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トップガンマーヴェリックの謎を解け‼ side B-2 

ピートとペニーの物語


トップガンマーヴェリックの謎を解け side B(-1)で
ヨットのシーンに関する謎が見つかったら、続編を書きます
と嘯いてしまいましたが、
あれから2回ほど映画館に行きまして、
こうしてside B-2を書くことにしました。

“謎を解いた”というわけではないのですが、
ヨットのシーンから想像を膨らませて
ピート・“マーヴェリック”・ミッチェルとペニー・ベンジャミンの物語』を紡ぎ出しました。


そもそも前回の『ウォーロック黒幕説』も確たる根拠は何も無く
思い付きで書いたのですが、
このように映画の世界を拡張して自由に書くには
Side Bがぴったりなのです。


ヨットのシーン


まずは、私が”大好きだ!”と言ったいったヨットのシーンからです。

トップガンマーヴェリックを観ていない人にこのシーンを説明すると、
ヒロインのペニーは自分の所有するヨットを、エンジンを修理するため
修理ヤードまで操船して持ち込むのを娘のアメリアに手伝ってもらう予定であった。
エンジンを使わず走らせるためには二人で操船する必要があるからです。
アメリアが急遽手伝えなくなったのを知り、
マーベリックが手伝うと申し出て、二人で海へ出る。

という、ウラン濃縮プラント爆撃ミッションとも
ルースターとマーベリックの過去とも何の関係もないシーンです。

やっぱり謎は見つかりませんが、
1月4日の22回目と今日1月5日の23回目の鑑賞で

なぜこんな設定にしたのかな?というお話ダイブの糸口は見つかりました。


マーベリックはなんでそんなにヨットが操れないのか?

《マーベリック》
・ヨットに乗るのは初めてだから
・飛行機、バイクが趣味の60歳です。

ペニーはなぜヨットに乗っている?
《ペニー》
・海と船が好きなシングルマザーです。

以上!で済んでしまう話ではある。
設定の数ある候補の一つで、
この設定を選んだからといって””や”不都合”が生じるということは
何もない。

実際に映画のパンプレットではペニーを演じたジェニファー・コネリー
ペニーについてこのように語っている。

(ペニーは)聡明で、自立していて、幸せなの。エリート船乗りである彼女はレースと海を愛しているけれど、地域社会と家族に安らぎを見出している。ペニーとマーヴェリックは若い頃に短い恋愛をしたことがあり、何度か関係が再燃したこともある。いつも円満に終わるけれど、何度も別れを経験しているから、彼女はもう二度と巻き込まれないようにと決意している。でも、私たちは初めて、二人がついにお互いの人生に適切なタイミングで再び現れたのではないかと感じているの

トップガンマーヴェリック 公式パンフレット

しかし!である。
ペニーを演じた俳優が言うのを差し置いて、私が言うのも僭越ですが

ペニーの“自立”と、“安らぎ”については
もう少し複雑な事情があっても良いのではないか?
と考えました。

女性の深い情念などは、所詮私の理解の及ばないところですので、
あくまでも鑑賞中に“なぜ”と思ったことから膨らませた空想の物語
考えてください。


何で超イケてるマーべリックをコミカルに演出したか?

設定上、マーベリックもヨットには何回か乗ったことがあることにし、
颯爽と操船を手伝っても良かったし、
初めてにしても、もっとスマートな動作にすることもできた。

いや!やはり設定には必然があり、もっと具体的に考えてみると


マーベリックはF-18にペニーを(軍に無断で)乗せることはあっても、
ペニーとつき合っている時でさえ、
彼女の趣味であるヨットには乗ったことがなかったということ。
になるのである。

ペニーはなぜヨットに乗るのか?については

もちろんジェニファーの言う通り、海を愛しているのは勿論でしょうが、
マーベリックと二人で舵を操作するシーンで、
マーベリックに“Now you in the NAVY”と言っています。

『海軍なのになぜ船の操り方を知らないの?』とも。

ペニーにとっては戦闘機パイロットではなく、
船乗りこそがNAVYなのです。

ペニーは”パイロットという自分の生き方”を貫くマーベリックを
愛しているが、
パイロットという職業”は好きでは無い。

ラスト2回の鑑賞前に『トップガンマーヴェリック』がリスペクトしている
という『ライトスタッフ(THE RIGHT STUFF)』を見ました。

劇中で、歴史上はじめて音速(Mach1)を超えたパイロット
チャック・イエーガーの奥さんがこのように言っています。

飛行機なんて大嫌い、でもあなたは出会った時すでにパイロット。万一のことがあったら。
(中略)
でもいいの。力の限界に挑戦する男は私には魅力よ。

映画 『THE RIGHT STUFF』


チャック・イエーガー役のサム・シェパード
トム・クルーズに負けず劣らず渋カッコいい!


