としん

シナリオライター。マーダーミステリー『探偵シド・アップダイク』シリーズを制作。ツイ⇒h…

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シナリオライター。マーダーミステリー『探偵シド・アップダイク』シリーズを制作。ツイ⇒https://twitter.com/toshinthepump

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ライターとして暮らす方法 第1回 どういう仕事があるのかを把握する

当連載は、シナリオライター&ゲームライターの各務都心(かがみとしん)が、原稿執筆だけで暮らせるようになった経緯や、実際にどういった点に注力していくことで仕事が回っているかについて、ライター業に興味がある方々に向けて広くお伝えしていくためのものである。 初回ということで、簡単にプロフィールを紹介させていただく。筆者は、シナリオライターとしてはマーダーミステリー『探偵シド・アップダイク』シリーズが代表作であり、そのほかにはインディーRPGやアトラクションのキャラクター原案などを

    • ゲームレビューとは何のために存在するのか~ライターとして暮らす方法 第2回

      ※当連載は、シナリオライター&ゲームライターの各務都心(かがみとしん)が、原稿執筆だけで暮らせるようになった経緯や、実際にどういった点に注力していくことで仕事が回っているかについて、ライター業に興味がある方々に向けて広くお伝えしていくためのものである。 第1回で自己紹介を済ませたので、今回からはゲームレビューという仕事についてもう少し掘り下げて考えていこう。シナリオライターとしてゼロイチベースでお話をつくる方法については、山ほど指南書がネットに転がっているのでそれらを参考に

      • 『ギルティギア ストライブ』を100時間遊び、格ゲーへの苦手意識が完全になくなった

        結論:格ゲーは面白い ブリジットが加入し、半額になったタイミングで『GUILTY GEAR -STRIVE-』を購入した。あまりに楽しくていつの間にかプレイ時間が100時間を超えていた。使用キャラクター(ソル)のレベルもちょうど100になったので、この機会に、格闘ゲームを真剣に遊んでいくうちに起きた意識の変遷について書いてみようと思った。 ●格ゲーは何となく苦手だった……気がしていた 筆者はストーリーベースのゲームをメインで遊ぶ民で(こういった連載企画も書いているので良

        • ビデオゲームのお供に最適な動画コンテンツ

          皆さん、家でゲームしてますか? 僕はしてます。先日、FF14の総プレイ時間が100日を超えました。累計100日間ログインしたわけではないです。100×24時間遊んだということです。まあ、ほら、MMORPGってこの辺からまた別の味がしてくるじゃないですか(変な顔でろくろを回す) しかしながら、ゲームって作業のフェイズが長いですよね。レベリングやらギャザリングやら周回やら移動やら……今日はそんな鬼長いゲームの作業時間を埋めてくれ、尚且つラジオ感覚で垂れ流せる(画面を観なくてもい

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        ライターとして暮らす方法 第1回 どういう仕事があるのかを把握する

        • ゲームレビューとは何のために存在するのか~ライターとして暮らす方法 第2回

        • 『ギルティギア ストライブ』を100時間遊び、格ゲーへの苦手意識が完全になくなった

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          今年のBig Worksまとめ(マダミス・連載コラム・Webラジオなど)

          ヘッダー画像はいつものシド・アップダイクです。今年もニカさんにはいっぱい描いてもらいました。BIGGUP!! 気付いたら2021年が終わろうとしています。 ほぼ下半期の記憶しかありませんが、新しいシェアハウスを動かしたり、FF14にハマり直したりしていたようです。 来年に向けて今年世の中に送り出した主なワークスをまとめておきます。俺がいかに頑張ったか、俺が褒める回。 1.探偵シド・アップダイク『リーサルキャッシュ』発売 https://www.yodobashi.com

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          ファイナルファンタジー14のスゴさを改めて解説する

          メインストーリー(パッチ5.5)に追い付き、あとは育ててないジョブを進めたり麻雀遊んだりするくらいしかなくなってきたので、現時点まででいかにFF14が神ゲーだったかを語っておきたい。(なお、放置も含めて大体1600時間くらい遊んでいる) 以前にも似たような記事を書いたが、あのときはまだ網羅的にコンテンツに触れていなかったし、今回はかなりの時間をエオルゼアで過ごした身として、またこういうタイプの14ヨイショ記事が書き切れていない隠れた長所を、大きく三つに分けてご紹介したい。

          ファイナルファンタジー14のスゴさを改めて解説する

          長続きしているケータイゲーム(Gwent、メギド72、ドクターマリオワールド)

          人生において、ケータイでぽちぽちゲームする以外何もしたくない日というのは必ずある。結構ある。 だるい・オブ・ザ・イヤーは年に数回ある。仕事はもってのほかで、PCはおろかSwitchすら点けたくない日はある。 まあ、そんなあってもなくてもいいような日でも、ちゃんと脳ミソのシワを伸ばしてくれたり、あまつさえ感動させてくれたりする傑作ケータイゲームを三本紹介する。 グウェント ウィッチャーカードゲーム オープンワールドRPG「ウィッチャー3」や、それの原作小説などのあらゆるウィ

