【コラム】子どもの眠りがあぶない。眠活のすすめ

保育園栄養士のとろみです。

日本は世界的にも最も睡眠時間が短い国の一つですが、大人社会に限ったことではありません。
ちなみに3歳児は、夜10時を過ぎても起きているのは50%を超えているほどに世界一夜更かしです。1-2歳の日本の子どもは、夜10時頃寝つくのが多く、一方同じ先進国のアメリカでは8時頃が一番多いのです。
びっくりですよね?

大人として見落としてはいけないのは、子どもの脳はまだ未発達で、睡眠も未完成ということです。これから成熟した睡眠システムを育てていかなければいけない時期だということです。
 
私たちの体は自分が毎日食べるもので作られていますが、眠りにも食事が影響します。
そこで今回は、眠活にひとつとしてお役に立てれば幸いです。


夕食は眠る3時間前までに。遅くなるときは消化の良いものを食べましょう。

夕食後すぐに寝ようとしてもなかなか寝むれない経験はありませんか?

食後すぐ後は胃や腸が活発に働いているのでなかなか寝付けないことも多くあります。食べ物を消化するには2〜3時間かかります。
夕食後すぐに眠ると、夜の睡眠の質が悪くなります。胃腸が盛んに働いている間は、深く眠れないからです。

胃で食べ物が消化されて腸へ送られるまでの時間を胃内停滞時間といいます。食べ物100グラムあたりの胃内停滞時間は、果物が1〜1.5時間、野菜は2〜2.5時間ご飯やパン、麺類で2.5時間〜3時間です。揚げ物やステーキは胃の中に4時間以上も残ってしまいます。

どんなにがんばっても、20時や21時に食べ終わるという家庭も多いようです。その時は、夕食はガッツリ食べるのではなく、消化の良い食材を使って、寝るまでにできるだけ消化できるような工夫をしましょう。その分、朝食をしっかりと食べましょう。そうすることで、昼間の活動エネルギーがきちんとチャージされます。


質の良い睡眠に大切な栄養素

栄養素としては、トリプトファン、GABA、グリシンなどがあげられます。


トリプトファン

主に、豆腐、納豆、味噌、醤油などの大豆製品、チーズ、牛乳、ヨーグルトなどの乳製品、米などの穀類に入っています。その他にはごまやピーナッツ、卵、バナナ、などにも入っています。

朝食べると・・・

セロトニンが生成され、睡眠を促し、睡眠の質を上げることが期待できます。朝食にゆで卵などは手軽にとれますね。


GABA

チョコレートなどの商品をご存じの方も多いと思います。イライラを抑えてリラックス効果を持たせます。GABAを摂取することによって、睡眠の質向上を見込むことができます。

GABAを多く含む食品は、キノコ、発芽玄米、トマト、みかんなどがあります。


グリシン(夜おすすめ)

かじきまぐろ、エビ、タコ、ホタテ、サーモン、手羽先、豆類などに多く含まれます。体温を下げる作用があります。体温が下がることで睡眠の質を高めてくれます。


いかがでしたでしょうか?


眠る目的は、「体」と「脳」を休めることです。
寝る直前までスマホの画面を見て、就寝すると、交感神経から副交感神経にうまくスイッチが入れ替わらず、浅い眠りが続きます。これでは「質の良い眠り」には遠い環境です。

みなさんとご家族が質の良い睡眠へ近づくきっかけとなりますように。

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