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GTP in San Diegoの備忘録〜事前研修〜

ミウラエリ
<自己紹介>
東京出身。2020年3月から、鳥取在住。
教員(今のところ、英語)。29歳女性。

2/21〜2/23まで私はサンディエゴにいた。初めてのアメリカ滞在だ。
(英語の先生のくせに。)
今回アメリカに向かった理由は、High Tech High(以下HTH)の視察のツアーに参加するためだ。
このツアーは、HTH大学院に通うShinyaさんによるもので、ご自身がやられている事業のアメリカ版だ。


High Tech High ハイテックハイとは?

学校の入り口

HTHは、2000年代初頭にできた学校で、学校全体でPBLつまりプロジェクト型学習を行っている。
プロジェクト型学習では、生徒は机上で学ぶばかりでなく、何かの製作に取り組み、その中で学びを深める。HTHでは、それを一部の教科でやるのではなく、一学年を人文系・科学系両方の教員が担当し、彼らが作成した教科を横断したプロジェクトを行う。
日本の教育者の中では、ドキュメンタリー映画の『Most Likely to Succeed』で知られている。その映画では、発表会=Exhibitionに向けて格闘する生徒の姿が描かれている。

私自身、教員になる前に一度鑑賞した。学校に赴任し、中学1年生の生徒は入学時に観ている。藤原さとさんによる書籍も読んでいた。先生の学校で、HTHのPBL講座も受けていた。

そんな学校を間近で見てみたい。探究学習に取り組む中で、PBLが氾濫する中、どうしていけば生徒のためになるかを考えたい。(ついでに20代のうちにアメリカデビューしたい。)
そう思って、いく決断をした。

HTHのカレイドスコープを元に練るPBL

しかし、さすがHTHに向かう視察。
私たちもPBLの枠の中で学んでいくことになる。

HTHでは、カレイドスコープと呼ばれる探究の型があり、9つの要素を整理して、プロジェクトを整えていく。

1. プロジェクトの開始(Project Launch)
2. 本質的な問い(Essential Question)
3. 核となる内容(Core Content)
4. 批評と修正(Critique and Revision)
5. 成果物(Product)
6. 評価(Assessment)
7. 発表会(Exhibition)
8. 外部連携パートナー(Community Partners)
9. 振り返り(Reflections)

HTH大学院に飾られていたカレイドスコープ

まずEssential Questionは「HTHで学んだP B Lデザインをツールとして、どのように日本のコンテクストで深い学びを実現するか?」 。まさに日本の教育者に向けた内容だった。
そして、Productとして、PBLの案を実際にプレゼンすることになる。(こちらのExhibitionは後日オンラインで予定されている。)
仲間内で批評するタイミングもありながら、HTHの研修の際にも教員や生徒にプレゼンすることになっていた。何度もRevision(修正)のタイミングがある。
もちろん今回のCommunity PartnersはHTHであり、参加者はそのツアーでフィールドワークすることになる。そこに向けての理解を深めるためにCore Contentとして、探究学習やPBLについての事前学習を行ったのだ。

このカレイドスコープを初回の事前研修で提示され、2回目に私はプレゼンを英語でした。
授業案はこちらからもみれる。

PBLの案は英語で書く必要があり、最初に書いた時は週末を全て潰す羽目になって、「大学生の時こんな感じで課題をしていたな」などと思っていた。もちろんそのPBLもこのカレイドスコープをもとにしている。
事前研修は3回に及び、その中で参加者の相互評価(Peer Feedback)が行われた。

そのように準備しながら、リアルに行けるからこその「実態」を見て欲しいとも事前学習では伝えられていた。
HTH信者になるのではなく、時には批判的に。日本の現場に取り入れられるかを慎重に見ていく機会にもなるはずだと。

そんな中で、2月17日の自分の学校のExhibition、2月18日別の講座の自分自身のExhibitionに追われながら、19日の夜、アメリカへと出発した。

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