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中国語学習日記<1年>

中国語学習日記1年

とうとう1年!達成感が打ち寄せながらも、いつものように今月の中国語勉強の内容を書こうにも"台湾にいました"で終わってしまう状態で書くのは難しい状態。なので1年継続した記念に特別版、3部構成を書くことにしました。

1.「オタクではなくても、語学勉強は続けられるのか。」

中国語の語学勉強が以前の語学勉強と、違った点は出発点がオタクではないことです。あくまで勉強のために、中国語の音楽を聴いたりドラマを見ました。しかし動機がオタクが勉強より先に来たことはありませんでした。あくまで、勉強のために聞くことが優先だったような気がします。

思えば、ずっと「オタク」になれないことに焦っていました。

例えば中国語学習5ヶ月目の時は、”文化的リソースが枯渇しそうで怖い、焦る”と、8ヶ月目の時も”韓国語と比べて「オタク」が基盤にないことで毎日接することが簡単ではない”と書いています。

「語学勉強の一番良い方法になるのは「オタク」になるのが一番だ。」という言葉が強迫観念になっていました。また韓国語を勉強する経験から、オタク活動がどれだけ語学勉強の助けになってきたか身に沁みて実感してきたからです。

じゃあ、”オタクにならないと言語学習は継続できないのか”をテーマに自分を実験台にする”一人プロジェクト”を心の中だけで進めていました。

私を実験台にした結果は「必ずオタクになる必要はない、ただ勉強のためにと接した音楽やドラマは思いがけないところに連れて行ってくれる」です。
言語を勉強することは、その言語が使われている社会を勉強することと同義語です。言葉"だけ”を勉強することはできません。このことは1年間骨の髄まで実感しました。そのため必然的にその国の文化である音楽やドラマに接します。

そこで難関なのがそのような文化(音楽、ドラマ)を”好きになれない"時です。
そのような状況で"語学勉強"のためという前提は、物事に関心を持つ時間を稼いでくれます。ストライクゾーンじゃなくても、根気よくドラマを(飛ばしながら)見たり、中国語の曲を再生して聞いてみたり。そうすると、少しずつ少しずつ勉強の同伴者として「オタクほどじゃなくても」好きなもの、興味がある対象を1つ、2つと集まっていきました。そしてそれがフェミニズム等自分の関心がある部分と連結してくれます。結果として、その頃には何らかの"オタク"になっている可能性もあります。

「オタク」になるのは、偶然ではありません。経営陣は”どうやったらオタクになってくれるか”を日々考えます。マーケティングで触れる機会を増やして、オタクになれるように環境が整えられていきます。個人単位で見れば天から降ってきたかのように、"突如私の世界に君が降りてきた"ぐらいの衝撃ですが、離れてみたら経営陣が仕掛けた罠に1人はまった、ぐらい感覚です。

一方で、語学勉強のために音楽を聞いたり、ドラマを見て、何かを好きになるという過程は、「罠にハマる」の課程とは異なります。言うなれば、自分で罠を設置する作業に近いような気がします。何かを好きになるために、自分で環境を整えていく行動です。

例えば「中国語、歌手」とか、「中国、ドラマ、おすすめ」とかgoogleで自分で調べて作品に会う行為です。このような行動を繰り返して「勉強のため」という目的がきっかけとなり、思いがけない人、音楽、世界に出会うことができます。そして自分の言語習得度が上がるにつれて、対象をより理解できる環境を整えられていきます。個人的に1番楽しく、1番達成感を感じたのはこの部分でした。

例えば告五人(台湾の三人組のバンド。2017年デビュー)

最初はf(x)のamberが番組で披露していたのをきっかけに知ったのですが、その後他の曲を聞くようになりました。バイト先に告五人のCDがあったので買ったり、何を言ってるかわからないけどインタビュー動画を見てみたり。歌詞をガラスペンで書いてみたり。

そしてこの行動たちが一番光を見たのが、台湾での留学です。言語交換の相手を探すときに掲示板を使ったのですが、そこに"我喜歡告五人”と書いたことが、実際に現地の人と会って話すきっかけになりました。その中には告五人のメンバーと同じ高校に通ってた人もいました。

