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濁流。の第五十首

第五十首
乱暴に押し流していく濁流の
もとへと翔ける翡翠の弾丸
─── 音無桜花

2023.08.25.


夏枯れ気味で水量を減らしていた近所の河川。
普段は釣り客や水鳥が集まる穏やかな姿を見せています。

今朝は昨夜の雨で、一夜にして川岸を呑み込む濁流へと変じました。

川岸の草はらをねぐらにしているであろう雉の家族。どうやら無事に近所の畑の灌木の陰へと避難したようです。

そんななか、濁った波が猛る川の上を一羽の翡翠かわせみが弾けるように飛んでいきました。

美しいような。
悲しいような。
そんな一瞬でした。

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