治療法が分かっていても解毒剤が飲めない私たち

世の中には、健康に生きるための考え方を、
無料〜何万円など様々な形で知ることができる。

けれど、どんな本を読んでも、
どんな考えを自分の中に落とし込もうとしても、
続けて私たちはその薬を飲めない。

本当に考え方を変えたいなら、
やり方はシンプルだと思う。

なりたい考え方の本やフレーズを、
毎日時間を割いて繰り返し、繰り返し読み、
その言葉を自分に馴染ませる。

そうすれば、何か出来事が生じたときに
知覚するための情報の1つとして、
なりたい考え方の方法が選択肢として現れ、
行動が変わり、結果が変わり、その人は「変わる」。

私たちは多分それを知っている。
けれど、そんな方法は3日でやめてしまって、
布団の中にうずくまる。

変わることは、とても怖いことなんだ。
それが今よりももっといい方に変化したとしても。

いままでの考えや、判断が通用しなくなって、
物事の予測もつけられなくなる。
全てが新しくて、それが例え良い方向に向くと書かれていてもわからないんだ。
使い方も、応用の仕方も。

みんな、変わりたい人は今に傷つけらている。

傷だらけで助けを求めているのに、
変化するための傷の大きさが分からなくて怖くなってやめてしまう。
変化したあとに傷ついてしまいそうでやめてしまう。
変化の道中で、今までの考えによって傷つけられてやめてしまう。

だから、私たちは変われないままでいる。

私が思っているより世界はきっとシンプルなのだと思う。
怖いことは、勝手に自分が作っている。

男性が昔ここで首をつった事故物件。
そう知らなかったら、ただの部屋。

人が死んだら化けてでる。
そう信じなかったら、ただの事実。

罵声を浴びせられたことがあっても、
影で笑い者にされたことがあっても、

人の価値は何も変わらない。
変わるのは、周りの人の意見だけ。

考え方を変えることと、
変化への恐怖の取り除き方は
違う知識が必要なのかもしれない。

きっと、私の持つ恐怖は幻想で、
考え方を変えても劇的に自分が変わることはないような気がする。
私は、私を通してでしか物事を知ることがてきない。
きっといくら変わっても、私のままだと思う。

そう言い聞かせると、私は少し安心できた。
幻想ばかりに目を向けず、今日は事実だけ、
事実だけを持って、明日実家に帰ることにする。

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