見出し画像

【投機の流儀 セレクション】25日線との乖離率も騰落レシオも、未だ「過熱」の境地ではない

週末現在、25日線は乖離率4.04%で「買われ過ぎ」のレベルではないし、騰落レシオは1
30.4%である。120%超は一応「買われ過ぎ」のレベルとされているが、騰落レシオは140%〜150%と進んでも、全員参加型で好相場を呈することも多い。

25日線は毎日上がっているから乖離率は小さい。半導体先導で日経平均が上がるから、全銘柄
一斉高と違って、騰落レシオもあまり上がらない。4日連騰で2000円以上も上がったとは言え、直近15営業日で上昇日は9日、下落日は6日である。

【今週号の目次】
第1部;当面の市況
(1)3月18日(月)日銀の大規模緩和の解除発表の前日、市場はこれを評価した。日経平均は大幅上昇で1032円高、為替は一挙に150円台、株は翌日(緩和解除の発表の当日)も800円高。株式市場も為替市場も好意的に受け取った。財界もこれを評価した。
(2)株式市場で、TOPIXは史上最高値に追いついていない。
(3)25日線との乖離率も騰落レシオも、未だ「過熱」の境地ではない。
(4)日銀の政策転換は「デフレ脱却宣言」に等しく「メガトレンドの変化を買う相場」を確認した。鈴木財務相は「デフレ脱却宣言はまた別の話しだが、日銀と政府と齟齬はない」と述べた。
(5)日銀は政策決定会合で「異常な経済」から「普通の経済」へと踏み切った。      
(6)短期間だったが、約2000円幅の中間反落があった。その期間に個人投資家の信用買いが増えた。
(7)週初に1000円高、翌日も800円高したが「買われ過ぎ」のシグナルは出ていなかった。
第2部;中長期の見方
(1)嘗ては日銀の利上げは「失敗の歴史」であったが、植田総裁はこれを充分に「レビュー」して掛かった。
(2)2%インフレの元は海外から来たコストプッシュ型インフレだったが、日本は昔から外圧を自国のためになるような形で対応するのが上手かった。
(3)日銀の利上げ政策は失敗の歴史だったが・・・
(4)生産性が向上して、賃上げが実現したが、「総評」の精神は「連合」の中では消えてしまった。
(5)日銀に「第四の戦略」は最早ない─植田日銀の政策転換は最後の戦略となる。
(6)タテマエ上は、中立日銀が「成長と分配」は上手く行き出したことを示したのだ。
(7)「もしトラ」のリスク
(8)以下は、日銀元副総裁で、現在は日興リサーチセンター理事長の山口廣秀氏の見方をダイヤモンド誌編集部が訊いた内容を、私見を入れずに客観的に要約する。
(9)当面は海外勢の円安・株高のジャパントレードは継続する可能性があるが、将来スピード調整がなければ、相場が短命に終わる。
第3部;読者との交信蘭

【プロフィール】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年シンガポール生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。野村證券入社後、1974年に同社支店長。退社後、三井ホーム九州支店長に、1990年、常務取締役・兼・三井ホームエンジニアリング社長。2001年、同社を退社し、産業能率大学講師、2004年武蔵野学院大学教授。現在同大学大学院教授、同大学名誉教授。大学院教授は世を忍ぶ仮の姿。実態は現職の投資家。投資歴57年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築、晩年は現役投資家で且つ「研究者」として大学院で実用経済学を講義。
趣味は狩猟(長野県下伊那郡で1シーズンに鹿、猪を3~5頭)、ゴルフ(オフィシャルHDCP12)、居合(古流4段、全日本剣道連盟3段)。一番の趣味は何と言っても金融市場で金融資産を増やすこと。
著書『投機学入門』『投資詐欺』(講談社)など多数。
ツイッター https://twitter.com/toukinoryugi

【著書】
『賢者の投資、愚者の投資』
https://amzn.to/2AebYBH
『投資で勝ち続ける賢者の習慣』
https://amzn.to/2vd0oB4
『投機学入門 不滅の相場常勝哲学』(電子書籍)
https://amzn.to/2AeQ7tP
『会社員から大学教授に転身する方法』(電子書籍)
https://amzn.to/2vbXpZm
その他、著書多数。以下よりご覧ください。
https://amzn.to/2va3A0d

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?