家は買うか・借りるか論争

よくある議論であり、「人それぞれ」で終わるのが常のこのテーマについて
自分なりの答えを書きます。

家を買うメリットは
・購入した資金が資産として残る
・夢のマイホームを手に入れた達成感
・設備を充実させられる、カスタマイズが可能
などだと思います。細かい話は色々ありますが。

対して賃貸で過ごすメリットは、
・その時々の事情で動ける
・長期借金を背負わない
というような点だと思います。

つまりこれらは、分譲は「無駄なお金が無い」「達成感」と言う理想論と、
現実を見た時「結局賃貸住宅・・・」でも未来は予測できないから身軽なのは良い事。という収まりの中で『状況に応じて上手に使い分けましょう』と言う適当な結論に落ち着いているんだと思います。投げやりな書きっぷりで納得できる記事は見た事がありません。
基本的な賃貸と分譲の比較データはSUUM○がいっぱい出してくれているので、基礎を知りたいかたはそちらをまず参照して頂けたらと思います。

■私の結論
『賃貸に住みながら、購入もする』
実際現状そうしています。

どう言う事なのか、疑問でしょうから説明します。
「結局金持ちの綺麗事か・・」と思う人もいるかもしれませんが、そうではありません。(私は平均年収プラス50万程度の30歳サラリーマンで、院卒なので貯金できる歳月も学部卒よりも二年短いです。貯金は卒業旅行で使い果たしたので0からのスタートです。)

■私の概要
・北陸に実家あり、地縁あり
・社会人から上京し、東京で一人暮らし(家賃は会社補助でいくらか安い)
よくあるパターンだと思います。

■私がやったこと
私は社会人三年目に、北陸の古い木造の戸建を買いました。(しょうもない付き合いや贅沢をせず、工夫(我慢?)すれば150万/年くらいは貯められると思います。それが無理でも5年あれば可能なはずです。)心底信頼している友人も費用出していますが、大きく脱線しそうなので一度そこには触れません。金額規模としては貯金の範囲でアクションが可能ということ。
東京では考えられないかもしれませんが、金沢でも500万円程度で十分住める状態のものは売りに出ています。もちろん木造で築古ですが、かなり立地の良い場所でありました。
※この品定めはかなり慎重にしました。不動産サイトに一定条件の物件の募集が出たらメールが来るように登録し、2年間ほど全て見て比較しました。重視した観点は、立地と建物状態(改修無しで住めるか?)です。

それを4万円で賃貸に出しました。(利益率は8〜10%、工夫次第で15%も狙えます。)
※地縁により友達に貸しました。その分戸建にしては格安の賃料です。

これで月々4万円、東京の家賃は値引きになります。よくある“分譲か賃貸か”論争の損益分岐点はこの時点で崩れ、自分の家は賃貸でも経済的にお得と言う結論になります。
また私にとって東京は「経験を積む場所」であり、家によって固定されるべき場所では無いし、マンションの管理費や都会レベルの固定資産税を払うのは経済的な無駄が多いと考えます。
そして同じ方法でもう一件購入を増やすことで、借金を背負わずに 東京の高級エリアにも(会社の福利厚生を活用しながら)タダ同然で住めています。
このように、賃貸に住みながら地方で家を買うことで、お金の動きだけ見れば1000万弱で東京の中心に0円で住めます。
会社の福利厚生を使うことも何気にポイントだと思います。東京の景色を見るため・貯金するため・福利厚生 のためにサラリーマンやってると言っても過言ではありません。笑 物事には順番があります。

例外①
恵まれた状況(実家に空きがあり、職場も実家から近い)の場合、シンプルに実家の建て替えや改修をする事が一番良いと思います。

例外②として 一応補足をすると、
私は、家を買う事の優先順位が高かったので実現できたとは思っています。
それよりも趣味やその他ライフイベントを優先したい人はもう少し時間がかかります。
私の考え方として「やりたい順でなく、20〜30年スパンで考えた時の効果的な順番」があるはずで、それを先ず組み立てられれば出来る事は最大になる と思っています。
いきなりフリーでお金を得るのでなく“まずサラリーマンで働く”などがわかりやすい例えだと思います。(こんな性格なので、衝動で人生を決められる人を尊敬しています。)

■最後に
投資らしい切り口で私の活動をまとめていますが、投資は本来の目的ではありません。
二次的な結果だけ組み合わせる事で投資のような説明もできる という幸運な話で、「儲からなくても面白い経験ができれば、海外旅行行ったくらいの価値はあるだろう」という気持ちで家の購入は踏み切りました。実はそのスタンスが継続(資金回収)に一番大事かもしれません。
ちなみに一番の目的は「建物を介して人・地域と繋がること」です。これについてはいつか詳しく書こうと思います。
また、私は学生時代に建築を専攻していて、頼もしい友人に恵まれている事も成功の要因だと思います。「人生の集大成として、経済面もクリアしていく」と言う捉え方が、私の投資と呼ばれるものになっていると思います。

この内容が「共感する人」のお役に立てば幸いです。