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          2020年私的GOTY TOP3(ややネタバレあり)

          コロナの影響で乱れまくった発売スケジュール。ディベロッパーやパブリッシャーの皆さんはとても大変だったと思うけれど、それでも思い出に残る作品がいくつか出たので、その中から三つ選んでみました。 3位:ゴーストオブツシマ サッカーパンチの侍道。とはいえ、かなりリニア寄りのFarcryという印象。 カルマ値とかあるのかなと思いきや、全然RPGではなかった。育成要素は小さめのスキルツリー制で、それらの強弱もそこまで分かれておらず、そもそもどう戦っても構わないフランクさが良かったと思

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          洋ゲー党が『FF14』にドハマりした理由

          普段は海外製のオープンワールドや、インディーズのプラットフォーマーアクションをやってばかりの人間だが、ある日後輩がFF14を始めると聞いて、一緒に始めてみようと思った。 なんとなく最初のひと月で見える範囲を遊べればいいかなと思ったけれど、これは本当に浅はかな理解だった。 FF14は凄かった。 1.偏見を払拭する超豪華なJRPG体験 前世代くらいから(今世代がPS5だとしたら、前々世代)和製のRPGは微妙だよな~みたいな言説があったと思う。なんとなくそれは感じていた。正直『

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          ドラマとゲーム性は両立するのか――「雰囲気ゲー」三選

          先日、友達に「雰囲気ゲーってつまんなくない?」と言われた。「ドラマが見たいなら、ドラマでいいじゃん」とも。 わかる。 かくいう自分も『Fire Watch』は飽きてしまった。(とはいえ『Everybody's Gone To The Rapture』『フィンチ家の屋敷で起きた奇妙なできごと』は熱中してすぐに一周したけど) ほとんどの時間はただスティックを前に倒しているだけで、ロアを集めて睨めっこしたり、景色を見たり、カットシーンを眺めたりする……ウォーキングシミュレータ

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          おうちでスパルタ旅行――『Assasin's Creed Odyssey』という傑作について

          『アサシンクリード オデッセイ』のプラチナトロフィーを取得した。 (ゲームに最初から課せられているすべてのトロフィー=達成目標を取得した証。DLC未プレイの状態で、113時間かかった) 結論から言うと傑作だった。 理由はいくつかある。というか、そもそもどういうゲームなのかも簡単に説明する。 ちょうどいまは、みんないきなり家の中に閉じ籠らざるを得なくなって、有史以来もっともテレビゲームをやる人が増えたといってもいいのではないかという状況なので、「もしや100時間溶かせる

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          京極夏彦邸で作家の皆さんにマーダーミステリーで遊んでもらいましたの巻

          1月下旬、関東某所。 toshinthepumpこと各務都心は、えげつない緊張のもと、駅に降り立った。 まずは『ゲームの王国』『嘘と正典』で知られるSF作家、小川哲さんと合流。日頃からオンラインゲームなどで仲良くしてもらっているが、今日の本題はネトゲオフではない。 「いやー緊張しますね」とそわそわしながらも、すぐに『鹿男あをによし』『プリンセス・トヨトミ』の作者、万城目学さんと合流。マクドナルドを食べながらの雑談となるが、その後の予定のことで僕はだいぶ上の空でした。 続

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          『Ark:Survival Evolved』はオープンワールドとサバイバルの到達点

          「サバイバルゲーム」に飽きている人はいるだろうか? 原因はさておき、文明レベルが著しく下がってしまった世界に放り出され、設定の割に主人公が簡単に得られる物は多く、中盤以降の装備が整った状態ではほぼ負け知らずで界隈を闊歩しているような作品…… もちろんよくできたサバイバルゲームだって存在している。けれど、いつからか僕らは「サバイバルゲーム」という肩書を見た瞬間に、軌道に乗るまで面倒臭いことをさせられるゲームだという認識を得てしまっていないだろうか? 何故、いきなり先人たち

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          ファン・フィクション掌編「コロガスカル諸島の戦い」

           前回までのあらすじ  ダイスニコフ博士が開発した太陽系最強の巨大ロボ「魔神ゴッドラ」。その力を狙う魔法結社ファンブラーと革命軍サンシターは、ゴッドラの動力源であるストーン・ボールを集めていた。そんな激闘の最中、ストーン・ボールの眠るツナ島を目指すファンブラーの構成員サマリ・ヨムゾのチームは、かつてない窮地に立たされていた。 第n話: 「マズい」 「なにがマズい」 「ダイスが割れてる」  サマリは構成員のルルブ・ヨゴレに手中のダイスを見せた。勢いよく投げ過ぎたためか、ぱ

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