実はライトスタッフを引用せずとも
ペニーがパイロットという職業が好きではない!と確信するに足る演出
全編を通して描かれているのです。

それはマーベリックのことを、コールサインである“Maverick 
で呼ぶことは一度もなく、必ず『ピート』と呼んでいるということです。

他の軍人以外の登場人物はほぼ例外なくマーベリックのことを
マーヴェリックマーヴと呼んでいます。(詳細はデータ編で!

親しい間柄なのだからペニーがファーストネームで呼ぶのは当然!
と思うかもしれませんが、提督の娘であり軍関係の家柄なので
コールサインで呼んでもおかしくはない。

事実1986年の『トップガン』でマーベリックとつきあったチャーリー
マーベリックのことを二人きりのときでも”マーヴェリック”と呼んでおり、
挫折から立ち直れないマーベックに失望した時のみ”ピート”と呼びました。

この事からもペニーは、少なくともコールサインで呼ぶことに親しみを感じるほどは、パイロットが好きではないと言えると思います。

だけど、マーベリックが自身の生涯を捧げているといっても過言ではない
海軍は尊重しているし、
自分もマーベリックの世界に近づきたいという思いがあるので、
ペニーも海軍の領域である””に惹きつけられたのではないだろうか?

そして、かつてのマーベリック自分の世界であるには招いてくれたが、
ペニーの世界であるには足を踏み入れてくれなかったことに、
おそらく満ち足りなさを感じていたのだと思います。

ヨットのシーンの中でマーベリックも自分のパイロットとしての海軍の仕事を、
船は操縦しない、そこに着陸するだけ!』と言いましたが、
はからずも、それは『女性と本気で付き合わない過去のマーベリック
例えとも受け取れるのです。

このヨットのシーンでは、
船の修理が目的ではあっても、マーベリックと二人でヨットに乗り、
一緒に舵を取った時に発した、Now you int the NAVY! の言葉は
表向き冗談ではあるが、
ペニーにとってマーベリックが自分の世界に足を踏み入れてくれた!という気持ちも含まれている違いないのです。

そのときの、ドキドキ感、高揚感が、
マーベリックに送ってもらって、家の前で別れて、家の中に入った時の
あのペニーのため息に現れているのでしょう。


ビーチでのフットボール


ビーチでのフットボールのシーンですが、”ヨット”ではないけれど、
やはり海がキーワード
ペニーの愛する“”でマーベリックルースターを含むトップガンメンバーと家族のように過ごした時間なのです。

彼らは店の中ではみんなよく知っている馴染みのお客なのですが。

マーベリックがフットボールのゲームから先抜けして来てペニーに手を振り、ペニーも小さく手を振り返すシーン大好きですね。

ビーチからマーベリックにバイクで家まで送ってもらった後で、
文字通りペニーから“ドアを開けた”んですが、
ここで、心が通じてマーベリックとペニーは”家族”になった。

恋人”ではなく、”家族”と表現したのは
ルースターもその絆に含まれるから。

ルースターのことを、『ミッションに対して準備ができている?(ミッションをやり遂げる力がある?)』とマーベリックに聞く時のジェニファー
の演技
は非常に素晴らしく、ルースターのことも心から気にかけている気持ちが伝わってきます。ここも大好きなシーンです。

セイリングの旅

マーベリックが作戦から帰還したときに、ペニーはアメリアとヨットでセイリングの旅に出ているのですが、何故でしょうか?

もちろんアメリアの学校が学年末休みになったので、
かねてから計画していた旅行に出かけた。ということはないでしょうし、
待てど暮らせどマーベリックが帰ってこないので、
しびれを切らして探しに行ったという事でも当然ありません。

(マーベリックはおそらく数日で帰還したと推測します。がその推理はデータ編で!)

