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レコーディング日記⑱魔法を使う為の発動条件とは

3か月ぶりのシリーズ投稿です。

暑い日も出てきて、梅雨入りニュースも見るようになり、
いよいよ夏も迫ってきているこの頃です。

そんな中、友人が企画してれた飲み会で、以前にバンドをやっていたという方とお話する機会がありました。


レコーディングは魔法がかかる


以前書いた記事に関連しますが、視点をエンジニアからバンドマンに置き換えると、レコーディングがどう見えているかが解る時間でした。

この時は、自分の経験からエンジニアの視点で記事を書きました。
しかし先日の飲み会の席でバンドマンの方が話していたのは、

「レコーディングは魔法がかかる」

という言葉でした。
「なるほど。ミュージシャンからすると、魔法と感じるのか」と、
どこかポジティブな解釈を学んだように思います。

確かにミュージシャンからすると、自分の演奏や歌がエンジニアの手によって、タイミングが補正されたり、音程が直っていたり、
はたまたイメージ以上の楽曲となってスピーカーから流れたりすれば、
”魔法”と表現するのも解る気がします。
エンジニア側はもちろん、何をどうやっているか把握していますが、
ミュージシャンは何も解らず、10分前と今で違うテイクとなって聞こえてくるのです。

魔法には発動条件がある

なんだかファンタジーアニメのセリフみたいは小見出しです。
実際にアニメは好きなので、別で記事を書きたいと思います。

レコーディングは魔法と書きましたが、実はその魔法を唱えるには条件があります。
それは「元になるテイクがイメージに近い状態であること」です。
こちらも以前、書いた記事があります。

つまり、修正するにしても演出するにしても、元になるテイクがイメージからかけ離れている場合、その加工には限界があるという事です。

極端に言うと、「牛肉を使って焼き魚は作れない」という事です。

素材がイメージに近ければ、さらに演出を加えたり、細部の修正を行う事で、迫力やグルーブを増す事ができます。
しかしイメージから遠い素材の場合は、”それっぽく”するのが限界です。

そういうモノだと割り切っていける曲の場合は良いと思います。
リスナーが求めているものが違うからです。
ただバンドサウンドを求めているリスナーに届けるのであれば、
バンド感をキチンと出したテイクを録る必要があります。

そのバンド感のあるテイクを素材として、さらに迫力のある楽曲へと仕上げていくのです。
そう、まるで「魔法」が掛かったかの様に。
それがレコーディングの醍醐味の一つだと私は感じています。

イメージを具現化する為に

転職をし、色んな経験を積み、沢山の方々との時間を過ごしてきた中で感じる事は、意外とレコーディングで感じた事と共通していました。

「自分が何を形にしたいのか、どこまで明確にイメージできているか」

自分のビジョンにしろ、目の前の仕事にしろ、全てに共通していると思います。

「格好良い曲にしたい」以上に、「どんな人に、どんな場所で、どんな時に聞いてほしいのか。聞いたその人はどうなって欲しいのか」
その為に、どんなメロディで、どんなサウンドで、どんなエネルギーで奏でるのか。ギターは?ベースは?ボーカルはどんなテイクを重ねているのか。

その細部にまでイメージをし、全てを重ねた楽曲のイメージが出来上がっていたら、突き詰めたレコーディングの現場になっても迷いは無いと思います。

それは自分の人生においても同じだと思うのです。
何歳の自分は、どんな場所で、どんな人達に囲まれて、何に没頭しているのか。

これがはっきりしている人は迷わない事でしょう。
まだ見つかっていない方は、まずはきっかけを見つけるところから。
これなのか?と自信がない人は、それを拡げていくとこから。

私自身もその繰り返しをしながら、経験と視野と、何より大事な仲間を拡げています。

今日の自分より、明日の自分の方が成長している。
それは素敵な事だと思うからこそ、
進む先がはっきりしていると、さらに飛躍していけそうんだと思うのです。

そういう自分であり続けたいと思います。

ではでは☆

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