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チェルノブイリがもたらしたもの

NHKBSのドキュメンタリーを見た。チェルノブイリについて様々な当事者の証言をもとに作成されたイスラエルのドキュメンタリー番組である。証言者による話によって番組は淡々と進んでいくが一つ一つのエピソードが重い。

・医師の証言:被ばくした妊婦の中絶手術をした際、胎児はすでに手遅れの状態であった。
・原発を覆うコンクリートの石棺をつくる作業の指令役の話:自分の妻を立ち入り禁止区域に入れて自分の仕事場を遠くから見せ、妻がその後脳腫瘍になった。政治家はチェルノブイリの作業の慎重さに理解をまったく示さなかった。
・日本やドイツから作業用のロボットについて:現場では放射線量が高すぎてロボットは動かず、結局人間が手作業で作業した
など様々な話が出てきた。

なかでも人間が手作業(シャベルを用いて)で原発の屋上で作業をしている映像は衝撃的だ。彼らはバイオロボットと呼ばれていた。人間として扱われなかったし、通常人間には危険すぎて任せられない任務がそこでは行われていた。

番組を見て、果たしてこれは終わった出来事として片付けてよいのだろうかと思わされる。

原発の問題を考えることは、私たちの生きる社会について考えることでもある。

昔読んだ本。特に辺見庸の『もの食う人びと』は中学生くらいの時の読んだのでもう内容はほとんど覚えていない…。

小熊英二の本。この本が刊行されてから8年が経つ。社会は変わったのだろうか。

そしてまだ本棚に眠っている本。

考えることから始めよう。

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