スーパーマリオブラザーズ_パッケージイメージ

3月19日 ファミコン話。『スーパーマリオ3』と『ドクターマリオ』

 最初の『スーパーマリオ』の頃、パックンフラワーは怖いものと思っていた。だって食人植物だもの。改めて見ると、花びらに沿って鋭い牙が生えていて、全体に斑点が付いている。かなり毒々しい。見た目の恐さもあるし、なにより食人植物だから怖いという印象を持っていた。

 『スーパーマリオ3』になると絵が全体的に変化したのだけど、パックンフラワーが丸みを持って描かれるようになった。『スーパーマリオ』のキャラ絵は『3』の段階でかなり変わってたんだな……。


 それでもパックンフラワーは怖いと相変わらず思っているのだけども。

 今さらだけど、これ……

 「たいへんたいへん! おうさまがこんなすがたにかえられたよ!」

 ……この人、誰だ? 王様?

 よくわからないのでWikipediaを確認すると、舞台は「キノコ王国」ではなく、「キノコワールドに点在する7つの国」だそうだ。
 キノピオってどこいってもあの格好だけど、王族の召使いはああいう服、という習慣があるのかな。もしかすると、この地方の平民が着る標準的な服……かも知れない。

 『スーパーマリオ3』には「草原の国 GRASS LAND」「砂漠の国 DESERT HILL」「海の国 OCEAN SIDE」……と様々な環境を持った国が登場する。
(それで思ったが、『スーパーマリオ1』の恐ろしい風貌のパックンフラワーは、どこかの地方には生息しているのかも知れない。『3』以降のパックンフラワーとは明らかに種が違う)
 『マリオオデッセイ』で世界各地を巡ったけれども、あの作品とは違うっぽい。
 多分「キノコワールド」という大きな地方があって、その中にそれぞれの国がある……という感じだろう。中心にピーチ姫を王とする「キノコ王国」があり、その周辺に「草原の国」「砂漠の国」といった地方国家が点在している……そういう感じなのだろうと読み取った。キノコ王国が中心にあるということは、「草原の“国”」というか、“県”とか“州”みたいな感覚に近かったりするんだろう。文化、アイデンティティの中心がキノコ王国。

 私が『マリオ3』と接して「おや?」となったのが、ここ、王様の存在。キノコ王国にはピーチ姫がいるが、王様がいない。たぶん、姫が最高位であって、男性の王がいない国なのだろう。『マリオオデッセイ』のピーチ城には玉座がひとつしかなかったし。
(単に描写されていないだけで、キノコ王はいるのかも知れない)
 それで『マリオ3』に王様が描かれているから、「あ、王様いたんだ」って一瞬思った。調べてみると「キノコ王国の王ではない」とすぐにわかって、ああ違うのねとなった。

 これは世継ぎが必要になったときに、地方の王様が出張して婚姻、しかしピーチ城には住めない……という仕組みかな。「通い婚」みたいなの。

 続いて、『ドクターマリオ』の話。

 ついにレベル20クリア! やった! 自力でクリアできたぞ。

 ……あれ? エンディングは? どうやらスピード最高じゃないとエンディングはないらしい。なーんだ。独力でエンディングまでいったぞ、と思ったのに。
 最高スピードでクリアしないと、エンディングは黒バッグに英文メッセージだけです。

 ここ最近、休憩時間の度に『ドクターマリオ』をやっていて、気付いたのだけどこのゲーム、レベルが上がっても大変なのは序盤だけで、後は他のレベルとやっていることは変わらない。
 レベルが15以上になると、天井ぎりぎりまでウイルスがびっしり詰まっている状態になり、レベル20近くになると1手間違えるとゲームオーバー。カプセルの色にいいものが出てこないとゲームオーバー……とかなりシビアなゲームとなる。
 が、大変なのは序盤だけで、上端のウイルスを始末すると、後は他のレベルと大してかわらない。かなりまったりとゲームを進行させられる。高レベルである難しさは、序盤だけ、最初の数分だけ。緊張感がその後も続くことはない。

 高レベルであることの意味が数分で終わってしまう……というのはゲームとしてどうなんだろう……と、ふと思った。難易度の意義が、数分で終わってしまう。難易度のあり方をもう少し変えたほうが良いんじゃないだろうか。

 では『ドクターマリオ』のようなゲームの場合、どういったふうに変えるといいだろう?
 普通に考えると、カプセルの落下速度を上げる。
 またあるいはウイルスが増殖する設定にして(病原菌が増えるイメージ)、ウイルスが増殖するスピードを早める。
 でもどちらも高難易度らしい緊張感の持続とは、ちょっと意味が違うような気がする。

 アクションゲームやシューティングゲームの場合、敵が固くなって、勢いが強くなったり、トリッキーな動きをしたりする。もちろん、単に難しいだけでは気分が萎えるだけ。難しいと同時にテンションを上げていく工夫も必要だ。
 落ちものゲームでこれを当てはめるとどんなゲームに変わるだろう。突き詰めると、落ちものゲームの面白い仕組みを思いつけるかも知れない。

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