Toshi@ヘルスケアベンチャーCFO & CLO(最高財務責任者 兼 最高法務責任者)

国立理工系大学院→財閥系総合商社19年→43歳で某ヘルスケア企業執行役員へ転身| 駐在…

Toshi@ヘルスケアベンチャーCFO & CLO(最高財務責任者 兼 最高法務責任者)

国立理工系大学院→財閥系総合商社19年→43歳で某ヘルスケア企業執行役員へ転身| 駐在経験はメキシコ2年 & 香港4年 | 対応言語は日英西 | MBA & 中小企業診断士 & 証券アナリスト & FP1級|二児の父

最近の記事

ビジネスマンに勧める資産形成(株式投資)⑮~キャリア戦略に資産形成が有効な理由~

前回に続き、自分の経験とファクトについてご紹介させて頂きます。 前回は、自分が被った5,250万円という機会損失をどう解釈するか、投資の世界には「時間価値」という概念があって、これに当てはめると実はこの5,250万円という金額は意思決定に重要な影響を与えるほどのインパクトではない、というくだりで終えました。 これはどういう意味でしょうか? 5,250万円を1,250万円(あと1年退職を我慢すれば支給されるはずであった終身年金の合計)と、4,000万円(50歳まで勤務すれば

    • ビジネスマンに勧める資産形成(株式投資)⑭~キャリア戦略に資産形成が有効な理由~

      資産形成&キャリア戦略に関する講演内容のご紹介も次のテーマで最後となります。「エラそうに語っているが、当の本人はどうなんだ?上手くいってるのか?」という声が聞こえてきそうですので、最後に自分の経験を少しご紹介して終わりにしたいと思います。 自分は財閥系大手総合商社に入社し、19年間勤務しました。あと1年待って20年間勤務して退職すれば、会社から終身で企業年金を支給してもらえる権利を得ることが出来ました。 記憶によれば月間で4~5万円、年間で約50万円、60歳に支給開始して8

      • NVDA GTC

        今週は世界中の注目を集めたNvidiaの開発者会議(通称、NVDA GTC)が開催されました。今後の株式市場の方向性に影響を与え得る重要なイベントであったことから、今回ご紹介しておきます。 今回のGTCで新型GPU ”Blackwell(通称B200)”のリリースが発表されました。このB200を2機と、1機のNVDA製CPU(通称Grace)を1モジュールにした”GB200”と呼ばれるプロダクトも併せて公表されました。 現役世代のH100とGB200を比較すると、AI学習

        • ビジネスマンに勧める資産形成(株式投資)⑬~キャリア戦略に資産形成が有効な理由~

          今回で「複利の力」は終わりにします。もう少しお付き合いください。 前回は複利効果としての「72の法則」とS&P500の投資利回りについてご紹介しました。今回で複利の話は終わりにしたいと思います。 さて、これ程に魅力的な複利ですが、天才物理学者アインシュタインをして「複利はこの宇宙で最強の力」「複利は人類史上最大の発明」と言わしめたのはあまりにも有名な話です。 自分は元々が理系出身であるだけに、アインシュタインが複利をこの様に賞賛していたというエピソードに何とも言えない神秘

        ビジネスマンに勧める資産形成(株式投資)⑮~キャリア戦略に資産形成が有効な理由~

          ビジネスマンに勧める資産形成(株式投資)⑫~キャリア戦略に資産形成が有効な理由~

          かなり間があきましたが、引き続き「複利の力」について考えてみます。 前回は複利の効果について、事業的な側面と株価的な側面からご説明しました。 ここで1つユニークな手法をご紹介します。 「72の法則」というものがあります。これは、72を予定する投資の複利運用利回りで割り込むことで、その投資元本が2倍になるのに必要な年数を計算できる、というものです。例で示してみましょう。 ■複利ベースで年利3%の運用の場合。72÷3=24、つまり投資元本が2倍に成長するには24年が必要であ

