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書籍「世界のエリートはなぜ"美意識"を鍛えるのか?」を読んで

タイトル
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?
サブタイトル
経営における「アート」と「サイエンス」

著者
山口周

著書の内容紹介(本文より)
 グローバル企業が世界的に著名なアートスクールに幹部候補を送り込む、あるいはニューヨークやロンドンの知的専門職が、早朝のギャラリートークに参加するのは、こけおどしの教養を身に付けるためではありません。彼らは極めて功利的な目的で「美意識」を鍛えているのです。
 なぜなら、これまでのような「分析」「論理」「理性」に軸足をおいた経営、いわば「サイエンス重視の意思決定」では、今日のように複雑で不安定な世界においてビジネスの舵取りをすることはできない、ということをよくわかっているからです。
 では、そのように考える具体的な理由は何なのでしょうか?


私が読後に考えたこと
 読後、デザイン的な思考についてイベントのチラシ作成を例に考えてみました。例えば写真展のチラシをあるデザイナーに依頼したとします。その場合、写真展のコンセプトなどを伝えて、この写真展を通してどんなことを伝えたいのか?誰に伝えたいのか?などをデザイナーとの打ち合わせの中で明確にしていき、それを表現できたらいいチラシということになるのでしょう。チラシ作成の過程において、デザイナーのチカラを借りて、思考の整理ができるし、依頼者の持っている本来の良さを気付かせてくれることもあるかもしれません。
 この本に出てくる「アート」とは、経営におけるビジョン、方向性を定める過程で、デザイナーなどの感性を伴った思考が今日必要になってきているということが私なりの解釈です。
 私自身、編集の仕事に少しだけ携わったことがあります。よく言われたことは、”モヤっとする感じ”や”違和感”の解消です。レイアウトを見てもらって、初見で違和感を持たれなければOKですが、ぱっと見で違和感があればやり直しになります。
 いかにして、初見の違和感を持つことができるか?それが、感性を磨くという部分になるのでは?というのが私なりの解釈です。
 美術作品を見て美しいと感じること、自然の中で鳥の鳴き声を聞いて心地よくなること。こうした感じる心を日ごろから磨くことで、”違和感”に気づけるようになるのかもしれません。

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