範囲なのだが、それ以上となるとある程度潰れる人が出て来るのが通常である。もちろんそれはアウェイで闘う我々のことが多い。というのも、お酒を飲まない残りの人々はお茶で乾杯、我々は当然白酒で乾杯しながら、宴会が進むからである。当然ホームの人と比べると飲む量が倍になる計算である。

しかも、これも戦略か⁉ と思わずにはいられないくらい、自分はお茶だが、強引に乾杯を進めてくる輩もいる。一番厄介なのは、事前に仕組まれた女性の白酒要員である。多くの男性は女性からお酒を勧められて、断ることは難しいだろう。また白酒要員というのは、お酒が激強に加えて『お客さんを潰せ!』という指令に対して忠実に仕事を遂行するのである。こういう席に遭遇した時は十中八九記憶が飛んでしまうのである。

また『場が荒れ出して来たな…』と一番感じるのは、コップサイズが変わって乾杯が始まり出すことである。通常白酒は小指程度のグラスで飲むのが一般的であるが、それを手酌で入れるビーカーで飲み始めるのである。これが一ヵ所で始まると戦闘開始の合図となり、各地でビーカーでの乾杯大会が開催される事となるのである。ボクシングでいう開始のゴング『カーン!』である。

白酒 コップセット2


小指ほどの小さなグラスが白酒用のグラス。手酌でビーカーで入れるのが普通なのだが…場が荒れ出すとビーカーで飲み始める。

ビーカーでの飲み方は、さすがに全て飲み干すことが出来ないので、最初に『1口』『2口』とか『半分』とかお互い決めて、同じ量だけ飲むのだが、その内『俺は半分飲むが、お前はどうする?』『残り全部だ‼ 』などと面子を煽る発言が目立つようになってくる。こうなると横で見ていた更に面子を重んじる人々も徐々に量を増やしてゆく…。と、この様に場が荒れてゆくのである。

独自に編み出した白酒対策を伝授しよう‼

酒の席をビジネスとして考える中国で、自分自身の立場と彼らの面子を潰さない様にするにはどうすればいいか⁉ 私が長年掛けて編み出した独自の白酒対策を伝授しよう‼ 中国駐在員並びに関係者の方々や旅行に来る方々にとって、少しでもお役に立てる情報である事を切に願う‼

独自開発‼︎ 私の白酒対策

①まずは一心不乱に料理を胃袋に入れる。その間は意識してあまり誰とも目を合わさない。合わすとすぐに乾杯しなければならなくなるからである。

②そうこうしているうちに、自然と乾杯が回ってくる。これを4~5回繰り返す。

③1杯目は食道から胃に掛けて、カッーと熱くなるが、ゆっくり流し込む様に飲む。

④自然と回ってくる乾杯を4~5回繰り返し、食堂から胃にかけて麻痺して来るのを感じるまで待つ。(人によって回数は違う)

⑤その麻痺を感じたら、少しだけ時間を空け、食事量で調整しながら、自分自身で『気持ち良く感じるほろ酔い状態』を作り出す

自ら席を立ち、1対1で乾杯しに行く。連続がきつければ食事しながら、休憩しながら、なんとか必ず円卓の全員とする。どうせ最終的には全員と乾杯をしなければならない。だったら、自分のペースで乾杯する方が断然有利なのである。

⑦乾杯し終えたら、席に戻り、お茶を飲み、再び料理を食べ、アルコールをひたすら薄める。

⑧あとは、ひたすら場が荒れない事をお祈りする。

どうであろう⁉ 最大のポイントは『身体が麻痺して自分の調子が一番いい時に自分のペースで乾杯し、相手の面子を立ててあげること』である。実際にやってみると『麻痺している間は、無限に飲めそう〜‼︎ 』になっていることを体感するだろう。

この様にする事で、自分と相手の面子も立てることが出来るのである。また席を立ち全員と乾杯することによって、彼らからすると “敬意を最大限に表現し、乾杯文化を分かっている中国通な外国人” に映り、一気に信頼感が増すのである。そして、最後は神頼み!! 場が荒れない事をひたすら祈るのである!! こればかりは仕方がない…。

もうひとつ、白酒が出てくると分かった時点でヘパリーゼを飲んでおこう。白酒に対して効果を感じたことはないがw、『病は気から』である。

『肉を切らして天命を待つ』

肉を切らせて 天命を待つ!-4


この方法は長年掛けて私が編み出した我流であるが、今のところ『両者の面子を重んじながら、酒量を必要最小限に抑える最良の方法 』だと考えている。しかしこれは私の白酒の適量が白酒瓶の半分程度であることが前提なので、もっと飲める方、全く飲めない方にはお勧めできないのであしからず。もっと飲めるのなら『乾杯でガンガン打ち負かしてやりたい‼』のが本音である…。毎回悔しい思いをしている…悲悲。

本当に全く飲めない人は最初から一滴も飲むべきでないが、彼らは最初は疑うので何回も誘ってくるだろう。それでも中途半端に飲んではいけない。断固として断る勇気を持つべきである。打ち解けるには別の手段を考えた方が良いだろう。

人生も仕事も、酒の席も⁉︎ ある程度の取捨選択が必要である。この場合は『肉を切らして天命を待つ』といったところかw。

試す試さないは、あなた次第であるが、この記事を読んだ方が一人でも多く白酒地獄から抜け出せることを切に願っている‼︎ Good Luck!!



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