          ビジネスマンに勧める資産形成(株式投資)⑫~キャリア戦略に資産形成が有効な理由~

          <NVIDIA>FY241Q決算

          今週はAI半導体業界の盟主・エヌビディア(以下NVDA)の決算発表がありました。つい先日、ゴールドマンサックスのトレーディングデスクはNVDAをして「この地球上で最も重要な銘柄」と位置付け、ブルームバーグを通じて報道されたばかりです。それ程に、このNVDAは今や世界中の投資家の期待を一身に背負う立場にあります。 さて、そのNVDAの決算を見てみたいと思いますが、その前にまずはNVDAの業態のおさらいです。 NVDAは生成AIの開発に必要なGPU(Graphics Proce

          【米国株】2024年中小型株の見通し

          今回は中小型株の今年の見通しについてご紹介させて頂きます。 過去、長期金利の低下期間中に中小型株は大型株に対して優位となる傾向が見られています。 その点、今年はFRBの利下げに伴い長期金利の緩やかな低下が予想され、中小型株優位の展開が想定されます。 これは、大型株よりも中小型株の方が金利の影響を受け易いことに起因します。株価は理論的にはDCF法(Discounted Cash Flow Method)と呼ばれる計算式で決まります。現実には完璧にこの通りにはなりませんが、大

          新NISAと日本株と米国株

          日本国民が新NISAの枠組みを使って日本株への投資に本腰を入れるのがいつ頃になるのか、これをとても注意深く観察しています。当初は、海外(特に米国市場)へ投資する人も一定数存在するものの、日経平均連動型のETFや、成長投資枠を活用してプライム市場の大型企業へ投資する人も相当数出てくることをイメージしていましたが、現実はまだそうなっていない様です。 一方で日本株に関して言えば、日本国内に眠る巨額の現預金残高、東証のPBR改革、それに加えてこの新NISAという最高のお膳立て(投資

          ビジネスマンに勧める資産形成(株式投資)⑪~キャリア戦略に資産形成が有効な理由~

          今回から3回にわたり「複利の力」について考えてみます。 そもそも「複利」という言葉をご存知でしょうか? ウィキペディアを引くと次の様に説明されています。 「複利(ふくり、英: compound interest)または重利(じゅうり)とは、複利法によって計算された利子のこと。複利法とは、元金(がんきん)によって生じた利子を次期の元金に組み入れる方式であり、元金だけでなく利子にも次期の利子がつく。したがって、各期の利子が次第に増加していき、雪だるま式に利子が増えていくことに

          ビジネスマンに勧める資産形成(株式投資)⑪~キャリア戦略に資産形成が有効な理由~

          ビジネスマンに勧める資産形成(株式投資)⑩~キャリア戦略に資産形成が有効な理由~

          今回は新NISAと今後の日本市場について考えてみます。 いよいよ今年から新NISAの運用が始まりました。総額で1,800万円までの投資元本に対しては、将来の売却時の売却益が非課税となります。しかも時期の制限はなく無期限です。 1,800万円と言えば、一般の会社員にとっては十分な投資枠です。本業の収入水準によっては、一生かけても1,800万円の枠を使い切れない人も多数続出することが予想されるぐらいの大きさです。 要するに、日本国内在住の平均的な日本人会社員は、この新NISAの

          ビジネスマンに勧める資産形成(株式投資)⑩~キャリア戦略に資産形成が有効な理由~

          ビジネスマンに勧める資産形成(株式投資)⑨~キャリア戦略に資産形成が有効な理由~

          「ビジネスマンに勧める資産形成」に戻ります。 前回の「個々人の株式投資が国をエナジャイズする因果関係(正の循環)」に関して、ご紹介したいことがあります。 10月に発行された「松本大の資本市場立国論(著者:マネックスグループ松本会長)」を先日読んでいたところ、大変僭越ながら自分の主義主張とピタッと合うコメントがありましたのでここでご紹介させて頂きます。 (以下引用) 日本にはまだまだたくさんの金融資産があり、かつ人材の質だって決して諸外国に負けていません。そうであるにもかか

