見出し画像

私はいまだにやきもちを焼いている

私の母親は今いっしょうけんめい妹の子供たちを育てている。

妹には子供が三人いて、一人はすでに高校生。
その下に父親の違う2人の小さな子供がいる。

妹は最初の子供が2歳の時に離婚したので、そこから妹は看護学校に通ったり、その後は看護師になって働いて夜勤やらなんやらで忙しく、私の母が母親代わりになって妹の子供を育てた。祖母というよりはもう一回母親になったような感じで妹の子供を可愛がり、私にもママ友のような態度で接してくることが多かった。

母は私にとってはいつまで経っても母親であり、ママ友ではないので私の心は複雑だった。

妹の子供を一生懸命育ててくれるのはありがたいが、同じ孫である私の子供たちの世話はほとんどしてくれないことが私の心を腐らせた。

その頃から10年以上時は流れ、妹は再婚し新たに子供を二人産んだ。

今は新しいパートナーと暮らしているのだけど、妹は相変わらず母親と一緒に子育てをしている。

母親が嬉々として新しく生まれた小さな孫たちの世話をしているのを見るのはとても複雑な気分だ。

なぜなら母親は私にはとても冷たくて無関心な母親だったのに、孫たちといる母親はニコニコ笑っていて明るくて朗らかで、まるでいいおばあちゃんみたいなのだ。

なぜ私を育てている時にその顔を見せてくれなかったんだろう。そんな顔できない人だと思っていた。いつでも能面のように冷たい無表情だったのは一体何だったのか?

私の中にモヤモヤしたものが渦巻く。

私だってそんなふうに接してほしかった。本当はできるならなぜしなかったんだ。「不公平」という3文字が私の頭をよぎる。いや、「不公平」というよりも「やきもち」だ。妹ばかりズルい。妹の子供ばっかりズルい。

私はいつになったらこんなしょうもない感情と決別できるのだろうか。いい大人になってまだこんなふうに感じる自分にガッカリするけれど、それもまた私。受け入れてあげたい。

人間だもの。公正に扱われなければ悲しくなるのは当たり前なのだ。私は公正に扱われなかった。それは誰のせいでもないかもしれない。組み合わせが悪かったと思うしかない。私と母の組み合わせが悪かった。そう思って諦めるしかない。そう自分に言い聞かせてるんだけどな。なかなか諦めの悪い小さな私が今でも悲しくて泣いちゃうんだよな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?