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写真日記/連休の終わりに

 ――連休が終わる。はじまる前は「あれをやろう」「これもやりたい」と無邪気に計画していたけれど。気付けばその半分程しか実行できなかった。夏休みの宿題と同じ。そういうところは、子どもの頃から変わっていない。

 じゃあその分何をしたかというと、ほとんど眠っていた。たまった疲れを回復させるように、泥のように眠っていた。いやいや、そんな風に言う程、大層な仕事をしているわけじゃないけど。――やっぱり、疲れていたんだ。

地域猫
目が合う
胸元の白が、貴族のようだと思った


 疲れの原因は何かと考えてみる。朝、早い電車に乗ること。残業が多くて帰りが遅いこと。時間的、体力的な問題もあるけど。そういうことよりも、やっぱり「人間関係の問題」こそが、疲労の根本原因だと思う。仕事でも、プライベートでもそう。

 だから連休のように「誰にも会わなくて済む」というのは、自分にとって大変好ましいことで。他者から干渉されず、独りの時間を謳歌できるのは、やっぱり最高だなって思う。そして同時に、世界から切り離されてしまったような、薄ら寒い気持ちになる。

 今日はバラを撮りに行った。たくさんのバラが咲いていて、美しかった。それと同時に、やっぱり「この花は苦手だ」と思った。なぜなら自己主張が強すぎるから。花も、香りも、その棘も。

 バラは何も悪くない。そういうものを好きになれない、自分自身の問題。ただ、自分とはちょっと「違う」というだけなのに。なんだか悲しくなってきたので、僕はその場を立ち去ることにした。

 バラを観に来ていた人たちは、みんな誰かと一緒で。お互いに写真を撮りあっていた。そういう眩しい光景に、耐えられなかっただけかもしれない。

 強い日差しのなか、とぼとぼ歩いて、予約していた献血ルームに寄った。注射針が、いつもより痛かった。

 明日は部屋の掃除でもしよう。それから靴を磨いて、シャツにアイロンをかけておく。それだけ済ませたら、お酒を飲んで、さっさと寝てしまおう。

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