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私の「たなつか」はやはり写経ノートを活用することから。古いものの中から何かを引き出してくる能力がないと、全ては「元の木阿弥」に戻る、って危機感は常にある。頭の中でなにがきれいなのかをわかっているかどうかだけでも覚えて臨んでいればいい、と永井一郎さんだって言っていた。

最近の棘で刺さったのはこれ。
【漫画】PTAをRTAするお母さん「ベルマークは集めずに
私が1万円寄付します」 - Togetter

RTAはゲーム実況とかであるリアルタイムアタックの略称。
いかに最短時間でゲームをクリアするかに勤しむ競技のよう
なもの。ま、「徹底的なムダを省く」点においては一日の長
がある(それが倫理的や情緒的に正しいかはさておいて)。

まあそんな主張があっても汲み取る便所がある一面でぶっ
壊れている現実も多いので。


まあそんなまくらと上手く繋がっているのか、多少
不安ではあるので今宵の一曲を挟んでから。

アニメの『本好きの下剋上』はヘタレメンツが付き纏う
アニメとしてなんかどこか落ちる部分を常に抱えてはいるの
ですが、大概にして楽曲だけは優秀。

といふことで今日はそこから。
鈴木みのり「エフェメラをあつめて」。

楽曲的には隠れがちなんですが、作詞やなぎなぎは健在。


いよいよ「#あんまし使わない憲章タグを使って十番勝負」、
も佳境に入るあたりで九番目。ここは「#わたしの本棚」でも
使ってみますか。ホントに山下達郎の「たなつか」みたいで
恐縮ですが。

まあ一応数十年書き継いできた「写経ノート」がございます
のでそこからひとつかみ。
 なので今回の「写経ノートからひとつかみ」して来たのは
次の二冊から。

大沼弘幸構成「演声人語」2000,ソニー・マガジンズ

noteではかつてこの記事で参考に使っているけれど。

もう一冊もまあ対談本から。

『TALK 橋本治対談集』
(ランダムハウス講談社,2010.01,910.2/ハ)

ではそこからランダムに。


古いものの中から何かを引き出してくる能力がないと、全ては
「元の木阿弥」に戻る、って危機感は常にある。
 としましたが、原文のトーク内な橋本治としてはこう。

結局は古いものの中から今に通じる何かを引き出したい、
ヒントをもらいたいってことなんですよね。逆に言えば、
温故知新じゃないけど、昔のものの中から何か引き出してくる
能力というものを失ってしまうとなんにもなくなっちゃうよ、
というのが今の日本に対する危機感です。

『TALK 橋本治対談集』
(ランダムハウス講談社,2010.01,910.2/ハ)p052

 これがあり得るから、なかなかチートにもなる日本語で
書く述べる物事を考える、ってことをサボってはいけないな、
って感覚が常にあるのですけれども。


(大塚周夫)
セリフが3行あれば、その中には要点があるわけですよ。

大沼弘幸構成「演声人語」(2000,ソニー・マガジンズ)p60

大塚周夫といえばむろん大塚明夫の父としても著名ですが。
まあ通している筋に狂いのない何かを感じます。

そろそろ「パン屋の二代目」は出てくるので。大塚明夫と、
『アリスと蔵六』について|torov|note


(内海賢二)
今、『サザエさん』のフネさん、というお母さんをやって
いる麻生美代子さんなんかと一緒に、毎年、舞台をやって
るんですよね。うちの鈴置(洋孝)、という役者も一緒に
やってるんですけど、麻生さん、というのはぼくよりも年上
ですからね。
 で、ふたりでお互いに、「あなたがやってる間は舞台
やります」ということになってるんですよ。

大沼弘幸構成「演声人語」(2000,ソニー・マガジンズ)p48

今や全員亡くなってしまった世界線ですけど、この原動力に
なってたメモワールはこの本に遺されていた、ってことで。

ぽつりぽつりと捏ねてた文章は形にまとまってきた。
何故あえて高知県に行こうとはしなかったかの個人的な
幾つかの個人的な感情と、アタリをつけたらアルバムの
「約束」は出てきたのでそこから連綿した幾つかの
思い出の曲にまつわるよしなしごと。|torov|note


 まあ「だが、情熱はある」でも岡本太郎は出てましたが、
彼といい岡本太郎がデザインしたキャップや旗のロゴマーク
込みで近鉄バファローズってのは多分にこういう観方もされ
うる、ってことは覚えていて損がない。

つまり、岡本太郎はああいうものを認めない前提に立てば
面白い存在なんですが、認められてる、という前提にたつと、
いいじゃん別にってことになる…。

『TALK 橋本治対談集』
(ランダムハウス講談社,2010.01,910.2/ハ)p060

まあそんな立場と前提って立ち位置が、まあオードリー若林
にも若干ダブる、ってあたりがまた興味深い。


ラストはタイトルにも含めた後半の一節。
 タイトル的には少し捏ねてしまいましたが、原文
は至ってシンプル。

(永井一郎)
 なにがきれいか、ということだけ、頭の中でわかって
いればいいんです。

大沼弘幸構成「演声人語」(2000,ソニー・マガジンズ)p122

「写経ノートからひとつかみ」としてはまあこんなトコかな。私の「たなつか」はやはり写経ノートを活用することから、でした。



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