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デジタル庁に行ってきました!【社会科見学録】

こんにちは,毎日充実した生活を送っていてnoteに書きたいことが多すぎて更新が追いついていないnatsuです.

2月末,出張でデジタル庁に行ってきましたので出張レポートを公開したいと思います!!最近話題のデジタル庁も,開設から1年が経ちました.一体どのようなことをしているのでしょうか?直接現場に足を運べたからこそわかる温度感等もお伝えできたらと思います.
※本記事はデジタル庁の許可をいただいて公開しております!!個人的な記事であるにも関わらず柔軟な対応ありがとうございます!!!

デジタル庁って何をしているの??

誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化を。
をミッションに掲げ,一人ひとりの多様な幸せを実現するデジタル社会を目指し,世界に誇れる日本の未来を創造する組織です.組織の中核となるミッション・ビジョン・バリューを策定し,どのような価値観や判断基準で仕事をされているかを議論して制定し,さらにその思考プロセスをオープンにすることで日本の行政に変革をもたらす革新的な取り組みを発信しています.

ミッション
誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化を。
一人ひとりの多様な幸せを実現するデジタル社会を目指し、世界に誇れる日本の未来を創造します。

ビジョン
優しいサービスのつくり手へ。
Government as a Service
国、地方公共団体、民間事業者、その他あらゆる関係者を巻き込みながら有機的に連携し、ユーザーの体験価値を最大化するサービスを提供します。

大胆に革新していく行政へ。
Government as a Startup
高い志を抱く官民の人材が、互いの信頼のもと協働し、多くの挑戦から学ぶことで、大胆かつスピーディーに社会全体のデジタル改革を主導します。

バリュー
一人ひとりのために
私たちは、この国とともに歩む人々の利益を何よりも優先し、高い倫理観を持ってユーザー中心のサービスを提供します。声なき声にも耳を傾け、一人ひとりに寄り添うことで、誰もがデジタルの恩恵を受ける社会をつくります。

常に目的を問い
私たちは、前提や慣習を前向きに疑い、世界に誇れる日本を目指し、新しい手法や概念を積極的に取り入れます。常に目的を問いかけ、「やめること」を決める勇気を持ち、生産性高く仕事に取組みます。

あらゆる立場を超えて
私たちは、多様性を尊重し、相手に共感し、学び合い補い合うことによって、チームとして協力して取組みます。また、相互の信頼に基づいて情報の透明性が高い、オープンで風通しのよい環境をもとに、自律して行動します。

成果への挑戦を続けます
私たちは、過度な完璧さを求めず、スピーディーに実行し、フィードバックを得ることで組織として成長します。数多くの挑戦と失敗からの学びこそがユーザーへの提供価値を最大化すると信じ、先駆者として学びを社会へと還元しながら、成果への挑戦を続けます。

デジタル庁 ミッション・.ビジョン・バリュー

お会いした方々

先日の訪問でお会いしたのはデジタル監の浅沼さんを含めた主にデザインチームの5名.メインでお話ししてくださったのは,国家公務員で初めて美術大学に留学し,デザインによる社会変革を研究・実践している橋本直樹さん.当時の留学体験記をブログに残しているそうなので必見です!

内部に潜入!

早速,内部潜入レポート本編になります!!

オープンなオフィス

デジタル庁の入り口の写真.黒い壁の真ん中にデジタル庁の文字と,印刷された経営理念が貼ってあり,シンプルなデザインの装飾がされています.
さらに内部に潜入すると,オフィスゾーンはL字型の大きな空間となっており,有機的な形の机が広がっています.大きい柱に色の名前が書いてあり,おおよそその色で部署が分かれているそうですが,基本的にはフリーアドレスとなっているそうです.窓側には屋内に芝生が設置され,張ってあるテントにこもったり,プレイルームのようなクッション性のあるラグとローテーブルがある空間をミーティングに使ったりなど,解放的なオフィス空間となっていました.また,木目を基調とした家具が中心に設置されており,非常に明るい雰囲気を感じました.マイナンバーに関連する部署の机には,いたるところにマイナンバーカードのうさぎのキャラクター,マイナちゃんのぬいぐるみが置かれていました!(皆さん是非想像してみてください!!かわいいです!!!)

デジタル庁での活動の紹介

紹介していただいたデジタル庁での活動や,デザイン経営に関する活動をこちらでも共有したいと思います!帰宅後に調べたら,ほとんどのことがオープンになっていたので,読者のみなさまも詳細な情報にアクセスできます.しかも資料がとても見やすく,今まで読解に体力を要した行政資料も,気軽に見ようかなという気持ちでもすんなり理解できるものであると感じました!これは必見です.

