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10万円損して見つけたお金がもらえるスポーツクラブ

数年前、スポーツクラブに入った。
会費が年払いで10万円。
通ってマスターズの大会に出るぞと意気込んだものの、結局ロクに通わないまま一年が終わり、退会。
一回行くごとに回数で割って励みにしようと思っていたけれど、終わってみれば、一回あたり約三千円。
市民プールの回数券が買えたがな、な金額。
もちろん結果も出ず、ドブに捨てたようなものだったな、と後悔が残った。

その後、見つけた、あるスポーツクラブ。
時間が決められているので、意志の力が不要。
やる気がなくても定期的に通うことができる。
メニューは大体決まっていて、とにかくウォーキングが多く、数千歩を自然と達成できる。
10キロ強のものを持ち上げることで、負荷もかけられ、筋トレができる。
時々イレギュラーなメニューになることで、飽きることがない。
一人でコツコツ、黙々と取り組むこともできるし、周囲と情報交換をすることもできる。
たまに質問されたり、相談されたりすることもあり、それに応えることで「ありがとう」と言ってもらえて、嬉しくなる。
新しいアイテムが入ったりすることで、流行に敏感になるし、知識も増える。
しかも、なんといっても、会費を払うどころか、お金をもらえる。

お金ももらえて、筋トレできて、人の役にも立ててしまう、このスポーツクラブ、最高。

別名、スーパーの品出しバイト。

10万円を払って無駄にした経験を思うと、「定期的に筋トレできて、やる気がなくても継続できて、お金をもらえちゃうなんて、いいのほんとに」と心から思う。

もともと普通に買い物していても、バラバラしている商品棚を見ると、揃えて整えたくなる性分なので、スタッフになることでそれが堂々とできて、気持ち良さも味わえるのも、役得。
棚に商品を納めるのも、パズルみたいだし、時間制限のあるゲームみたいだし、面白い。

日によってはものすごく忙しくてミッションがこなしきれなかったり、意地悪なチームメイトや困ったちゃんなお客様に遭遇するという攻略の難易度がアップするなんてこともあり、本当に退屈しない。

続けられる限り、この仕事、もとい、スポーツクラブに通いたい。
そう思えるのは、無駄にした10万円のお蔭。

人生は選択。
おめでたい方が、幸せでいられると思うから、自分はそれを選ぶ。

ものごとは、長い目で見たほうがいいし、受け取り方次第でどんな風にも捉えることができる、と思える今の自分が好きだ。

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