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図書館の図書館《BL小説編》

図書館が出てくる本の紹介、BL(ボーイズラブ)小説編です。
図書館がメインの作品だけでなく、ちらっと出てきただけのものも含まれています。

随時更新中。

【最終更新 2021/04/30】


1『図書館の眠り姫』
遠野春日
ビブロス
2005年
祖父から、自らの母校でもある男子校の理事長の座を譲り受けた亮祐。初めて参加する理事会で生徒の本離れと図書館の廃止が議題に上がる。図書館は由緒ある立派な建物だし、廃止や縮小をしてしまうと利用にも支障がでるところがあるだろう。決定は慎重にしたい。亮祐は図書館の司書で、本以外は無関心と揶揄される桑名一紀の意見を聞きに行く。若者の読書離れを憂い、なんとか興味を持って貰いたいと真剣に仕事をする一紀。彼の繊細で神経質そうな見た目の中の芯の強さを感じて、亮祐は自分が彼に惹かれていることに気付く。


2『ラブ・スクエア』
崎谷はるひ
フロンティアワークス
2009年
征矢は、久しぶりに訪れた図書館で目当ての本を探すため、カウンターへ向かう。そこにいたのは、身だしなみに気を遣われている様子もなく、無愛想で、およそカウンター業務には向いていなさそうな男。彼は征矢の高校時代、バスケ部の先輩だった。当時は相容れなかった二人だが、唯一、本を読むのが好きという点は一致していた。


3『立ち読み禁止!』
音理雄
学研パブリッシング
2010年
駅ビル内の中規模書店チェーンにブックアドバイザーとして勤める柚木は、その美貌から女性客や店員から人気を集めていた。柚木の実家は古書店で、店主の父親に似て柚木自身も生活の一部に本がないと落ち着かないほどの本好きだ。幼い頃も実家の古書店だけでは満足できず、学校の図書館や新刊書店に通うのが一番の楽しみだった。ある日、いつもマイナーな本ばかり問い合わせをしてくる日比野という男性客から告白される。


4『甘くとろける恋のディテール』
水上ルイ
幻冬舎
2012年
美大生の光太郎は、デザイナー事務所でアシスタントのアルバイトを始める。仕事は助手任せで何人ものアシスタントを潰している雇い主の態度に幻滅しながらも、与えられた仕事に責任持って取り組んでいた。ある日、資料を求めて訪れた国会図書館で、光太郎は憧れのデザイナー、アラン・ヴィットリオに出会う。彼も過去のコンペで見かけた光太郎に興味を持っているようで…?


5『秘密のキスは図書館で』
市村奈央
KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
2014年
図書館内で通話をしていた男性を注意した司書の晶。後にその男性が中学・高校時代の同級生だった輝一だと気づく。学生時代は図書委員だった晶と、華やかで垢抜けていておよそ図書室が似合うようなタイプではなかった輝一。しかし輝一が借りていく本の好みは不思議と晶の好みと一致していて、一方的ではあるが気になっていた。数年前に両親が亡くなり、家庭を背負い過保護に弟の世話を焼いていた晶は、輝一との交流を重ねるにつれて弟の成長と自身の恋心を自覚する。


6『先生の大事なひと』
神奈木智
幻冬舎
2010年
理樹には同じ高校にひとつ年上の兄がいる。理樹は兄の担任の涼平に片思いしていた。しかし涼平は司書で幼馴染の貢が気になっているようだ。貢は週に3回ほど理樹たちの学校図書室で勤めている。貢はたちの悪い男と付き合っていて、普段から暴力を振るわれたり彼の起こす問題の尻拭いをしている。理樹の兄の春陽はそんな貢を心配し、「闘え」と告げる。


7『狐火の夜』
水原とほる
プランタン出版
2016年
都立図書館で卒論の資料を探していた皐は、民俗学や国文学の棚で何度かみかけるスーツ姿の男性が気になっていた。眉間に皺を寄せたいかめしい表情で本を読む、何かを思い詰めたような暗い雰囲気の彼。遠野に縁があるというその男・木津根と、本をきっかけに始まる交流。しかし木津根は暴力団組織の人間だった。そばにいてはいけない、危険な存在なのに、どうしようもなく惹かれる。


8『小さな君の、腕に抱かれて』
菅野彰
新書館
2016年
母校の大学で司書として勤める奏一は、ある朝、ほぼ全裸の状態で目が覚める。部屋には青年がひとり。昨夜の記憶がない奏一は、その青年が勤務先の学生・祐貴であることに気づく。それから奏一の部屋に通い、思わせ振りな言葉を紡ぐ祐貴。歌を歌ってと何度もねだる彼に、奏一は過去に住んでいたアパートの隣人の少年を思い出す。


9『恋じゃないみたい』
砂原糖子
新書館
2014年
図書委員の優は、一学年上の千星に一目惚れする。図書室で本を読むたおやかなその姿にみとれ、しかし男同士ということに躊躇し、告白するつもりは無かった。勇気を出して彼に本を渡すが、その中に友人が悪戯で挟んでいたラブレターで優は千星に告白したことになってしまい、さらに千星はその返事にOKする。デートをすることになった優は、一人暮らしをする千星の家に招かれ、そこで唐突にかけられた「セックス、しよ?」という台詞に戸惑う。


10『Life is Beautiful』
伊勢原ささら
白泉社
2015年
人生に絶望し、自殺の名所として名高い崖で飛び降りようとした瑞生は、図書館司書をしているという男・綾部に声をかけられる。行き場のない瑞生は綾部に連れられて町立図書館を訪れる。興味を持った本を貸し出してくれ、さらに自分のアパートへ誘い、温かい食事と寝る場所まで提供してくれる綾部の好意を瑞生は素直に受け取れずにいた。綾部と過ごすうちに、微かに心を開き出していた瑞生だが、過去に綾部に助けられたという男が現れ「あの人はさ、不幸な人間が大好きなんだよ」と言葉を残す。



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この目録作成は私のライフワークです。
絶賛読書中なので今後も増えていきます。
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