これは間違いなくマーベリックの戦死の知らせ聞くのが怖かったから

マーベリックに何かあれば自分に知らせが来る、
という“家族の認識があり、
基地近くのBarにはいたたまれなかったのでしょう。
ポルシェで基地を離れるのではなくヨットなのは、
無意識でも、海軍にまつわる”海”にいることで
マーベリックと一体になろうとしたのでは。

ライトスタッフでもパイロットの奥さんが一番恐れるのは
夫がテスト機の操縦に挑んているときに、夫の死を告げる者が現れることで
牧師が家に向かってくるのを遠くからみただけで『来ないで!行って!』と取り乱すシーンがありました。

映画ではヨットのシーンの撮影は大変だったらしいのですが、
『トップガンマーベリック』のあまり注目されていない、
もう一つの家族の絆を表すシンボルとして、
ヨットは必要不可欠なものだったのだと思います。


データ編

トップガンメンバー以外からのマーベリックの呼ばれ方


ぺニー
はマーベリックを名前で呼ぶシーンが8回あって8回ともピート
内訳は最初のバーでの出会いのシーン 6ピート
   ヨットのシーン 1ピート
   マーベリックが教官をおろされた後、バーの入り口で 1ピート

アメリアはヨットのシーンの前にバーで、2マーブ

アイスマンの奥さんであるサラは自宅で1回呼んで、1マーベリック

バーの店員?ジミーは 最後にバーで1マーブ


マーベリック達はノースアイランド基地を出発して数日で帰還した?

直接の日付の設定がないので全く確かなことはわかりませんが、
とにかくウランのプラント搬入開始までに時間がなく、
ギリギリまでノースアイランド基地訓練をしていたでしょうから、
出征から作戦までは長くても数日
作戦が終わってすぐに帰ってきたかどうか”ですね。

これには基地から戦地への移動手段を考えることで推測できるのではないかと思いまして、
ノースアイランド基地の訓練で使用したF-18の機体と作戦で使用した機体を機体番号で比較してみました。

ダガー1:マーベリック機
訓練中に機体番号00を永久に安全に飛べない状態にしてしまったので、作戦は別の機体
ダガー3:フェニックス/ボブ機
彼女の機体も訓練中にバードストライクで墜落。作戦は別の機体
ダガー4:ペイバック/ファンボーイ機
訓練中も作戦中も機体番号は(映画館では)確認できない
ダガースペア:ハングマン
作戦中はハッキリと105であることが確認できるが、訓練中の機体番号は
(映画館では)確認できなかった

ここまでは照合不能

ダガー2:ルースター
訓練中も作戦中も410同じ機体と思われる。

このことからノースアイランド基地からは直接F-18で飛行して戦地に赴いたのだと推測できます。
F-18の航続距離が3330㎞で、作戦地域が極東とすると東京とノースアイランド基地の距離が約8800㎞なので、
途中艦隊が洋上に配置した空母で給油しながら飛べば可能だと思います。
マッハ1で飛行すれば、約7.3時間です。

ノースアイランド基地の機体で移動しているのですから、
みなさん帰途も、あまり寄り道せずに帰ってきたと思われます。

マーベリックがたくさん持っている勲章なども、後から郵送されたのでは(

THE LAST FLIGHT

1月4日、5日とイオンシネマ加古川でトップガンマーヴェリックを観たことは冒頭で述べました。
イオンシネマ加古川(すなわち兵庫県が)本日で上映終了というのは
本当でしょうか?

近畿では大阪、滋賀、奈良は少なくとも1月6日までは上映されることが確認できまして、

イオンシネマ加古川も観客数は
1月1日 39人
1月4日 49人
1月5日 37人

と非常に好調なのですが…

 特に今日1月5日平日であり、昼間13:45~という時間帯で
どうしてこんなにたくさんの観客が入るのだろう?と驚愕です。

 本日のイオンシネマ加古川は写真のような
トップガンマーベリックをリスペクトするポスター掲示があり、
多くのお客さんが記念写真を撮っていました。

どうも本日が最終上映というのは本当のようです


紛れもないサラリーマンの私が本日”仕事はじめの日”早々に
映画館に行っているのが大いなる謎なのですが、半休を取得したのです。

いつも協力してくれる職場のみなさんありがとうございます。

そしてイオンシネマ加古川をはじめ全国の映画館の皆様ありがとうございました。

トップガンマーベリックの謎を解け‼を今まで読んでいただいた皆さんも
どうもありがとうございました

そして最後に!23回もの鑑賞を快く許してくれた家族には∞+1の感謝です。


ちなみに1月4日は上映が終わって出てみると、それまでなかったこの掲示が!
これで私は1月5日もイオンシネマ加古川に来ることを決意しました。


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