”好き”という小さな火種を、”勉強”という目的のうちわを仰いでいたら、火花が飛んで他のところに燃え移り、最終的に火は広範囲に、そして高く燃えるようになった。そんな感覚です。

必ずしも「すごく好き」なものはなくても、気になる歌手や好きな曲一曲持っているだけで、それが糸口となり自分の知らない世界に繋がる通路になるということがわかり、オタクきっかけの勉強とはまた違う妙な達成感を得るというメリットがあることがわかりました。

2.勉強を通して出会った人たち。

この1年間、勉強が続けられた最大の要因は出会った人のおかげです。積極的に言語交換や会話のレッスンを続けたおかげでやる気がない時も「この人と喋る」という小さいけれど、ものすごく鮮明な目標を常に持ち続けることが出来ました。そして私の世界を広げてくれた恩人でもあります。

①Aちゃん

湖南省出身で、今大学3年生の彼女。日本語専攻で中国語を勉強してまだ真的吗?对对しか解らなかった時期からずっと話しかけてくれる友達です。彼女が蔡依林の「玫瑰少年」のビハインドストーリーを教えてくれました。五月天や周杰倫が好きで、本人曰く「昔の人が好きなんだよね」とのこと。でも推しに対しては人一倍厳しいです。

今は月2回電話交換をしていて、ほぼ毎日チャットでやり取りしています。フェミニズムの話もしたり、大学でアイヌ語の授業を受けている話を聞かせてくれたり。言語交換としてスタートしましたが、その枠を超えて今は本当に単純に話すのが好きです。

②B先生

西安に住んでいてitalkiで出会った先生です。最初は日本語が喋れるから頼んだのに最初からまさかの中国語マシンガントーク(苦笑)騙されたと思ってしまいました。けれどもそれが良かった。とても良かった。日本語に頼ることなく、それでも時々単語で助け舟を出してくれる先生です。週一で授業を受けています。

③Cちゃん

一緒に行ったカフェ

台灣の花蓮出身で今度日本にワーホリに来るとのこと。台湾で実際に会うことが出来た子です。ファッションとカフェ巡りが好きとのことで台湾でシフォンケーキが美味しいお店を紹介してくれました。拙い中国語でも一生懸命聞いてくれて中国語を多めに話してしまったので謝ったら、「台湾にいるんだから中国語で話さなきゃ」と言ってくれました。(優しすぎる)今度会った時は日本語で話しましょう。

④Dちゃん

告五人のファンだということで話しかけてくれた彼女。頭がすごくいいなと思っているのが語学交換のフォーマットを自分で作って実践してくれていること。テーマを決めて、作文して、それを元に話して、最後に添削してくれる。という何とも素晴らしいシステム構築のおかげでとても実のある学習ができています。そして彼女の書く日本語の文章がとても好きです。

⑤E先生

广东に住んでいる先生。韓国語ができるので韓国語でお話をしています。K-POPの話ができるのが楽しい。最近は月1回ぐらいでお願いしています。(言語交換の比重が重くなって時間を取るのが難しくなってきたため)

3.2年目に向けて

この1年で日本語がわかる人に助け舟をもらいながら大体1時間から2時間のフリートーキングが可能なぐらいのレベルになりました。しかし今は課題がたくさんあることをひしひしと感じています。

1.表現の幅が狭い。

自分が言いたいことではなく、言えることを言ってるという状態です。原因は文法の勉強不足(この話永遠に言っているな)。そして語彙力の不足。なのでその2点を離れてもその度に、再開しようと思います。

2.HSK6級に合格する。

2023年の目標に中国語の目標でもあげましたが、今度は確信を持って言えるような気がします。きちんと勉強し6級に受かるように努力したいです。

3.復習、単語練習。

1年目はまずは続ける事だけに集中したのですが、今度はどういう形で続けるかについて考えるようになりました。台湾留学の反省点として、この質を担保する地味だけど大切な部分をスキップしてしまったので、そこを諦めず行動に移せたらと思います。


色々書きましたが、中国語を通して新しい人、新しい音楽、文化、視点に出会うことが出来ました。
そして何より、この1年続けた自分を褒めてあげたいと思います。


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