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インドは旅行じゃないよ。冒険だよ。11.ボーダー

タージ‐マハル【Tāj Mahal】

インド北部、ウッタルプラデシュ州の都市アグラにある廟堂。 ムガル朝第5代皇帝シャー=ジャハーンが亡くなった妃ムムターズ=マハルのために建てたもので、1632年から約20年かけて完成。 装飾美術の粋をこらした白大理石造りで、正面には噴水を設けた細長い池にイスラム風庭園が広がる。

綺麗な建物・・・奥さんを愛していたんだなあ・・・以上!みたいなw
やっぱり、観光地はあまり好きくない。

インドでは、寺院に入る時は裸足になるのが基本。
脱いだ靴やサンダルは、入口に無秩序に脱ぎ捨てられている。
大丈夫なんだろうか?
英語が話せそうなインド人を捕まえて訊いてみた。
やっぱり、帰りは好きなサンダルや靴を履いて帰るそう・・・・。

僕はインドで買ったビーサンだから、盗られても大丈夫。
でも妻は登山靴を履いていたので、持って入ることにした。

門から寺院までかなり長い。
大理石の上は、乾季であっても足が冷える。

広い階段を登る。
真ん中を歩いていたら、前から来たサリーを着た姉ちゃん二人が、露骨に嫌そうな顔をして避けた。

恐らく、好待遇の日本人よりカーストが上なのだろう。
武人か、貴族か、王族の家族なのか。

ムッとした僕は、次にまた前から来る女二人に、わざと近づいてすれ違った。
「キャ!」だって。
悲鳴を上げるほどのものかよ!ヽ(`Д´)ノ

仲良くなったホテルのボーイが言っていた。
あいつは、洗濯物を洗う係、あいつは食器を洗う係、あいつは掃除をする係・・・分担しているのではない。
カーストによって、出来る仕事が決まっているのだ。

星の子と呼ばれる最下層の子供は、ホテルに入ることすら出来ない。
チャイ屋で、チャイを飲むことも出来ない。
お金があっても、気軽に使うことが出来ないのだ。
最下層に近い商売人しか、相手にしてもらえないらしい。

だから僕は、寄ってくる子供には、お金より物を与えることが多くなった。
飴玉、クッキー、サンダル・・・などなど。
どうせお金を上げたって、親方が取り上げるだけだろうし。

ちょっと英語が話せる若いインド人と知り合うと、親の職業を聞かれることが多い。
そういう時、僕は運転免許証を見せて「俺の親父は日本の将軍だ。お前の親父は何者だ?」と訊いてやるw
すると途端に、偉そうな口振りだったのが、シュンとなるw

武人は、カーストでは、かなり上の属性らしい。
僧→王族→武人だったかな。
ちなみに、日本人は、武人待遇と言われているけれど・・・。実際は、もっと下に見られていると思う。

世界一美しい墓

さて、たまには旅人らしく観光をしたところで、明日はいよいよ仏陀生誕の地、ルンビニを目指す。
陸路で国境を越え、ネパールに入らなければならない。

バスで国境の地、ラクソウルへ。
また肩に座られた・・・・。いいけど。もう慣れたよ。

でも、酸っぱい臭いだけは勘弁してほしかった。
バス旅をする階級の男たちは、みんな酸っぱい(ノД`)


国境の街ラクソウル・・・国境以外、何もない街。
泊まったホテルも、まるでビジネスホテルのよう。
ああ、通過するだけだから、ビジネスホテルなんだろうな、たぶん。

夕方だけど、外に出ても何もない。
ホテルのレストランで食事を済ませる。

白く汚れた壁。粗末な机と椅子、そしてベッド。
侘しさの意味を知る。
デリーやバラナシの賑やかさが懐かしい。
ベッドから見上げたラクソウルの空に、旅情を想う。

朝早く起きた僕たちは、朝日に向かって手を合わせた。
これがインドでのルーティンになっている。
味気ない朝食もそこそこに、いざ国境へ。

イミグレーション・・・先ずは、出入国管理事務所へ。
大勢の人が並んでいる列へ入る。

隣に日本人を見つけ、情報交換。
旅慣れた人らしく、荷物は小さなディバッグひとつだけ。

税関やイミグレなどの役人は、金さえ出せば何でも通りますよ・・・へえ・・・。
早く通過したかったら、賄賂が必須です・・・ほぉ・・・。
高級な時計やペンは見せてはダメです。盗られますよ。もし逆らうと、かなり、長時間待たされます・・・・・・。

さ、さすがインド(゚∀゚;) 
時計をバッグに戻し、百均で買った三本100円のペンを用意する。

順番が来た。
何で来た? 何しに来た? 目的は? 変なものは持っていないか?
それ、なかなかいいペンだな・・・キタ━━━━(≧∀≦)ノ━━━━!!!!!
良ければどうぞ・・・いいのか、悪いな、へへへ・・・・・・。

百均のペンのお陰で、賄賂は取られずに済んだ。
もし陸路で国境を越える予定があるなら、是非、百均のペンを!

それと、使い捨てライター。これはかなり役に立つよ。
道端で、使い切ったライターにガスを詰めて売っている子供がいたぐらいだから。
プレゼントすると、めっちゃ歓ばれるw

タバコを吸う人が多いからね。
まあ、それ以外を吸う人も・・・・・。

国境

国境を徒歩で通過。
小さな橋があるだけ。線も一応引いてあるけど、殆ど消えかかっている。

予想通り、感動もクソもない。
乾いた気持で跨ぐ・・・日本人だから、畳のヘリは踏まないように躾けられているのでw

空を鳥たちが自由に行き交う。
両国の行商人が、自転車でイミグレの役人に手を上げて挨拶し、通り過ぎる。

ここでどれだけの血が流れたのだろう。
この線のせいで、離れ離れになった人たち。

戦争・・・今、また新たな戦争が起きようとしている。
大好きなインドとネパールが戦争なんて・・・ありえない!

昔、新婚旅行でネパールに行った時、空港に荷物を忘れたことがある。
しかし、翌日、それは元の場所に、そのまま置かれてあった。
ここは仏教の国なのだ。

インドのカシミール州・・・ここも古くからパキスタンとのいさかいの火種になっている。
行きたかったのに、情報交換で絶対に行くな!との話があり、諦めた州だ。

もう、頼むよ・・・喧嘩はやめて! トシ子のお願い(*´Д`*)w


さて、次はネパール編。
二回目なんだよね、実は。
昔、新婚旅行で二週間ほど行ったんだよね。
その時に親切にしてくれたホテルのボーイを探してウロウロするお話w
そして、そのボーイは、やがて僕の大親友になるって話(´ー`)
デポック・シェレスタ・・・蝋燭の光って言う意味なんだって。
彼は間違いなく、ネパールの光だ。



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