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【投機の流儀】ジム・ロジャースからの返信「私が唯一懸念しているのは、中国人が土地を買い占めてしまうことです」

第1部;当面の市況

(1)日経平均、37000円台に乗せたが・・・

その内容は「乱流」と言って良いであろう。売買代金はSQ日でもないのに5.5兆円で、2ヶ月ぶりの高水準が2日続いた。8日(木)には一時800円高したが、値下がり銘柄の方が値上がり銘柄の2倍弱もあった(値上がり銘柄584銘柄に対して、値下がり銘柄1013銘柄)。

37000円に乗せた週末も、値上がり565銘柄に対して値下がり1048銘柄。故に、36000円台の往来相場から37000円に乗せたと言っても、騰落レシオは104.9%しかない。よって「買われ過ぎの120%」のレベルまで達していないし、移動平均そのものが徐々に値上がりしてきているので25日線との乖離は3%台であり、これも「買われ過ぎの5%」に達していない。

この二つの指標から見た表面上は「適温相場」というところであろうが、中身はごく一部の半導体関連を中心に指数先導で日経平均は上っているに過ぎない。本当の強気相場ではない。
特に週末は、ソフトバンクG(9984)が急伸して、日経平均に対して+128円を及ぼした。したがって、ソフトバンクGの急伸を除けば、日経平均は▼94円となる。

日銀の内田副総裁が8日(木)に「緩和的な金融環境を維持する」と発言したことも、投資マネーの流入を促した。売買代金の上位10位銘柄は、レーザーテック(6920)・ソフトバンクG・東京エレクトロン(8035)・アドバンテスト(6857)などの半導体関連が過半数を占めた。

内田副総裁の発言は金融緩和を継続すると市場は喜んだが、これは「『成長と分配の好循環』、言い換えれば『インフレと賃上げ』に確信がないから金融緩和を続けていくのだ」ということになって、本当はあまり良いことではない。しかし、市場は自分の都合の良いように捉える。9日(金)に日経平均が37000円を明らかに超えた。メディアは騒ぐだろうが、決してこれは順調な流れではなく「乱流」と言って良いであろう。

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