          ビジネスマンに勧める資産形成(株式投資)⑨~キャリア戦略に資産形成が有効な理由~

          【資産形成(米国株投資)】2023年の総括

          2024年1回目の記事は、2023年の総括をしておきたいと思います。 いつもより長文になりますが、(イイこと書いていますので)最後までお付き合いください。 さていきなりですが、昨年2023年の正月に、ある媒体で2023年の投資アノマリーについて記載しました。以下は一部抜粋です。 ------------------- <S&P500指数は平均すると約5年に1度の頻度で下落> 米国株式市場の代表株価指数であるS&P500について、1970~2022年の騰落率データがあります。5

          ビジネスマンに勧める資産形成(株式投資)⑧~キャリア戦略に資産形成が有効な理由~

          今回は「個々人の株式投資が国をエナジャイズする因果関係(正の循環)」について考えてみます。 前回までは株式投資が個々人にもたらすメリットについて考えてきました。この様に個人のメリットだけに範囲を絞って株式投資の話をすると、「金銭に卑しい」「金の事ばかり考えている」「真面目に働くことを否定している」といった意味不明な解釈に歪曲して取られることがあります。 そういう方々に対して主張したいことが今回の内容であります。 まず、個々人が株式投資に取組み、きちんと成果が出て金融資産が

          ビジネスマンに勧める資産形成(株式投資)⑧~キャリア戦略に資産形成が有効な理由~

          ビジネスマンに勧める資産形成(株式投資)⑦~キャリア戦略に資産形成が有効な理由~

          「人生のリスクマネジメント」について前回の続きです。 前回はバランス型としてスライド表の真ん中、指数や投資信託で運用するケースについて考えてみました。今回はスライド表の下、個別株投資についてです(スライド赤枠)。 皆さんは個別株投資にどの様なイメージをお持ちでしょうか。とても難しいとの印象をお持ちの方が多いのではないでしょうか。答えはその通り。個別株投資で勝つことは簡単ではありません。 あの会社は誰それがCMをしているから株を買おう、とても優秀な友人が選んだ会社だから投資

          ビジネスマンに勧める資産形成(株式投資)⑦~キャリア戦略に資産形成が有効な理由~

          ビジネスマンに勧める資産形成(株式投資)⑥~キャリア戦略に資産形成が有効な理由~

          前回に続き、「人生のリスクマネジメント」について考えてみます。 前回は、本業Full Betで資産運用については何も考えないケースについて考えました。 次は、「本業はしっかりやりつつ、資産運用にも適度に取組むケース」です(スライド赤枠)。いわゆるバランス型と言えるかもしれません。 バランス型の最大の特徴は「投資に時間は使わないが、機会損失や保有する資産価値の将来のことを考えて、適度に投資を実践する」というものです。このタイプでは投資に時間は使わないので、自ずと個別株は対象

          ビジネスマンに勧める資産形成(株式投資)⑥~キャリア戦略に資産形成が有効な理由~

          ビジネスマンに勧める資産形成(株式投資)⑤~キャリア戦略に資産形成が有効な理由~

          今回は「人生のリスクマネジメント」の考え方についてご紹介します。 ここでは本業での働き方と資産運用への向き合い方をセットにして、大きく3つに分類してそのリスクとリターンについて考えてみます。 まずは、本業にFull Betして資産形成のことは全く考えないケースについてご説明します(スライド赤枠)。 「24時間戦えますか!?」で一躍有名になった三共リゲインのCMを覚えていらっしゃる方も多いと思います。寝ている時以外は会社のことを考える。創業経営者はもとより、経営幹部にまでな

          ビジネスマンに勧める資産形成(株式投資)⑤~キャリア戦略に資産形成が有効な理由~