デザインシステムの作成

デジタル庁サービスデザインユニットでは,一貫したデザインや操作性でウェブサイトやアプリを提供するための仕組みである「デザインシステム」の構築に取り組んでいるそうです.現在も構築中のデザインシステムのデータをコラボレーションインターフェイスデザインツールFigmaで提供されており,こちらから誰でも閲覧することができます.

最近では,各府省が個別に整備している政府のウェブサイトに,情報の伝え方等の標準化・統一化を進め,求める情報に誰もが素早くアクセスできるための取り組みも行っているそうです!実現するのが楽しみですね.

ウェブアクセシビリティ

デジタル庁には,アクセシビリティチームが設置されており,障害当事者を含めた民間人材の3名から構成される専門チームだそうです.ミッションに掲げている「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化を」に込められた思いや,取り組みをnoteで発信されているので是非ご覧ください!

マイナポータル事業

現在一般的に使われているマイナポータルのサイト設計や表現を見直し,実証アルファ版を提供していることを初めて知りました!すでにデジタル庁の公式HPにもリリース情報があり,新しいマイナポータルを使うことができます.今まで煩雑だった「この状況では,どんな手続きをしたら良いのだろう」を段階ごとに表示し,すぐにアクセスできるようになっていたり,期日が近い申請書などのリマインドなどの機能もあるそうです.
とにかくユーザーの手間を減らし,視覚的にも体験的にもわかりやすいデザインが実現されていて,使用するエンドユーザーにも優しく,デザインをする側にも非常に参考になる重要な事例であると感じました.

政策データダッシュボードの公開

データはオープンになっているものの,どうやってみたら良いかわからない.といった体験をしたことがある人は多いのではないでしょうか.政策データダッシュボードを見れば,リアルタイムに近い情報を直感的に可視化されたグラフと数字で,政策の実現状況などを簡単に確認することができます.

デジタル庁の公式noteには,政策データダッシュボードに込められた想いが語られていますのでこちらもぜひ.

4半紀の活動報告

これらの活動をまとめて報告している「四半期活動報告」も公開されています.PDF版では,直感的に理解しやすい見出しと豊富な画像情報で,とてもわかりやすい報告資料が提供されています.また,YouTubeには活動報告時の動画も掲載されていますので,音声で聞きたい方はそちらもご覧ください.

「行政×デザイン」の取り組み

デジタル庁の活動だけではなく,行政全体としてデザインを取り入れた活動が盛んになってきているそうです.

JAPAN+D

経済産業省が,霞ヶ関と自治体が協力して行政にデザインアプローチを取り入れるプロジェクトをスタートしています.
このプロジェクトはnoteで発信しているそうなので,是非チェックしてみてください!

I-OPEN PROJECT

こちらは,経済産業省特許庁が,知財に関して独占ではなくライセンスという形を用いることでもっと社会をよくしていくという取り組みで,知財や社会課題解決のメンターが伴走して事業者やクリエイターなどを支援するプロジェクトです.

終わりに

霞ヶ関全体で,デザインの重要性に気づいている人が増えているそうです.内部で実施したデジタル庁主催のサービスデザイン研修は,義務じゃないのに参加者が800人を超え,ユーザーを意識したサービス設計の関心の高さが明らかになりつつあります.たくさん改善の余地や進化の伸び代があることも同時に明らかとなり,デザインの導入,浸透によって誰もがデジタルを駆使して豊かな生活が送れる社会になることが期待できます.

何より,想像していた行政の働き方ではないような,とても楽しそうな仕事だなと思いました!(私の興味分野でもあるからだと思いますが)
デザイナー,エンジニア,プロマネ,まるで一般的なクリエイティブチームの組織構成です.
しかも,今まで全く行われていなかった部分を全て受け持つことができる,なんとやりがいしかないような最高の環境でしょうか.もちろん,仕組み的に難しいこと・挑戦的なこともあると聞きますが,そのような課題を解決する青春のような時間を過ごせるのも,楽しい仕事の時間となるのではないでしょうか!!

これからも,デジタル庁の活動や,デザインアプローチの取り組みに目が離せません!!

最後までお読みいただきありがとうございました.また,社会科見学をする機会があったら,可能な限りレポートしていきたいと思いますので是非ご覧ください.

新しいマイナポータルを使ってみた感想や,ここで紹介しきれなかった取り組みで面白いな〜と思ったものなどありましたら是非教えてくださいね!

そういえば,デジタル庁ではかなり幅広い職種で求人しているそうなので,興味のあるデザイナーさん,プランナーさん,エンジニアさん是非!


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